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2017/12/15

どうしてNutanix AHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)は次世代のハイパーバイザーなのか? パート2 - シンプルさ

本記事は[2枚目]Nutanix Advent Calendar 2017への寄稿も兼ねております。是非アドベントカレンダーの他の記事もお楽しみください。1枚目のNutanix Advent Calendar 2017もどうぞ。

本記事の原文はもともとNutanix社のStaff Solution Architectで、Nutanix Platform Expert (NPX) #001 そしてVMware Certified Design Expert (VCDX) #90(2桁)として活動しているJosh Odger氏によるものです。

原文を参照したい方はWhy Nutanix Acropolis hypervisor (AHV) is the next generation hypervisor – Part 2 – Simplicityをご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

当社のNutanix社製品についてはこちら。本ブログのNutanix関連記事のまとめページはこちら

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まずはじめに言わせて下さい。私は近年のデータセンタにおいて、複雑さこそが最大の、そして殆どの場合見逃されている問題だと信じています。

仮想化は柔軟性を向上させ、数え切れないほどのデータセンタ内の問題を解決してきました。ですが、私は何度も複雑さが、特に管理コンポーネントの周辺で、増大することで、多くのお客様の苦痛になっている状況を目の当たりにしてきました。

複雑さは様々なもの、例えばコスト(導入コストと運用コストの両方)、リスクにつながり、更に大抵の場合は可用性や性能の劣化につながります。

パート10で、コストについて更に詳細に掘り下げます。ですからこれについてはもう少しお待ち下さい。

お客様のためのソリューションを考える場合に、私の一番のゴールは存在する限りのソリューションの中から最もシンプルなソリューションでお客様の要件を満たし、超えることです。

Fig336

あらゆる馬鹿者が物事を複雑にしてしまう。天才はそれをわずか1タッチで反対方向へと動かす。

アルバート アインシュタイン

Acropolisはウェブスケールのテクノロジーによって、エンタープライズグレードの機能とコンシューマーグレードのシンプルさを提供します。AHVを利用することで、更に話がよくなっていきます。

依存関係の排除

Nutanix Xtreme Computing Platform(XCP)のシンプルさの優れているポイントは外部からの依存関係がないということです。外部のいかなるデータベースもAHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)を動かすために必要としません。これによってMicrosoft SQLやOracleのようなエンタープライズグレードのデータベースを設計し、実装し、維持していくという複雑性はなくなるのです。

これはもしもこうしたプラットフォームを複雑な高可用性構成、例えばAlwaysOn Availability Group(SQL)やReal Application Clusters(Oracle RAC)などの構成を視野に入れている場合に更に大きなメリットとなります。こうした構成の場合SMEを設計や実装、維持管理に巻き込んでおかねばなりません。サードパーティのデータベース製品に依存しない結果として、AHVは製品の相互互換性や何かおかしな事になった際に、複数のベンダーへ電話をしなくてはならないというような複雑性を低減/削除できているのです。更にこれは今後はアップグレードを行う際にハードウェア互換性リスト(HCL)や相互互換性マトリックスを確認する必要が無いということも意味します。

仮想マシンの管理

管理仮想マシン(Prism Central)はただ1つだけ展開すれば良くなっています。ー全世界に複数のクラスタのAHVの環境が分散していたとしてもです。ー Prism Centralは展開の簡単なアプライアンスです。これはステートレスであり、バックアップを必要としないアプライアンスだからです。アプライアンスが失われてしまったとしても、管理者は単純に新しいPrism Centralアプライアンスを展開し、クラスタに接続するだけで良いのです。これはクラスタあたり数秒でできてしまいます。データはクラスタ上に保持され、管理されているため、時系列のデータが失われるということもありません。

Acropolisは追加のコンポーネントを必要としないだけでなく、他の仮想化、そしてHCI製品と比べ、設計/実装そして運用の複雑性の全てを削減する事ができるのです。

他にサポートしているハイパーバイザーでは一様に複数の管理仮想マシンとバックエンドのデータベースが必要になります。これは比較的小さな規模の環境であっても、基本管理機能、パッチ、運用管理機能の提供のためにそれが必要なのです。

Acropolisはインストールフェーズの期間中には依存関係は一つも存在しません。お客様は完全に機能するAHVの環境を実装するためにデータセンタ内に既存のハードウェア/ソフトウェアなどを必要としないのです。これは最初の展開を簡単にするというだけでなく、パッチやアップグレードを将来行う際にも相互互換性などの複雑さを気にしなくてよいということになります。

管理しやすさ

どんなハイパーバイザーが動作していたとしてもNutanix XCPクラスタはPrism Elementを利用して個別に管理、またはPrism Centralを利用して一元管理することができます。

Prism Elementはインストール作業不要です。箱から出したときから適切に稼働、動作しています。管理者はPrism ElementにXCPのクラスタIPアドレスまたはあらゆるコントローラー仮想マシンのIPアドレスからアクセスすることができます。

従来からの仮想化製品の管理者はしばしばハイパーバイザー固有のツールを利用しなくてはこれらのコンポーネントやその依存関係についての様々な設計・展開、そして管理に関するタスクを完了できないことが有ります。AHVでは、すべてのハイパーバイザーレベルの機能はPrismで行うことができます。Prismは完全な単一ウィンドウでのストレージから、コンピューティング、バックアップ、データレプリケーション、ハードウェア監視などその他のすべてのインターフェイスです。

以下のイメージはPrism Centralのホームスクリーンで、環境内のすべてのクラスタのハイレベルなサマリを表示しています。このスクリーンから、個別のクラスタにドリルダウンしていき、もっときめ細やかな必要な情報を見ることができます。

Fig337管理者はすべてのアップグレードをPrismから、外部のアップデート管理アプリケーション/アプライアンス/仮想マシンもしくはバックエンドのデータベースの維持などを行わずに実行できます。

Prismはワンクリックの完全に自動化されたローリングアップグレードを実施できます。これにはハイパーバイザー、Acropolis Base Platform(以前はNOSとして知られていました)、ファームウェア、そしてNutanix Cluster Check(NCC)が含まれます。

Prism Centralのデモについては以下のYoutubeのビデオを見て下さい:


YouTube: PRISM Central 1-Click Upgrade

ストレージの複雑さを更に排除

ストレージは長きに渡り、そして今も継続して多くのお客様に仮想環境の成功についての大きなハードルとして立ちふさがってきました。Nutanixはこの2,3年で根本的にストレージをインビジブル(不可視なもの)にし、専用のストレージエリアネットワーク(SAN)やゾーニング、マスキング、RAID、そしてLUNなどを不要なものにしてきました。AHVを利用する場合にはXCPはこの確信をさらに推し進め、データストアやマウント、そして仮想化SCSIコントローラーという概念さえも不要なものにするという大きなステップを踏むことになったのです。

すべての仮想マシンのディスクについて、AHVは仮想マシンにvDiskを直接提示し、仮想マシンはシンプルにvDiskを物理的に接続されたドライブであるかのように見ることができます。ゲスト内の構成は不要です。単に動くのです。

これはいくつの仮想化SCSIコントローラーが利用されており、どこに仮想マシンまたはvDiskを配置するのかなどという複雑さは存在しないということを意味します。Acropolisは仮想マシンの配置やキャパシティの管理などのvSphere Storage DRSのような先進機能の必要性も排除したということになります。

間違えないで下さい。Storage DRSは従来型ストレージの大変な問題を解決するためには非常に優れた機能です。XCPにはそうした問題が単に存在しないだけなのです。

もっと詳細に知りたいのであればこちら : Storage DRSとNutanix - 使うか、使わざるか、それが質問でしょうか?(和訳予定なし)

以下のスクリーンショットはvDiskがPrism Elementの仮想マシンの構成メニューからいかにシンプルに見えるかというものです。vDiskを仮想化SCSIコントローラにアサインする必要はなく、これによって、vDiskは簡単に増設でき、適切に動作するのです。

Fig338

ノード構成

AHV環境をPrismで構成する場合には自動的にクラスタ内のすべてのノードへすべての変更が適用されます。これはつまり、Acropolisのホストプロファイル機能は有効にすることや構成することはもちろん、管理者がこんぴら慰安すのためにチェックを行うことやノードに対してプロファイルを作成して適用するということすら必要が無いのです。

AHVではすべてのネットワークもVMwareのvSphere Distributed Switch(VDS)と同じように完全に分散されています。AHVのネットワーク構成はクラスタ内のすべてのノードに自動的に適用され、管理者は仮想ネットワークにノード/ホストを接続する作業を必要としません。クラスタ全域に渡って構成が一貫していることを保証してくれるのです。

上で述べてきたようなポイントは以下のような多くの複雑な設計/構成要素を排除(抽象化するだけではありません)して、劇的に環境をシンプルにするためには非常に重要です:

  • マルチパス
  • いくつのデータストアが必要で、そのサイズがどのぐらいかを決める
  • データストア/LUNあたりどのぐらいの数の仮想マシンを置くのか考える
  • データストア、データパスにおける構成上の上限値
  • ノード/ホストの構成の一貫性の管理
  • ネットワーク構成の管理

管理者はAcropolisに組み込まれたActive Directoryドメインへの認証を用いて適切に追加することができ、別のシングルサインオンのコンポーネントが必要になることもありません。すべてのAcropolisのコンポーネントははじめから高可用性が備わっており、個別の管理コンポーネントのためにHAソリューションを設計(ライセンスも)する必要もありません。

データ保護 / レプリケーション

NutanixのCVMにはデータ保護とレプリケーションのコンポーネントが組み込まれており、1つもしくは複数の仮想アプライアンスの設計/展開/管理の必要はありません。これはこうしたコンポーネントを環境が成長するのに合わせて設計/実装/拡張する必要が無いという事です。

すべてのデータ保護とレプリケーションの機能はPrism経由で利用できます。そして重要なことに、仮想マシンの単位で構成することができるため、構成が簡単で、オーバーヘッドも小さくなります。

サマリ

まとめ AHVはそのシンプルさによって以下を排除:

  1. すべての管理コンポーネントに置ける単一障害点(箱から出したときから)
  2. Acropolisコンポーネントの管理のための専用クラスタの必要性
  3. サードパーティのOSやデータベースプラットフォームへの依存関係
  4. 仮想化管理コンポーネントの設計/実装/維持の必要性
  5. ウェブもしくはデスクトップタイプの設計/インストール/構成&維持
  6. 以下のような複雑性
    1. パッチ、アップグレードのためのソフトウェアやアプライアンスのインストールの必要性
    2. 管理コンポーネントを高可用性化のための設計のためのSME必要性
    3. セキュリティ・コンプライアンスの実現のための複雑な要塞化ガイドに従うという必要性
    4. 追加アプライアンス・インターフェイスと外部依存関係 (例: データベースプラットフォーム)
  7. ノードの一元構成を行うための追加のライセンス機能

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記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

Ntc2017_2

さて、AHVシリーズの第2弾、ちょっと言葉が古かったりアーキテクチャ的にも少し変わってきている部分もありますが、Nutanixは本当に最初からいろいろな設定が済んでいます。ハイパーバイザーがAHVでない場合にはハイパーバイザーそれぞれの設定が必要ですが、AHVの場合は本当にすべての設定が済んでいるので後は使い始めるだけなのです。

どういう実装なのか・・・これを詳しく知っていくことはもちろん技術者の方々には重要なのですが、Nutanixの良さはこちらが何も考えなくても、全てうまくやってくれているというところで、これがコストはもちろん、リスクの排除にもつながるのです。第3段に続きます。