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【Dell Blog】PowerScale UPS連携シャットダウン~実際にやってみた編~

皆さんこんにちは。
ネットワールドのストレージ担当の後藤です。

前回に引き続き、PowerScaleのUPS連携シャットダウン ~実際にやってみた~ 編です。

前回の事前準備編では、起動する為に必要なIPMIを設定、有効化しました。
今回は、PowerScale F200(3ノードクラスタ)を使用して、シャットダウン/起動のテスト結果をご報告いたします。

まずはシャットダウンテストの結果を見てみましょう。

◆UPS連動シャットダウンテスト

まずは、UPS/シャットダウンボックスを使用したPowerScaleの自動シャットダウンテストの構成と方法、その結果をご紹介します。

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※今回のテストでは、PowerScaleへの保存データやI/Oはほぼ無い状態での検証となっています。

上記の通り、UPS/シャットダウンボックスいずれでもPowerScaleの自動シャットダウンは問題なく実施できました。

データ保存用ストレージで怖いことの一つは、電力供給が途絶えることによるデータロストなので、UPSと連携して安全なシャットダウンができるのは大きな安心材料となるのではないでしょうか。

 

◆UPS連動起動テスト

これまでのIsilon Gen6ノードにおいては、通電することで自動的に起動するため、復電後自動的に起動することが出来ましたが、PowerScaleにおいては通電時の自動起動はしない状態となっています。
そのため、復電時にPowerScaleを自動で起動するためには、IPMIを使用する必要があります。

また、IPMI toolを使用して起動スクリプトを実行する必要があるため、IPMI toolに対応していないUPS単体では起動が出来ないため、シャットダウンボックスを使用した起動テストのみの実施となりました。

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上記の通り、シャットダウンボックスを使用することでIPMIによる自動起動が実施できました。

 

◆まとめ

ということで、結果は以下の通りとなりました。

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「停電時にPowerScaleのシャットダウンを安全に行いたい!」場合は、ネットワークカードを搭載したUPS単体でも実施できますが、
「復電したら自動的にPowerScaleを起動したい!」という場合は、シャットダウンボックスと組み合わせることで、迅速な復旧ができるということが確認できました。

今回はUPS/シャットダウンボックスを使用したPowerScaleの自動シャットダウン/自動起動についてご紹介いたしました。
ストレージの運用に限ったことではありませんが、運用を自動化することで運用負荷はかなり減りますし、万一の場合におけるデータロストに対する保険にもなりますので、非常用発電設備等が無いサーバールーム等へのPowerScale導入の際には、併せてUPSの導入もご検討ください。

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