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2014/09/30

なぜなに Data Domain - 第三回 - Data Domain 重複排除レプリケーションで手軽にDR

第二回では Data Domain は「重複排除機能」によってバックアップデータを小さくして保存するということを紹介しました。これでストレージ容量、ラックスペースを削減したバックアップが実現できましたね。

企業の大切なデータもばっちり保護できます。

 

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しかし、まだ保護できていない部分があります。

 

地震、火災などの災害でサイトごと被害を受けた場合はそのサイトにあるData Domainも破損する可能性があり、データの復旧が出来ない可能性があります。そこで、近年特に注目されているのが「Disaster Recovery(DR)」と呼ばれる災害対策用のソリューションです。Data DomainのDR用の機能を持っています。

今回は Data Domain の災害対策用の機能である「レプリケーション」機能をご紹介致します。

 

 

■レプリケーションって?

レプリケーションとは、主に筐体間、システム間でデータを複製する仕組みです。Data Domain に限らず多くのストレージ製品やソフトウェアでもレプリケーション機能を持っています。

Data Domain には搭載されていませんが、レプリケーションと同じようにデータを複製する仕組みに「ミラー」があります。「ミラー」ではミラーを構成する筐体、システムでは常に同じデータを持っていますが、「レプリケーション」は常に同じデータを持っているとは限らないところが異なっています。また「ミラー」は常に同じデータを保持しますので、別筐体へミラーを行う場合は高速なネットワーク環境が必要になります。そのためDRには向きません。

 

■DRに最適なレプリケーション

Data Domain のレプリケーション機能は、DRを行うための最適な仕組みを持っています。ここではなぜ最適なのかを紹介します。

 

1. 双方向レプリケーションによるDRの最小構成が可能。

「東京サイトと大阪サイトがあった場合にどちらのサイトが被災してもデータ保護が行えるように両方のサイトで両方のデータを持っておきたい!!!」けっこうご相談頂きます。

もちろん Data Domain で対応可能です。Data Domain は双方向によるレプリケーションができますので、東京に1台、大阪に1台の最小2台構成で出来てしまいます。双方向レプリケーションが行えずに、4台必要な製品も意外とあったりします。

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2. 重複排除ストレージだからできるデータを最小単位でレプリケーション。

Data Domain はインライン型の重複排除ストレージです。レプリケーション時に相手側の Data Domain へ流れるデータ量も重複排除後のデータ(ブロック)となります。また、これから流すデータを相手側の Data Domain が持っていればそのデータは流しません。そのため、レプリケーション時に流れるデータを非常に小さくすることができます。

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3. 細い回線でもちゃんとデータを転送できます。

Data Domain は本番サイト、DRサイト間の回線が細くても問題ありません!レプリケーションの帯域制御を行うことができますので、細い回線でもレプリケーショントラフィックが回線を占有することなく動作します。帯域制御はスケジューリング可能ですので、夜間は帯域を大きくとり、日中は帯域を絞るということもできます。また「Low Bandwidth Optimization」というオプションで、より転送データ量を小さくする機能も持っています。

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4. レプリケーションの再同期は続きから再開。

Data Domain は、レプリケーションの途中でネットワーク断等でレプリケーションが一時途切れても、レプリケーションの続きから再開する仕組みがあります。他のストレージ製品のように「回線が途中で途切れたり、機器の再起動が必要になってレプリケーションが最初から。。。」ということもないので安心してレプリケーションすることができますね。

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5. レプリケーションの設定はお手軽設定。

Data Domain でのレプリケーション設定は手軽にできます。

基本的に以下の1画面で設定が終わってしまいます。GUIでトポロジを表示することもできますのでレプリケーション構成も一目で分かります。こちらは後からどんどん設定が変わったりした場合などに意外と重宝しますね。

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■まとめ

Data Domain のレプリケーションについて一度まとめてみましょう。

 

・双方向レプリケーションによる最小2筐体での2サイト保護ができます。

・重複排除,etc 技術によってデータを小さくしてから転送します。

・帯域制御で回線が細くても問題なし、スケジューリングも可能です。

・レプリケーションの再同期は前回の続きからできます。

・設定は1画面でのお手軽設定。

 

Data Domain のレプリケーション機能がDRに最適だということがお分かり頂けたかと思います。

 

ここからは Data Domain のレプリケーションをもう少し知りたい方向けです。Data Domain で構成できる構成例、レプリケーションの種類をご紹介します。

 

■Data Domain のレプリケーションの構成

Data Domain のレプリケーションは様々な構成を組むことができます。ここでは Data Domain のレプリケーションの構成例を紹介します。

 

1. 1対1のレプリケーション

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2. 1対多のレプリケーション

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3. 多対1のレプリケーション

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4. カスケードレプリケーション

 

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■Data Domain のレプリケーションの種類

最後に Data Domain のレプリケーションの種類を説明します。MTreeやPool等、他の機能と密接に関わっているものが多いので用途だけ紹介します。

 

Data Domain は用途に合わせて以下の4種類のレプリケーション機能があります。

1. Directory

2. Collection

3. MTree

4. Pool

 

1. Directory レプリケーション

Data Domain のレプリケーションを行う際の基本レプリケーションです。

Data Domain はバックアップデータの保存先としてCIFS, NFS 共有を提供していますが、CIFS, NFSのフォルダ単位でレプリケーションを行う時に指定します。

 

2. Collection

Data Domain 全体のレプリケーションを行います。

レプリケーション先の Data Domain はそのレプリケーションを受ける専用機になってしまいますので通常は使用しません。

 

3. MTree

Data Domain はバックアップデータの保存先をMTreeという単位に論理的に分けることができます。Windowsで言うところのドライブと思って頂ければと思います。Data Domain でクォータ設定を行う場合等にMTreeを分けますが、MTreeを分けることは基本的にありませんので通常は使用しません。

 

4. Pool

Data Domain はバックアップデータの保存先としてVTLとしても使用できますが、VTLのレプリケーションを行う時に指定します。

 

 

 

 

 

 災害対策は被災時の会社の存続に直結します。

災害は起きないのが一番ですが、Data Domain に限らず万が一被災してしまった場合に備えてデータ保護のご参考になればと思います。

 

それでは、次回も宜しくお願い致します。

 

担当 斉藤・吉田