2017/12/15

どうしてNutanix AHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)は次世代のハイパーバイザーなのか? パート2 - シンプルさ

本記事は[2枚目]Nutanix Advent Calendar 2017への寄稿も兼ねております。是非アドベントカレンダーの他の記事もお楽しみください。1枚目のNutanix Advent Calendar 2017もどうぞ。

本記事の原文はもともとNutanix社のStaff Solution Architectで、Nutanix Platform Expert (NPX) #001 そしてVMware Certified Design Expert (VCDX) #90(2桁)として活動しているJosh Odger氏によるものです。

原文を参照したい方はWhy Nutanix Acropolis hypervisor (AHV) is the next generation hypervisor – Part 2 – Simplicityをご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

当社のNutanix社製品についてはこちら。本ブログのNutanix関連記事のまとめページはこちら

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まずはじめに言わせて下さい。私は近年のデータセンタにおいて、複雑さこそが最大の、そして殆どの場合見逃されている問題だと信じています。

仮想化は柔軟性を向上させ、数え切れないほどのデータセンタ内の問題を解決してきました。ですが、私は何度も複雑さが、特に管理コンポーネントの周辺で、増大することで、多くのお客様の苦痛になっている状況を目の当たりにしてきました。

複雑さは様々なもの、例えばコスト(導入コストと運用コストの両方)、リスクにつながり、更に大抵の場合は可用性や性能の劣化につながります。

パート10で、コストについて更に詳細に掘り下げます。ですからこれについてはもう少しお待ち下さい。

お客様のためのソリューションを考える場合に、私の一番のゴールは存在する限りのソリューションの中から最もシンプルなソリューションでお客様の要件を満たし、超えることです。

Fig336

あらゆる馬鹿者が物事を複雑にしてしまう。天才はそれをわずか1タッチで反対方向へと動かす。

アルバート アインシュタイン

Acropolisはウェブスケールのテクノロジーによって、エンタープライズグレードの機能とコンシューマーグレードのシンプルさを提供します。AHVを利用することで、更に話がよくなっていきます。

依存関係の排除

Nutanix Xtreme Computing Platform(XCP)のシンプルさの優れているポイントは外部からの依存関係がないということです。外部のいかなるデータベースもAHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)を動かすために必要としません。これによってMicrosoft SQLやOracleのようなエンタープライズグレードのデータベースを設計し、実装し、維持していくという複雑性はなくなるのです。

これはもしもこうしたプラットフォームを複雑な高可用性構成、例えばAlwaysOn Availability Group(SQL)やReal Application Clusters(Oracle RAC)などの構成を視野に入れている場合に更に大きなメリットとなります。こうした構成の場合SMEを設計や実装、維持管理に巻き込んでおかねばなりません。サードパーティのデータベース製品に依存しない結果として、AHVは製品の相互互換性や何かおかしな事になった際に、複数のベンダーへ電話をしなくてはならないというような複雑性を低減/削除できているのです。更にこれは今後はアップグレードを行う際にハードウェア互換性リスト(HCL)や相互互換性マトリックスを確認する必要が無いということも意味します。

仮想マシンの管理

管理仮想マシン(Prism Central)はただ1つだけ展開すれば良くなっています。ー全世界に複数のクラスタのAHVの環境が分散していたとしてもです。ー Prism Centralは展開の簡単なアプライアンスです。これはステートレスであり、バックアップを必要としないアプライアンスだからです。アプライアンスが失われてしまったとしても、管理者は単純に新しいPrism Centralアプライアンスを展開し、クラスタに接続するだけで良いのです。これはクラスタあたり数秒でできてしまいます。データはクラスタ上に保持され、管理されているため、時系列のデータが失われるということもありません。

Acropolisは追加のコンポーネントを必要としないだけでなく、他の仮想化、そしてHCI製品と比べ、設計/実装そして運用の複雑性の全てを削減する事ができるのです。

他にサポートしているハイパーバイザーでは一様に複数の管理仮想マシンとバックエンドのデータベースが必要になります。これは比較的小さな規模の環境であっても、基本管理機能、パッチ、運用管理機能の提供のためにそれが必要なのです。

Acropolisはインストールフェーズの期間中には依存関係は一つも存在しません。お客様は完全に機能するAHVの環境を実装するためにデータセンタ内に既存のハードウェア/ソフトウェアなどを必要としないのです。これは最初の展開を簡単にするというだけでなく、パッチやアップグレードを将来行う際にも相互互換性などの複雑さを気にしなくてよいということになります。

管理しやすさ

どんなハイパーバイザーが動作していたとしてもNutanix XCPクラスタはPrism Elementを利用して個別に管理、またはPrism Centralを利用して一元管理することができます。

Prism Elementはインストール作業不要です。箱から出したときから適切に稼働、動作しています。管理者はPrism ElementにXCPのクラスタIPアドレスまたはあらゆるコントローラー仮想マシンのIPアドレスからアクセスすることができます。

従来からの仮想化製品の管理者はしばしばハイパーバイザー固有のツールを利用しなくてはこれらのコンポーネントやその依存関係についての様々な設計・展開、そして管理に関するタスクを完了できないことが有ります。AHVでは、すべてのハイパーバイザーレベルの機能はPrismで行うことができます。Prismは完全な単一ウィンドウでのストレージから、コンピューティング、バックアップ、データレプリケーション、ハードウェア監視などその他のすべてのインターフェイスです。

以下のイメージはPrism Centralのホームスクリーンで、環境内のすべてのクラスタのハイレベルなサマリを表示しています。このスクリーンから、個別のクラスタにドリルダウンしていき、もっときめ細やかな必要な情報を見ることができます。

Fig337管理者はすべてのアップグレードをPrismから、外部のアップデート管理アプリケーション/アプライアンス/仮想マシンもしくはバックエンドのデータベースの維持などを行わずに実行できます。

Prismはワンクリックの完全に自動化されたローリングアップグレードを実施できます。これにはハイパーバイザー、Acropolis Base Platform(以前はNOSとして知られていました)、ファームウェア、そしてNutanix Cluster Check(NCC)が含まれます。

Prism Centralのデモについては以下のYoutubeのビデオを見て下さい:


YouTube: PRISM Central 1-Click Upgrade

ストレージの複雑さを更に排除

ストレージは長きに渡り、そして今も継続して多くのお客様に仮想環境の成功についての大きなハードルとして立ちふさがってきました。Nutanixはこの2,3年で根本的にストレージをインビジブル(不可視なもの)にし、専用のストレージエリアネットワーク(SAN)やゾーニング、マスキング、RAID、そしてLUNなどを不要なものにしてきました。AHVを利用する場合にはXCPはこの確信をさらに推し進め、データストアやマウント、そして仮想化SCSIコントローラーという概念さえも不要なものにするという大きなステップを踏むことになったのです。

すべての仮想マシンのディスクについて、AHVは仮想マシンにvDiskを直接提示し、仮想マシンはシンプルにvDiskを物理的に接続されたドライブであるかのように見ることができます。ゲスト内の構成は不要です。単に動くのです。

これはいくつの仮想化SCSIコントローラーが利用されており、どこに仮想マシンまたはvDiskを配置するのかなどという複雑さは存在しないということを意味します。Acropolisは仮想マシンの配置やキャパシティの管理などのvSphere Storage DRSのような先進機能の必要性も排除したということになります。

間違えないで下さい。Storage DRSは従来型ストレージの大変な問題を解決するためには非常に優れた機能です。XCPにはそうした問題が単に存在しないだけなのです。

もっと詳細に知りたいのであればこちら : Storage DRSとNutanix - 使うか、使わざるか、それが質問でしょうか?(和訳予定なし)

以下のスクリーンショットはvDiskがPrism Elementの仮想マシンの構成メニューからいかにシンプルに見えるかというものです。vDiskを仮想化SCSIコントローラにアサインする必要はなく、これによって、vDiskは簡単に増設でき、適切に動作するのです。

Fig338

ノード構成

AHV環境をPrismで構成する場合には自動的にクラスタ内のすべてのノードへすべての変更が適用されます。これはつまり、Acropolisのホストプロファイル機能は有効にすることや構成することはもちろん、管理者がこんぴら慰安すのためにチェックを行うことやノードに対してプロファイルを作成して適用するということすら必要が無いのです。

AHVではすべてのネットワークもVMwareのvSphere Distributed Switch(VDS)と同じように完全に分散されています。AHVのネットワーク構成はクラスタ内のすべてのノードに自動的に適用され、管理者は仮想ネットワークにノード/ホストを接続する作業を必要としません。クラスタ全域に渡って構成が一貫していることを保証してくれるのです。

上で述べてきたようなポイントは以下のような多くの複雑な設計/構成要素を排除(抽象化するだけではありません)して、劇的に環境をシンプルにするためには非常に重要です:

  • マルチパス
  • いくつのデータストアが必要で、そのサイズがどのぐらいかを決める
  • データストア/LUNあたりどのぐらいの数の仮想マシンを置くのか考える
  • データストア、データパスにおける構成上の上限値
  • ノード/ホストの構成の一貫性の管理
  • ネットワーク構成の管理

管理者はAcropolisに組み込まれたActive Directoryドメインへの認証を用いて適切に追加することができ、別のシングルサインオンのコンポーネントが必要になることもありません。すべてのAcropolisのコンポーネントははじめから高可用性が備わっており、個別の管理コンポーネントのためにHAソリューションを設計(ライセンスも)する必要もありません。

データ保護 / レプリケーション

NutanixのCVMにはデータ保護とレプリケーションのコンポーネントが組み込まれており、1つもしくは複数の仮想アプライアンスの設計/展開/管理の必要はありません。これはこうしたコンポーネントを環境が成長するのに合わせて設計/実装/拡張する必要が無いという事です。

すべてのデータ保護とレプリケーションの機能はPrism経由で利用できます。そして重要なことに、仮想マシンの単位で構成することができるため、構成が簡単で、オーバーヘッドも小さくなります。

サマリ

まとめ AHVはそのシンプルさによって以下を排除:

  1. すべての管理コンポーネントに置ける単一障害点(箱から出したときから)
  2. Acropolisコンポーネントの管理のための専用クラスタの必要性
  3. サードパーティのOSやデータベースプラットフォームへの依存関係
  4. 仮想化管理コンポーネントの設計/実装/維持の必要性
  5. ウェブもしくはデスクトップタイプの設計/インストール/構成&維持
  6. 以下のような複雑性
    1. パッチ、アップグレードのためのソフトウェアやアプライアンスのインストールの必要性
    2. 管理コンポーネントを高可用性化のための設計のためのSME必要性
    3. セキュリティ・コンプライアンスの実現のための複雑な要塞化ガイドに従うという必要性
    4. 追加アプライアンス・インターフェイスと外部依存関係 (例: データベースプラットフォーム)
  7. ノードの一元構成を行うための追加のライセンス機能

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記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

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さて、AHVシリーズの第2弾、ちょっと言葉が古かったりアーキテクチャ的にも少し変わってきている部分もありますが、Nutanixは本当に最初からいろいろな設定が済んでいます。ハイパーバイザーがAHVでない場合にはハイパーバイザーそれぞれの設定が必要ですが、AHVの場合は本当にすべての設定が済んでいるので後は使い始めるだけなのです。

どういう実装なのか・・・これを詳しく知っていくことはもちろん技術者の方々には重要なのですが、Nutanixの良さはこちらが何も考えなくても、全てうまくやってくれているというところで、これがコストはもちろん、リスクの排除にもつながるのです。第3段に続きます。

2017/12/14

どうしてNutanix AHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)は次世代のハイパーバイザーなのか? パート1 - イントロダクション

本記事は[2枚目]Nutanix Advent Calendar 2017への寄稿も兼ねております。是非アドベントカレンダーの他の記事もお楽しみください。1枚目のNutanix Advent Calendar 2017もどうぞ。

本記事の原文はもともとNutanix社のStaff Solution Architectで、Nutanix Platform Expert (NPX) #001 そしてVMware Certified Design Expert (VCDX) #90(2桁)として活動しているJosh Odger氏によるものです。

原文を参照したい方はWhy Nutanix Acropolis hypervisor (AHV) is the next generation hypervisor – Part 1 – Introductionをご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

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なぜAHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)が次世代のハイパーバイザーなのか?の詳細に入る前に、Xtreme Computing Platform(現在はEnterprise Cloud Platformですが、原文ママ)がどのようなものであるかを簡単にご紹介しようと思います。その名前が示す通りのもので、今回のシリーズで取り上げていくものです。

以下の画像にあるように、PrismはHTML5ベースのユーザーインターフェイスで、分散ストレージとアプリケーション可搬性をマルチハイパーバイザーそして、パブリッククラウド上で実現しているAcropolisの上に存在しています。

一番下には我々が現在サポートしているハードウェアプラットフォームがSupermicroから、Dell(OEM)が見えますが、最近NutanixはLenovo社とのOEM契約をアナウンスしました、これはお客様の選択肢として更に拡がっていくでしょう。

AcropolisとAHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)を混同しないで下さい。これらは2つの別々のコンポーネントです。AcropolisはvSphere、Hyper-Vそして、AHV(旧称: Acropolis Hypervisor)を動作させられるプラットフォームであり、AHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)については本シリーズではAHVとしてご紹介していきます。

Fig335

どうしてNutanix AHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)は次世代のハイパーバイザーなのか?のリストに入る前に明らかにしておきたいのはNutanixはお客様に柔軟性と選択肢を提供するためにハイパーバイザーそしてクラウドに依存しないプラットフォームを設計しているということです。

本シリーズの目的は既存の環境にご満足されているお客様にハイパーバイザーを変更しようと確信してもらおうとすることではありません。

目的はシンプルに、現在とそしてこれからのお客様(もちろん、幅の広い業種の)にNutanix XCPがサポートするハイパーバイザー(Hyper-V、ESXiそしてAHV)の1つであるAHVの先進性や付加価値を知っていただくということです。

以下がどうしてAHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)をベースとするNutanix Xtreme Computing Platformが次世代のハイパーバイザー/管理プラットフォームなのか?そして、何故Nutanix Xtreme Computing Platform(とAHV 旧称: Acropolis Hypervisor)をデータセンタの標準プラットフォームにするべきか?という理由のリストです。

どうしてNutanix AHV(旧称 : Acropolis Hypervisor)は次世代のハイパーバイザーなのか?

パート 2 – シンプルさ
パート 3 – 拡張性
パート 4 – セキュリティ
パート 5 – 信頼性
パート 6 – 性能
パート 7 – 俊敏性 (価値創出までの時間)
パート 8 – 分析 (性能 & キャパシティ 管理)
パート 9 – 機能 (Coming Soon)
パート 10 – コスト

注意: 本シリーズのハイレベルなサマリについては一緒に公開されるNutanixのVP of Client StrategyのSteve Kaplan氏 (@ROIdude)の記事もご参照下さい。

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

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NutanixのAdvent Calenderの1枚目が埋まった後に、どういうわけか2枚目が作られました。どんだけ自分に厳しい会社なんだ!と他人事のように見ていましたが、今年やり残したことはないか?とよくよく考えた結果、AHVの良さを紹介する記事を全く紹介していないことが心残りであるという結論に至りました。

NutanixはCalmやIoTとますますその分野を拡げていきつつ有りますが、HCIの次にやるべきはAHV+HCIによるフルスタック自動化です。Joshさんの記事の目的にもあるように選択肢の一つであるAHVの良さをしっかりと知ってもらう、これを今年最後の仕事にしたいとおもいます。毎日の連投になりますが、是非お楽しみ下さい。

2017/12/13

ADSでAHVの仮想マシンをスケジュールすることが何故、他と違うのか? ちょっと解説してみる

本記事はNutanix Advent Calendar 2017への寄稿も兼ねております。是非アドベントカレンダーの他の記事もお楽しみください。

本記事の原文はNutanixコミュニティのブログNutanix Connect Blogの記事の翻訳ヴァージョンです。原文の著者はNutanix社のSr Product Marketing ManagerのMike Wronski氏によるものです。原文を参照したい方はA Quick Explanation of What Makes AHV Virtual Machine Scheduling with ADS So Uniqueをご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

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Fig298

エンタープライズの仮想化についてよく知っている人であれば誰でも一定の効果を期待しています。その効果の中には仮想化プラットフォームがリソースの利用を最適化し、優れたパフォーマンスを保証する機能を提供するということも含まれています。VMwareにとってはこれはvCenter内の分散リソーススケジューラー(もしくは一般的にDRS)と呼ばれるコンポーネントです。MicrosoftではSystem Center Operations Manager(SCOM)のリソース監視とSystem Center Virtual Machine Monitor(SCVMM)を組み合わせて活用するパフォーマンスリソース最適化(PRO)ということになります。

多くの人がリソース最適化はハイパーバイザーの機能であると誤解しています。が、実際にはこれは管理プレーンからイベントドリブンで発生する自動化機能なのです。必要となる唯一のハイパーバイザーの機能は仮想マシンを別のサーバーへ停止なしに移行させる機能だけです。データの収集し、「悪い状況」の検知、それから何らかのアクションを行うとうことは外部の管理機構が行うもので、ハイパーバイザー自体が行うものではないのです。

Nutanix AcropolisソフトウェアとAcropolis Hypervisor(AHV)を組み合わせたソリューションは他の仮想化ソリューションとは異なります。これは特にAcropolis Dynamic Scheduler(ADS)を利用する場合に顕著です。その理由は:

ロードバランサーではない

なによりも声を大にしてお伝えしなければいけない1つめはADSはリソースの競合を回避するためのエンジンであって、ロードバランサーではないということです。ロードバランサー単体は大した効果を提供してくれるものではありません。仮想マシンをクラスタ内のサーバ間で移動させるという作業はパフォーマンスへの影響が出るほとにリソース競合が発生しているときのみに限定すべきです。これは移動自体がリソースを多く消費するからです。ADSは仮想マシンをその移動がその移行に見合うだけの充分な効果を得られると判断した場合にのみ移動させます。

構成不要

ADSの他にはない差別化要素としての1つは管理者が構成すべきものは何一つないというところです。ADSは標準で有効となっており、機械知識ベースの実装によって一切の人的なチューニングを必要としません。Nutanixはこの機械知識の機能をXfitと名付けてグループ化しており、Prism管理ソフトウェア内で複数の機能に渡って利用しています。ADSはConstraint Satisfaction Problem(CSP ー 制約充足問題) ソルバー(解決器)と呼ばれる人工知能アルゴリズムのクラスを利用しています。CSPソルバーは幾つかの変数をベースにモデルを作成し、最終状態の許容範囲を定義してから、変数を繰り返し変更しながら、回答を探し出します。実装の洗練具合によっても違いますが、総当り的なものや、経験則に基づいて特定の部分だけを探す場合や、妥当な回答を導き出しやすくするためにフィードバックループを利用する場合もあります。一般的なCSPのプログラムの例としてあげられるのはパズル数独を解くというものでしょう。AHVの世界では回答とは仮想マシンの移行を計画するということで、クラスタからリソースの競合またはホットスポットを取り除くという事になります。

これまでに無い可視性

我々はスタック全体を提供しています。HCIインフラストラクチャから我々が開発するAHV、管理、そして自動化に至るまで。これによってNutanixは従来型の仮想化のインフラでは持ち得なかった、他にはない知見を得る事ができます。例えば、ADSはAHVから仮想マシンのリソースの利用状況を得るだけではなく、ストレージリソースをCVMコントローラーから得ることができます。従来型の3階層のアーキテクチャのストレージコントローラーを考えてみて下さい。将来的にはネットワークからアプリケーションレベルの知見に至るまで、他の入力についても考慮するようになります。

Fig299

仮想マシンの「アドバイザー」

ADSはリソースの競合の解決に利用されるだけではありません。ADSは新しい仮想マシンの配置自体がリソースの競合を発生させないということを保証し、理想的な配置はどこであるかということを提示します。ADSサービスは定期的に時系列データをチェックし、リソースの競合を見つけ出します。競合を見つけるとCSPソルバーが問題を解消するための回答となる仮想マシンの移行ソリューションを提示します。ソルバーはリソースの競合を入力として考慮する他、守らなければならないすべての仮想マシン、またはホストのアフィニティルールも加えて考慮して、移行に際して消費するリソースを最小に保ちながら最適な回答を導き出すのです。仮想マシンの移行自体がリソースを消費するということを思い出して下さい。消費されるリソースの殆どはアクティブなRAMの以降です。ソルバーは割り当てられているメモリの大きな仮想マシンよりも小さな仮想マシンの移行をオススメしてきます。

回答が見つかったら、仮想マシンが移行され、イベントとしてログに保存されます。最適な回答がない場合には、管理者がそれ以上の対応を行えるようにアラートとアラームがPrismへ発報されます。Prism Proはこれに加えて仮想マシンの移行だけでは解消できない競合を解決するためにリソースの回収とノードの拡張についてのレポートと分析を提示てくれます。ですが、これについては別の記事にしましょう。

ADSの他にはない実装は唯一つの目的だけのために設計されています : 管理者とアプリケーションオーナーの人生をより生きやすい人生に ー 複雑性を取り除くだけでなく、自動化と機械学習を活用することで継続的に最適なアプリケーションパフォーマンスを保証します。Nutanixは今後Software Defined Networking(SDN)やパブリッククラウドの管理へも拡張していきます。他にどんなデータをADSのエンジンに考慮させるべきでしょうか? ぜひフォーラムの我々の会話として継続議論しましょう。

What other metrics could be fed into the ADS engine as Nutanix expands into software defined networking (SDN) and public cloud management? We encourage you to continue that discussion on our forum. 

© 2017 Nutanix, Inc.  All rights reserved. Nutanix, AHV, and the Nutanix logo are registered trademarks or trademarks of Nutanix, Inc. in the United States and other countries. All other brand names mentioned herein are for identification purposes only and may be the trademarks of their respective holder(s).

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

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ADSの中身をちょっと見てみよう・・・イキナリ出てくるのが制約充足問題です。この制約充足問題というのは実は厄介な問題でして、「一定の条件をクリアできる組み合わせを探しなさい」というたぐいのものです。つまり組み合わせは何種類もあって、もっと良い形もあるかもしれない・・・という問題なわけです。計算もややこしいもの(下手をすれば総当たり的なもの)になりますので、そのリソースも馬鹿になりません。つまり、現実的には「現実的なリソース消費の中で」「現実的な時間内で」「(最高ではないにしろ)なかなかのレベルで」答えを見つけると、こういう話になります。NutanixのCSPソルバーではおそらく様々なヒューリスティック(経験則)をもとにこれを実現しているのだと思います。

しかし、機械学習、人工知能盛り上がっていますね。当社も何らかのアクションをということで、現在IBM Watson Application Developerの資格保有者を増やしています。IBMといえばNutanix on Powerも有りますので(Nutanixの機能としてではなく、お客様の業務の効率化のための)人工知能がNutanixの上に今後どんどん乗ってくると思います。

↓ せっかく取れたし、今回AIっぽい内容なので、載せておきます。

Watsonv3appdevprofcertification

2017/12/11

Nutanix Calmを早速触ってみた…

さて、今日はNutanix AOS 5.5 What's New!をお送りする予定でしたが、各所で先行して情報が公開されている状況ですので、予定を変更してお送ります。

「Nutanix Calmを触ってみた!」です

 Nutanix Calmは、2016年8月にNutanix社が買収したCalm.io社の製品をPrismに取り込んだ初めてのリリースになります。俗にいうクラウドオーケストレーション製品というやつで、VMware社ではvRealize Automation、Cisco社ではCloudCenterなどが似たようなポジションで製品を展開しています。Nutanix社もAOS5.0で利用者自身による仮想マシンの払い出しを可能にするSelf Service Portal(SSP)機能を提供開始しましたが、今回これを拡充する形でPrism Centralに内蔵する形でCalmが提供されるようになりました。

http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1608/29/news052.html

では早速触ってみましょう。

Nutanix CalmはPrism Central 5.5以降に含まれています。またCalmを動作させるには、AOS 5.5で構成されたAHVクラスタ上にPrism Centralを動作させる必要があります。旧バージョンのPrism Centralからアップグレードする場合には注意が必要です。

Obelix_prism_element

Prism Centralにログインすると確かに「アプリ」の文字が!
但しセットアップしないと使うことはできないようです。

*Prism Centralもパスワードポリシーの変更で既定のパスワードが変更されているので注意

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仕方がないので、セットアップを進めます。
この手順に進む前に、クラスタのデータサービス用IPを設定しておく必要があります。

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しばらく待つとCalmの構築が完了して、ポータルにアクセス可能になります。

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Calmでは、ユーザが利用できるカタログを管理者が作成したブループリントか、マーケットプレイスで提供されるブループリントを使うか2つの方式で提供することができます。既に初回リリースながらいくつかのサードパーティベンダーからブループリントが提供されています。マーケットプレイスマネージャからPublishを選択するとCalmマーケットプレイスに公開されるようになっているようです。

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ポータルから選択すると、このまま割り当てられたリソースに展開するか、提供されたブループリントのクローンを作成してカスタマイズするかを選択することができます。

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この手のオーケストレーションツールはなんでもそうだと思うのですが、すべてはブループリントでできることが決まります!ブループリントに始まり、ブループリントに終わるといっても過言ではないはずです!

0から作る話をしていると、制限時間に間に合わなくなるため今回は作成済みのブループリントの中身について紹介してみたいと思います。

MellanoxのNeoのブループリントをクローンして中身をみてみます。

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またそれだけではなく、Packageのタブを開いてみると内部で動作するアプリケーションの導入・設定に関するスクリプトの記述などがされていることがわかります。

Prism_central_17

このような設定をブループリントとして設定されているからこそ、利用者はセルフサービスポータルを便利な自動販売機として利用可能になるのです。ブループリントの重要さを少しわかっていただけたでしょうか?

また現在のCalmでは、ブループリントの展開先として2つのプラットフォームをサポートしています。1つは今回紹介したAHV5.5のクラスタ、もう一つはパブリッククラウドのAWSになります。こんな感じでAHVに関する設定以外にAWSに関わる設定項目があります。

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と、AOS5.5から提供されるNutanix Calmをとりあえず触ってみた内容をお伝えしてみました。もしかしたら、来週か再来週に続くかもしれません。

Nutanix AOS 5.5の新機能

本記事の原文はNutanixコミュニティのブログNutanix Connect Blogの記事の翻訳ヴァージョンです。原文を参照したい方はWhat's New with Nutanix AOS 5.5をご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

当社のNutanix社製品についてはこちら。本ブログのNutanix関連記事のまとめページはこちら

ネットワールドのNutanix関連情報はぜひ以下のポータルから取得ください(初回はID、パスワードの取得が必要です)。

Fig347

我々は近年AOS 5.5をリリースしました。新しい機能満載で、全体としてもとても良くなっています。T幾つかのech Previewの機能も含め、ハイライトとなるものをご紹介したいと思います。ダウンロードして、フォーラムでの話をはじめていただきたいと考えています。その際にはAOS55というタグを付けて投稿をお願い致します。


YouTube: Tech TopX: What's New in AOS 5.5

ハイライト

► Nutanix Calm:プライベート、パブリッククラウドの両方にある皆様のインフラ全体に渡ってのビジネスアプリケーションの選択、展開、管理をシームレスに実現します。Nutanix Calmはアプリケーションのライフサイクル、監視、変更を提供し、様々な例えば仮想マシンとベアメタルのサーバが混在するようなインフラストラクチャ環境の管理実現します。

► ニアシンクでの非同期災害復旧(DR):ニアシンクの機能は最大1分のRPOでのデータ保護を提供する機能です。ニアシンクは災害時のデータロスを最小限までにすることを保証し、復元の手順内でより決めの細やかなコントロールを実現します。ニアシンク機能を利用すれば災害復旧が数分で実現します。

► Windows Server 2016 と Hyper-V 2016 のサポート

► ネットワークセグメンテーション: AHVクラスタ内ではセキュリティ機能によって、管理トラフィックと別の仮想化ネットワークを作成することでのバックプレーントラフィックが分離されています。それぞれのトラフィックタイプは標準でそれぞれのホストのexternal virtual switchに接続されることになります。

► AHV Turbo データパス: AHV TurboがQEMU SCSIデータパスを置き換えてあり、このアーキテクチャによってAHVはストレージのパフォーマンスを改善しています。

► vNUMAのサポート: AHVホストは仮想の非対称メモリアクセス(vNUMA - Virtual Non-Uniformed Memory Access)を仮想マシン上でサポートしています。メモリパフォーマンスを最適化するために仮想マシン作成時、変更時に仮想マシンのvNUMAを有効にすることができます。

Tech Previewの機能

► Prism Centralがカテゴリーをサポート: Prism Centralはカテゴリの作成とアサインをサポートしています。

► Prism Centralでのマイクロセグメンテーションのポリシー: Prism Centralはデータセンタ内部からの一つの仮想化ワークロードから次々に他へと広がっていく、マルウェアの脅威から仮想マシンの保護を実現できるようになりました。

► Prism Centralのスケールアウト: Prism Centralのインスタンスを3つの仮想マシンへと拡張(スケールアウト)できるようになりました。これによってPrism Centralの機能性と信頼性の両方を向上させることができます。

注意: Tech Previewの機能は本稼働環境では利用しないで下さい。

もっと詳しく知るためには?

You can browse the AOS 5.5の リリースノートにアクセスできます。 またソフトウェアのドキュメント [ログインが必要] 。もしくは我々コミュニティのフォーラムを注視して会話に加わって下さい。投稿の際にはAOS55というタグを忘れないで下さい。 ブログも今後どんどん更新されます。皆様の地域で開催されているNutanix User Group(NUG)のミーティングに参加して、エキスパートからAOS 5.5について聞くこともできるはずです。

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

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先週セミナーで飛び回っている際に5.5がリリースされてしまいましたのであまり準備ができていないのですが、まずはこの記事を。

2017/12/10

最近vCloud Directorってどうなってるの?

vCloud Director とは?

vCloud Directorは2010年にvSphereの上位に配置することで、サーバ仮想基盤をセルフサービス化してマルチテナント対応のIaaS基盤にすることができるソフトウェアとしてリリースされました。2014年のVer 5.6以降はサービスプロバイダー向け製品として、サービスプロバイダー契約したパートナーにのみ提供される製品となっています。

そんなvCloud Directorも着実に5.6,8.x,9.0とアップデートしています。ちょうど9月に最新版である9.0がリリースされました。9.0の新機能を中心に現在のvCloud Directorを利用するとどんなIaaS基盤を構成することができるのかを見ていきましょう。

VMware NSXとの高度な連携

従来vCloud DirectorはvCloud Network and Security(vCNS)と連携して、IaaSに必要なVPNゲートウェイやロードバランサ、NATファイアウォールの機能を提供してきました。後継としてVMware NSXの利用をサポートしてきましたが互換性の問題もあり、vCloud Network and Security相当としてVMware NSXを利用するというせっかくのVMware NSXの豊富な機能を最大限に利用することができていませんでした。

 ところが最近のバージョンではVMware NSXを最大限に利用することができるような機能拡張が多くされています。いくつかの代表的な機能をここでは紹介したいと思います。

Edge GatewayのNSX Edge フル機能サポート

vCloud Network and SecurityからVMware NSXに変わったことにより、一番機能が追加されるのがEdge Gatewayの機能追加になります。Edge Gatewayは従来どおり仮想マシンとしてゲートウェイを展開されますが、機能が大幅に強化されています。Vcd1

またロードバランサのようにvCNSでも使えていた機能の中で、大幅に強化された機能もあります。NSX Edgeのロードバランサではオープンソースで広く使われているHAProxy互換のアプリケーションルールによる柔軟な振り分けルールの記述ができるようになりました。これにより多くの既存の環境を使い勝手を損なうことなく移行いただくことができます。

Vcd5

分散ファイアウォールを使ったファイアウォール ポリシーのセルフサービス化

vCloud Director利用時にVMware NSXの採用で恩恵を受けるのは、Edge Gatewayだけではありません。VMware NSX=マイクロセグメンテーションというくらい代表的なVMware NSXの機能になっている分散ファイアウォールの機能とも連携することができます。AWSにおけるSecurity Groupのように利用することができます。

Vcd6

vCloud Directorのポータルから、セルフサービスで分散ファイアウォールにルールを追加することができます。分散ファイアウォールは仮想スイッチのレイヤで動作しているため、同一L2セグメント内の通信であってもアクセス制御することができるため様々な用途でご利用いただくことが可能です。

このように現在のバージョンのvCloud DirectorはVMware NSXの豊富な機能を利用することにより、従来以上に柔軟な環境をIaaS基盤として提供することができます。

UIの刷新と機能追加

FlashベースからHTML5ベースのポータルに刷新

Adobe社はFlashのサポートが2020年末で終了することを既に発表しています。それを受けてHTML5ベースに移行しようということで、vCloud Director9.0では最初のリリースとして、組織利用者の管理ポータルがHTML5版の利用ができるようになりました。組織利用者の管理ポータルはFlash版を引き続き利用することも可能ですし、サービス提供者側の管理ポータルは従来通りFlash版を利用します。

vRealize Operations Manager経由で仮想マシンの利用状況の把握が可能に

 vCloud DirectorやvRealize Automationなどのセルフサービスを実現する製品で必ずお客様から頂く質問として、「利用者はどうやって仮想マシンのリソース状況を確認するか?」がありました。従来のvSphereの仮想基盤では、vCenterやvRealize Operationsを利用して様々なメトリックを確認することができました。vCloud Directorもサービス事業者側はvSphereの仮想基盤から同様のことができましたが、利用者はvSphereにアクセスすることはできません。従来の物理サーバのように、監視ソフトウェアを利用してリソースを確認するといった対応を行う必要がありました。

 vCloud Director 9.0からは利用者側から仮想マシンのリソース状況を確認する方式が2つ提供されます

 

  • vCloud Director 9.0 + Cassandraで実現する方式
  • vRealize Operations Tenant App for vCloud Directorで実現する方式

 

1の方式はvRealize Operationsも不要でコンポーネントが少なくて済むのですが、Cassandraを準備いただくのにハードルが高いこともあり、今回は2のvRealize Operations Tenant App for vCloud Directorの紹介をしていきたいと思います。

 

vRealize Operations Tenant App for vCloud Directorとは?

vRealize Operations Tenant App for vCloud Directorは、vRealize OperationsのvCloud Director拡張である「vRealize Operations Management Pack for vCloud Director」に含まれるオプション製品となります。ドキュメントやバイナリの提供は以下のURLでされています。利用するにはvRealize Operations Advanced Edition以上が必要になるため注意が必要です。

https://marketplace.vmware.com/vsx/solutions/management-pack-for-vcloud-director

 

 vRealize Operations Tenant App for vCloud Directorは、vCloud DirectorとvRealize Operationsと連携してリソースの利用状況を確認することが可能なポータルを提供します。しかもvCloud Director 9.0を利用している場合、HTML5版のポータルと統合することが可能です。vCloud Director 9.0のポータルの中で、仮想マシンのリソース状況を確認することができます。

Vcd8

まとめ

今回はvCloud Director 9.0と最近のアップデートでのVMware NSXとのインテグレーションがどこまでされているのか、そしてvRealize Operations Tenant App for vCloud Directorを使ったvCloud Directorの拡張について紹介しました。ほかにもオンプレミスとの統合を実現する「vCloud Extender」、オンプレミスのDR先として利用することを可能にする「vCloud Availability for vCloud Director」を使ってDR as a Serviceを提供することも可能です。vCloud Directorを中心としたVMware社のソフトウェア群を使って、独自のサービス展開を考えているサービスプロバイダ様をネットワールドは支援させていただいております。

 

 

2017/12/08

AHV移行のTIPS : PowerShellを使ったVMware Toolsのアンインストール

こんにちは、ネットワールドの 仮想基盤の魔術師 の海野です。

※実際にはそんな役職や肩書はないです。

2017年もNutanix Advent Calendarに参加しました。お手柔らかによろしくお願いします。

この企画に参加する方はヘビーな内容を書く方が多そうですので、私はアッサリ仕上げたいと思います。



V2V : Nutanix AHV環境への移行

最近流行りのXtract for VMs以外に、従来のイメージサービスなどを使ったvSphereからNutanix AHVへのV2V方式がいくつかありますが、

その中で避けて通れないものが「VMware Toolsをどうするか」ということです。

当然、AHV環境ではVMware Toolsは不要ですから、いままでお世話になったVMware Toolsを偲びながらもアンインストールを実行すると思います。

仮想マシンの台数が少なければ手作業によるアンインストールも現実的ですし、実際にそうされる方も多いと思います。

一方で、VDIをはじめとする非常に多数の仮想マシンがある環境や、とても大きなスケールのサーバー統合基盤ではどうでしょうか。

マスターイメージ化されているVDIであれば、VMware Toolsのアンインストールも比較的簡単にできそうですが、

個別で作業を行う必要があるフルクローンですと、話はそう単純ではありません。

 

PowerShellを使ったVMware Toolsのアンインストール

そこで、CLIを使いシンプルにVMware Toolsをアンインストールをするための手段として、PowerShellをご紹介します。

以下のコマンドをPowerShellにて実行することでVMware Toolsをアンインストールすることが可能です。

参考リンク : Get-WMiObject コマンドレットの使用

※ソースはサンプルです。使用は自己責任でご判断ください。

$App = Get-WmiObject -Class Win32_Product  | where { $_.name -eq "VMware Tools" }

$App.uninstall()



コケたときのために

PowerShellコマンドの中にTry-Catchを組み合わせれば、エラーが発生した状況を検知することも可能です。

このソースでは、何らかの理由でアンインストールが失敗した場合、

共有フォルダー内にファイル名を [ "コンピューター名" + "yyyyMMdd-HH-mmss" .txt ] とし、テキストの中身を "Error" で出力させます。

※共有フォルダーには適切な権限が設定されていることを前提としています。

参考リンク : Get-WMiObject コマンドレットの使用

$OutputFileName = "<★共有フォルダーのパス>" + $Env:COMPUTERNAME + "-" +(Get-Date).ToString("yyyyMMdd-HHmmss") +".txt"

try{
$App = Get-WmiObject -Class Win32_Product | where { $_.name -eq "VMware Tools" }
$App.Uninstall() # > $OutputFileName
}
catch
{
Write-Output "Error" > $OutputFileName
}



どうやってPowerShellを実行させるか

VDI環境であれば、Active Directoryが事実上必須であるため、GPOを利用することが可能です。

ログオンスクリプトをRunOnceと組み合わせることで、移行後の初回起動時にだけこのPowerShellを実行させるといったことも可能です。

環境ごとの移行プランにあわせてご検討ください。 



まとめ

Nutanix環境へのV2V時に課題となるVMware Toolsの後片付けですが、PowerShellとGPOを組み合わせることで、膨大な手作業を行わずにアンインストールすることができます。

なお、繰り返しとなりますが、今回ご紹介したPowerShellのソースはサンプルです。

当社ならびに私個人が動作を保証するものではなく、自己責任でご利用いただくようお願いします。



AHVへの移行のご相談はぜひネットワールドまで。

では、Nutanixとともに素敵なクリスマスをお過ごしください。

2017/12/06

NutanixがエンタープライズクラウドOSでIntel Skylakeプロセッサのサポートを発表

本記事はNutanix社のオフィシャルブログの翻訳版です。原文を参照したい方はNutanix announces support for Intel Skylake processors with Enterprise Cloud OSをご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

当社のNutanix社製品についてはこちら。本ブログのNutanix関連記事のまとめページはこちら

ネットワールドのNutanix関連情報はぜひ以下のポータルから取得ください(初回はID、パスワードの取得が必要です)。

NutanixエンタープライズクラウドOSソフトウェアがIntelのSkylake-SPマイクロアーキテクチャプロセッサをサポートするということを発表でき、大変うれしく思っています。

NutanixエンタープライズクラウドOSは業界で最も幅広いターンキーアプライアンスと互換性のある、検証済みのプラットフォームで、これにはNutanix NX、Dell EMC XC、Lenovo HX、HPE Proliant、Cisco UCS、こうしたベンダーのその他のプラットフォームや今後も追加が予定されているプラットフォームが含まれます。

2016年の初頭、Intelはデュアルソケットサーバプラットフォーム向けにBroadwellレンジのXeon E5 v4プロセッサをリリースしました。BroadwellのTickリリースは新しい製造工程とともにリリースされHaswellの22nmマイクロアーキテクチャから14nmへと削減を実現しています。そこから18ヶ月をへて、新しいレンジのXeonプロセッサが出荷されることになります。新たなTockリリースではBroadwell同様の14nmの製造工程を利用していますが、新たなSkylake-SPと呼ばれるマイクロアーキテクチャを採用しています。

Skylake-SPプラットフォームはE3、E5、そしてE7シリーズと名付けられたシリーズに分類することができ、新たなXeon Bronze、Silver、Gold、そしてPlatinumという体系が導入されています。それだけではありません。Intelはこれまでの2ステップのTock-Tickモデルから3ステップのprocess-architecture-optimization(訳注 : 行程-アーキテクチャ-最適化)というステップへと変更を行っています。

これがみなさまにとって何を意味するのか?

次世代のIntel Skylake-SPプラットフォームは以下によってこれまでにはない能力を皆様にお約束します:

  • コア数の増加(27%増、22から28へ)によって、より低いプロセッサレイテンシを実現
  • 第3世代DIMMチャネルを利用することによって発生していたパフォーマンスの劣化なく利用できる完全サポートのDDR4によって、持続的に提供可能なメモリ帯域幅
  • より低い電源消費

更に詳しくはIntel Xeon プロセッサテクニカル概要で参照できます

Nutanixプラットフォームでのパフォーマンス検証においては仮想マシンの統合におけるシナリオ、例えば仮想化デスクトップインフラストラクチャや幾つかのサーバ仮想化、またはプライベートクラウドのユースケースにおいて14%もの改善を示しています。

いつから利用可能になるのか?

Nutanix エンタープライズクラウドOSは既にAcropolis Operating System(AOS) 5.1.3リリースでSkylake-SPをサポートしており、このリリースは2017年10月にこの新しいIntelのマイクロアーキテクチャに対応するためだけにリリースされています。

お客様はIntel Skylakeベースのプラットフォームのターンキーアプライアンスの展開をNutanixまたはDell EMCLenovoなどの我々のOEMパートナーからすぐに選べるようになります。それ以外にもNutanixソフトウェアをSkylakeで検証済みのプラットフォーム、例えばCiscoHPEのプラットフォーム上にダウンロードして導入することもできます。

NutanixのNXアプライアンスは今年度中に第6世代へと切り替わります。Xeon SilverとGoldのプロセサを搭載する幅広い一般用途やVDIのユースケースに対応した2U4ノードのNX-3060-G6プラットフォームを皮切りに行われることになります。

NX-3060-G5プラットフォームと比べると、第3世代のDIMMスロットを利用せず、パフォーマンスの劣化を受けないことから、パフォーマンスは効率的に向上し、2つのプロセッサコア数の増加も加えて、VDIのシナリオでは14%も多くのVDI仮想マシンが動作しています。

ビジネスにおいてこうしたプラットフォーム改善をどのように考慮すればよいか、不安に思っているかもしれません。全く恐れる必要はありません。というのも、こうしたSkylake-SPがもたらしたプラットフォームの改善については既にNutanix Sizerに組み込まれています。これによって、ビジネス部門は動作させたいワークロードのタイプとサイズ、ホット/コールドのデータセットに応じて正確にインフラストラクチャをサイジングすることができます。Sizerはお望みのターゲットプラットフォームのベンダーでサイジングを数千回も繰り返しており、さらに数百のベストプラクティスも含まれています。

Citrix XenDesktopでナレッジユーザーを5000ユーザー動かすという以下のNutanix Sizerのシナリオを例に取ると、NX-3060-G5ノードでは27台が必要でした。それぞれのノードには28のプロセッサコアが搭載されており、12Uのラックスペースが必要で、仮想マシンとそれぞれのユーザーのホームディレクトリ用のストレージがすべて含まれています。(各々のVDIのスペックは 2vCPU、2GiBのメモリ、10GiBのユーザーデータ、そして20GiBのゴールドイメージ容量) :

Fig266

同数のNX-3060-G6プラットフォームでは700の追加ユーザーをホストすることが可能になるか、もしくはより少ないホスト数で同じユーザー数をホストできるため、インフラストラクチャのコストを削減するということもできます。

どのように新しいプラットフォームを受け入れていくのか?

シンプルです。

NutanixエンタープライズクラウドOSアーキテクチャはプロセッサファミリーに限定されたものではありません。ですから、皆様のNutanix ITインフラストラクチャを更新されたアーキテクチャで置き換えることは非常に簡単です。Nutanix分散ストレージファブリック(DSF)が新たに既存のクラスタに追加された全てのノードに対してデータがレプリケーションされて利用可能であるということを保証します。

Nutanixソフトウェアのお客様は単に我々のHCL上の検証済みのプラットフォームの中からご自身が利用されるサーバを選択することができます。HCLの詳細はNutanixソフトウェアを利用するために検証済みの必要なコンポーネントとファームウェアです。Foundation Managerを利用してNutanixソフトウェアを展開することができます。こうしたお客様においてはNutanixのソフトウェア・ライセンスを新しいインフラと古いインフラの間で柔軟に動かすということもできます。

オールフラッシュとハイブリッドのプラットフォームを同一クラスタ内に共存させられるということも気に留めておいて下さい。次のプラットフォームの更新時期にはオールフラッシュノードへとジャンプすることでメリットを得られるかもしれません。

NutanixエンタープライズクラウドOSは皆様のビジネスとそれぞれの新しい世代のプラットフォームとともに進化します。詳しくはこちら

Forward-Looking Statements Disclaimer

This blog includes forward-looking statements, including but not limited to statements concerning our plans and expectations relating to product features and technology that are under development or in process and capabilities of such product features and technology, our plans to introduce product features in future releases, product performance, competitive position and potential market opportunities. These forward-looking statements are not historical facts, and instead are based on our current expectations, estimates, opinions and beliefs. The accuracy of such forward-looking statements depends upon future events, and involves risks, uncertainties and other factors beyond our control that may cause these statements to be inaccurate and cause our actual results, performance or achievements to differ materially and adversely from those anticipated or implied by such statements, including, among others: failure to develop, or unexpected difficulties or delays in developing, new product features or technology on a timely or cost-effective basis; delays in or lack of customer or market acceptance of our new product features or technology; the introduction, or acceleration of adoption of, competing solutions, including public cloud infrastructure; a shift in industry or competitive dynamics or customer demand; and other risks detailed in our Form 10-K for the fiscal year ended July 31, 2017, filed with the Securities and Exchange Commission. These forward-looking statements speak only as of the date of this presentation and, except as required by law, we assume no obligation to update forward-looking statements to reflect actual results or subsequent events or circumstances.

© 2017 Nutanix, Inc. All rights reserved. Nutanix, AHV, Acropolis Compute Cloud, and the Nutanix logo are registered trademarks or trademarks of Nutanix, Inc. in the United States and other countries. All other brand names mentioned herein are for identification purposes only and may be the trademarks of their respective holder(s).

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

Ntc2017_2

今回はIntelのプロセッサの新しいマイクロアーキテクチャ対応への対応の記事です。原文の日付を見てわかるかもしれませんが、先日のニースでの発表となっています。ニースの記事は速報をお届けしておりますが、今後続々とその発表についての記事を上げていく予定です。

また、以下のセミナーでもカバーしていきますので、是非ご参加下さい。

ネットワールドが Nutanix の売り方、お教えします セミナー
ネットワールドの販売ノウハウに加え、Nutanix.NEXT Europeからの超最新情報、InstantOn VDI for Citrix 、Microsoft Cloud Solution Provider(CSP)まで

2017/12/05

名物vExpert アケミ姉さんのインフラ骨盤矯正ブログ vSAN編 #2

HPE教育サービスの中川明美です。

1回目はvSAN 6.6で提供された新機能や強化された機能をご紹介しました。2回目以降はトラブルシューティング時に役立つツールや機能についてです。

 

#1: VMware vSAN 6.6 What’s New

#2: トラブルトラブルシューティング時に役立つツール 1

#3: トラブルトラブルシューティング時に役立つツール 2

 

vSANの監視やトラブルシューティング時に使用するツールは大きく分けると次の3つがあります。状況に応じて使い分けられますね。

  • GUIツール (vSphere Web Client / vShere Host Client
  • コマンドラインツール (esxcli / Ruby vSphere Console)
  • VMware vRealize Operations Manager / VMware vRealize Log Insight

今回は、vSANクラスタのリバランスに役立つツールと、vSAN 6.6で追加された「esxcli」コマンドについてご紹介します。

 

vSANディスクバランス

VMware製品に関心のある方は、vSANがESXiホストのローカルディスクを利用して、データストアを構成していることをご存知かと思います。

このアーキテクチャを前提にすると、仮想マシンを構成するコンポーネント (仮想ディスクファイル等) がどのような配分でディスクに置かれるのかは気になるところだと思います。あるディスクの使用率が高いから、すぐにディスクを追加しましょうとはならないですよね。コンポーネントはすべてのディスクにバランスよく配置されるのが望まれるところです。

コンポーネントの配置によっては、パフォーマンスの低下やトラブルを引き起こすかもしれません。それらを回避するには、バランスの監視や状況によって手動でのリバランスが必要になるかもしれません。これから紹介するツールはディスクバランスの監視に役立ちます。vSANコンポーネントのリバランスは通常自動で行われます。

 

自動リバランス

デフォルトでは、キャパシティ層のデバイスの使用率が 80% に達すると、自動的にvSANクラスタはリバランスされます。リバランスは、vSANを構成するESXiホストがメンテナンス モード時にも行われます。

ディスク容量の使用率がクラスタ内でバランスが取れているかどうかは、「制限_現在のクラスタの状態」を確認します。ディスク容量使用率が80%を超えると自動でリバランスされます。

A010

「制限_1件の追加ホスト障害後」では、1台のホスト障害があった場合に、再保護用の容量に不足はない(使用率)のか、クラスタコンポーネント/ディスク容量/キャッシュ予約に影響する可能性がある(健全性)のかを確認することができます。「現在のクラスタの状態」では全ディスク容量が449GBですが、「1件の追加ホスト障害後」では299GBで分析されています。

A011

手動リバランス

一部のディスクの負荷分散がしきい値30%を超えると、警告が表示されます。しきい値は、「クラスタ_vSANディスクバランス」の最大分散で確認します。

たとえば、ディスク1の使用率が 50% で、ディスク2が15% の場合、ディスク1と2の負荷分散は35%です。この状況はしきい値の30を超えていますから警告が表示されます。

手動リバランスをするには、「ディスクのプロアクティブリバランス」をクリックします。

A012

ディスクの負荷分散がしきい値を超えると、「ディスクバランス」タブに詳細情報が表示されます。「ホスト名」「該当ホストのストレージデバイス名(例えばmpx:vmhba0:C0:T0:L0)」「リバランス状態(Proactive rebalance is needed)」「しきい値を下回るようにするために移動する必要のあるデータ量」を確認できます。下図は最適な状況のため、表示されていません。

ディスク容量使用率が80%近くになっているか、最大分散で警告が表示されていれば、手動リバランスを試みます。クラスタのリバランスでは大量のI/O操作が生成されるため、仮想マシンのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があることを考慮ください。「移動するデータ(量)」はリバランスをいつ実施するべきかの参考値になりますね!

A013

※vCenter Serverの健全性サービスを利用できない場合

vCenter Serverのサービスが停止している時には、vSphere Host Clientでも同様の情報を入手可能です。

A014

vSAN 6.6で追加されたesxcliコマンド

6.6から、次のコマンドが追加されています。

  • vSAN クラスタの健全性を表示: esxcli vsan health
  • vSAN デバッグ情報を表示: esxcli vsan debug

A015

< esxcli vsan health >

「vSANディスクバランス」はコマンドラインでも確認可能です。

A016

< esxcli vsan debug >

debugには次のオプションがあります。

A017

仮想マシンオブジェクトの情報を表示します。点線枠はコンポーネントのステータスです。どの物理ディスクに配置されているかを確認可能です。

A018

再同期されている仮想マシンオブジェクトのステータスを表示します。障害後のホスト再起動時/ホストのメンテナンスモード時/ディスク容量使用率のしきい値の超過時に再同期が開始されます。

A019

再同期が原因でクラスタに遅延が生じている場合や、再同期によるトラフィックがホスト上に大量に発生している場合には再調整を検討します。下図の赤点線枠の警告メッセージも考慮ください。

vSANクラスタを選択し、「監視」-「vSAN」-「コンポーネントの再同期」で「再同期の調整」をクリックします。再同期の調整の設定で、IOPS数を大きくするにはスライダを右に、IOPS数を小さくするには、スライダを左に移動します。

A020

GUIやCLIを使用して、vSANの様々な情報を入手可能ですね。状況に応じて選択いただければと思います。次回は、vRealize Operations ManagerとVMware vRealize Log Insightをご紹介します。

 

HPE教育サービスでは、vSANのVMware認定コースを提供開始します。トラブルに対応するにはアーキテクチャを知ることは重要です。ぜひこの機会に学んでみませんか。

次の開催日程は、1/29(月)-31(水)です。申し込みはお早めに!

VMware vSAN: Deploy and Manage [V6.6] 3日間コース

日本ヒューレット・パッカード株式会社 教育サービス 中川明美

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@miyo4i

Screenshot20141105at0820381

さて、第2弾です。今回はトラブルシューティング系ですね。トラブルには出くわしたくないものですが、もしもであってしまったときに・・・こうした情報がまとまっているのは良いですね。GUIからはもちろん、CLIからも様々な診断や操作が行なえます。次回もVMwareの別の有償ソフトウェアを利用したより運用の観点からの記事になるそうです。今回中川さんに記事を依頼したのは彼女の運用目線での記事がとても素敵だからです。どんな記事なのか、楽しみですね。

さて、第3弾は来週の公開です。

2017/12/04

Nutanix Xtract for VMsは使えるのか? 

本記事は全三回の連載になっています。本記事は全三回の連載になっています。興味のある方は他の回のコンテンツもご覧ください。

第1回: Nutanix Xtract for VMsは使えるのか? 

http://blogs.networld.co.jp/main/2017/12/nutanix-xtract--61ff.html

第2回: Nutanix Xtract for VMs Deep Dive ~データ転送の裏側~

http://blogs.networld.co.jp/main/2017/12/nutanix-xtract--342e.html


第3回: Nutanix Xtract for VMs Deep Dive ~ハイパーバイザー変更を吸収する仕組みとは~

http://blogs.networld.co.jp/main/2017/12/nutanix-xtract--ae65.html

Xtract for VMsがなぜ必要なのか?!

皆様はXtract for VMsはご存知でしょうか?

VMware社が物理環境、仮想環境から、vSphereへ移行するための無償ツールを提供しています。一言でいうとXtract for VMsは、vSphereの環境から、Nutanix製HypervisorであるAHVへの容易な移行を提供するための無償ツールになります。

 昨年末にAcropolis OS 5.0がリリースされて以降、一般的なお客様で利用されるvSphereのHA、vMotion、DRSといった機能はAHVでもサポートがされています。

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弊社のお客様でもサポートを一本化したいのでAHVを採用したいとか、vSphere HA程度しか使っていないのでNutanixに標準でバンドルされているAHVを検討したいというお話も徐々に増えてきています。

 実際にNutanix社では、決算レポートで毎回AHVのシェアを発表しています。Acropolis OS5.0がリリースされた2017Q1以降高い成長を続けており、現在は出荷の4分の1近くを占めていることがわかります。

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ところが、いざ既に非Nutanixの環境で稼働している仮想マシンをAHV環境に移行する際には、Nutanix イメージサービスの利用というイケてない方式しか提供されていませんでした。

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Nutanixイメージサービスを使った移行方式は例えばvSphere環境から移行する場合には以下のようなプロセスで行う必要があります。

  1. 既存vSphere環境から、新規Nutanixクラスタのストレージコンテナを新規データストアとしてマウント
  2. 既存vSphere環境で、既存データストアから新規データストア(Nutanix)へStorage vMotionを実施
  3. 仮想マシンを停止
  4. 新規Nutanixクラスタで、Storage vMotionした仮想マシンのvmdkをイメージとしてPrismから登録
  5. イメージから仮想マシンを作成
  6. 仮想マシンを起動

 この方式には「手順3~6の間、長時間仮想マシンが停止状態になる」「仮想マシン自体をStorage vMotionで移動しまっているため、ロールバック時には再度Storage vMotionが必要」といった課題がありました。特に現在稼働中の仮想マシンを長時間に渡って停止するというのはハードルが高く、実際にAHVを検討しても結局「vSphereでいこうか」話に落ち着くことがほとんどでした。そんな課題を解決できる素敵な移行ツールそれがXtract for VMsになります! 

では実際にXtract for VMsがどのように既存のvSphereからAHVに移行できるのか、Nutanix Advent Calendar内で3回の連載にわけて紹介していこうと考えています。

  • Xtract for VMsとは?
  • Xtract for VMs Deep Dive #1
  • Xtract for VMs Deep Dive #2


Xtract for VMsの特徴

まず第一回の今回は、Xtract for VMsがどんなことができるのかをお伝えしていきます。裏側でどんな動作を行っているのかは、次回以降のお楽しみということで…。


・Xtract for VMsはインストールがシンプル

 Xtract for VMsは仮想アプライアンスとして提供されており、OSやデータベースのライセンス費などの追加費用は一切発生しません。この仮想アプライアンスの展開には以下の2つの方式が提供されています。

  1. 専用コマンドを使った展開(自動ネットワーク構成)
  2. 通常の仮想アプライアンスの展開+手動ネットワーク構成


・Xtract for VMsは移行管理がシンプル

 Xtract for VMsは移行元をvSphere、移行先はAHVに限定しているぶん非常に簡単な操作だけで移行ができるように最適化されています。現在のXtract for VMsではvSphere以外のHypervisorや物理サーバ、IaaSサービス上のOSの移行ができません。

 実際にインストール直後から移行までの手順をみてみましょう。

画面付きで紹介していこうと思ったのですが、下のデモ動画で一通り流れをわかっていただけると思いますのでここでは割愛します。

  1. Target Environment(移行先AHVクラスタ)の登録

まず、専用CLIを使ったインストールを行った場合、「Target Environment」には展開先のAHVクラスタが自動的に追加された状態になっています。           

  1. Source Environment(移行元vSphere)の登録(デモ動画@9秒くらい)

そのため最初に行うオペレーションは、移行元仮想マシンが稼働するvSphereを「Source Environment」として登録を行っていきます。紹介したデモ動画では登録済みの状態で始まっていますが、ちらっとvCenterを登録する画面を見せていますね。vCenterを登録するとXtract for VMsは自動的にvCenterが管理しているインベントリ情報の収集を行います。

準備はたったこれだけです!

ソースの仮想マシンや、vCenter Serverにエージェントを導入したり、vSphere上に何か専用の仮想マシンを立てたりするといったことも不要です。

  1. Migration Plan(V2V移行ジョブ)の作成と実行(デモ動画@11秒~)

Xtract for VMsでは、「Source Environment」上で稼働する仮想マシンを、「Target Environment」上に移行する際には必ず「Migration Plan」と呼ばれるジョブを作成して移行タスクを実行します。

作成される「Migration Plan」には複数の仮想マシンを登録することができ、登録された仮想マシンはすべて同時に移行が実行されます。

  1. Cutoverの実行

Xtract for VMsの「Migration Plan」は単純にデータ転送を行うだけでなく、最終切り替え時に差分データだけを転送する機能を持っています。「Cutover」を実施すると、最終データ同期から発生したデータ差分を自動的に同期した後、「Source Environment」上の仮想マシンを停止し、「Target Environment」上の仮想マシンを開始します。


・Xtract for VMsは移行計画もシンプル

 Xtract for VMsを使った移行は、従来のイメージサービスを使った移行と比較するとダウンタイムが少ないのが特徴です。ソース仮想マシンのデータ取得もvSphereのvStorage APIを使ってソース仮想マシンのデータにアクセスし、初回転送後の差分転送もvStorage APIで提供されるCBT(Change Block Tracking)を利用することで効率よく行えるように最適化されています。しかもこの差分転送は、先ほど紹介した「Cutover」を実施されるまでの間は10分間隔で自動的に行われるため、「Cutover」にかかる時間を初回転送からの時間経過に関係なく短時間で行うことを可能にしているのです。


Xtract for VMsを使ったシンプルなAHVへの移行をサポート

 というわけで、ここまでXtract for VMsを使うと以下のようなステップで簡単にAHVへの移行ができることを紹介してきました。

  1. 「Source Environment」の登録

                    ↓

  1. 「Target Environment」の登録

                    ↓

  1. 「Migration Plan」の作成と実行

                    ↓

  1. 「Cutover」の実行


この後は12月11日,12月18日の2回にわたって、「Migration Planの裏側でどのようなことが行われているのか?!」、「Cutover」の裏側ではどのようなことが行われているのか?!」というような内容について紹介してみたいと思います。

ではまた、次回お会いしましょう!