Windows10のバージョン 1909 がサポート終了になりましたね。
最新バージョンにするのもなんとなくこわいなぁと思っていたものの、思い切って20H2にバージョンアップしました。
結果、抱えていた様々な不具合がなおり、いやぁ、バージョンアップして良かったなぁと思いながら仕事をしている5月ももう終わりですね。
みなさまご無沙汰しております。
ストレージ基盤技術部のコガ・トモヒロです。
ということで、今回はWindowsのバージョンアップ方法、ではなく、Windows10 20H2にバージョンアップしたPCから実施した Cloudian HyperStore のアップグレード≒バージョンアップとパッチ適用方法について書きたいと思います。
HyperStoreも
あげましょう、バージョンを⤴
あてましょう、修正パッチ🛠
とはいえ、アップグレード、バージョンアップと聞くと身構えてしまう方もたくさんおられるかと思います。そういった方々からの、
- バージョンアップ、面倒なんでしょ?
- 自分たちでアップグレードできないとか制限あるんでしょ?
といった声が聞こえてきますが、私、ハッキリ申します。
大丈夫です!とても簡単です!自分(お客様/パートナー様)で実施できます!
当然ノード数や環境にもよりますが、そんなに時間はかかりません。
実際どれくらいの時間がかかったのかは後述します。
ちなみに「バージョンアップした方がいいのかぁ。おーし、ちょうど時間もあるし今日やっちゃいますか!」と決めたその日のうちに、業務時間内に、さくっと終わりました。
そして、あえて先に言わせてください。
各ノードのOS停止や再起動は不要です!
操作は1ノードからでOKです!(全ノード、自動でローリングアップデート)
それでは、早速、HyperStoreの最新バージョンである7.2.4へのアップグレード方法と、パッチ適用して7.2.4.8にする方法を見ていきましょう!
きっかけは?
先週、Cloudianサポート様よりメールがありました。
古いバージョンを使用しているので、パフォーマンス・チューニングや不具合修正が含まれている最新バージョンへのアップグレードとパッチの適用を推奨しています、という内容でした。
プロアクティブなサポート契約をしている訳ではないのに、こういったお知らせが来るとはなんということでしょう!
※Smart SupportでCloudianサポートへ1日1回、データを飛ばしていますが、リアルタイムでお知らせしてくれる訳ではない点だけ、注意してください!(7.2.4がリリースされたのも4ヶ月前です)
※ちなみに次期パッチ(7.2.4.9)が近日中に公開予定とのことです
現環境のHyperStoreバージョン確認
まずバージョンアップの前に現環境のバージョンを確認しましょう。
バージョン確認はCMC(Cloudian Management Console)にログインし、ダッシュボードから確認します。
ページ下部の『システム統計』の『VERSION』に表示される数字がHyperStoreのバージョンになります。
と、いうことで弊社環境のHyperStoreの現バージョンは 7.2.1(パッチ適用なし)でした。
HyperStoreのアップグレード(バージョンアップ)
現環境でアップグレードする前に以下の点を確認・準備しましょう。
・Supportページより新しいパッケージのダウンロード
(Package: CloudianHyperStore-7.2.4.bin)
・マスターノードにパッケージをアップロード
(Working Directry: /root/CloudianPackages/7.2.4)
・Operation Status/Repair Statusで実行中の処理がなにもないこと
・すべてのノードでCloudian関連サービスがすべて起動していること
お膳立てが整いましたので次に進みます。
①ローカルにあるライセンスファイルをワークディレクトリにコピー
# cp -p /opt/cloudian/conf/cloudian_XXXXXXXXXXXX.lic /root/CloudianPackages/7.2.4
②新しいパッケージ(binファイル)に実行権を付与し、実行
# chmod +x CloudianHyperStore-7.2.4.bin
# ./CloudianHyperStore-7.2.4.bin cloudian_XXXXXXXXXXXX.lic
※これにより/opt/cloudian-staging/7.2.4というステージングディレクトリが作成され、HyperStoreパッケージの内容がステージングディレクトリに展開されます
③新しいステージングディレクトリに移動し、インストールスクリプトを実行
# cd /opt/cloudian-staging/7.2.4
# ./cloudianInstall.sh
④アップグレードメニュー(3)を選択して、確認メッセージにYesで応答
・3 ) Upgrade From 7.2.1 to 7.2.4
・Do you wish to run basic tests after upgrade? (yes/no) [yes]:
以上!
あとは全ノードに対して自動でアップグレードしてくれるので、待つだけです!
弊社環境:3ノード構成でおよそ20分でした。
⑤実行ログより、アップグレード成功メッセージを確認
・Successfully upgraded to 7.2.4.
・Upgrade process finished at Thu May 27 16:54:52 JST 2021.
再度、CMCにてバージョンを確認すると、
おおお!7.2.1から7.2.4に表記が変わりましたね!
パッチの適用
7.2.4へのアップグレードが終わりましたので続けてパッチをあてていきましょう。
アップグレード同様、以下を確認・準備します。
・Supportページよりパッチのダウンロード
(Patch: 7.2.4.8_Patch.zip)
・マスターノードにパッチをアップロード
(Working Directry: /root/CloudianPackages/7.2.4)
お膳立てが整いましたので次に進みます。
①zipファイルを解凍し、展開先ディレクトリに移動
# unzip -q 7.2.4.8_Patch.zip
# cd 7.2.4.8_Patch
②binファイルに実行権を付与し、実行
# chmod 755 S3Patch-7.2.4.8.bin
# ./S3Patch-7.2.4.8.bin
③確認メッセージに y で応答
・Install the S3 patch version 7.2.4.8? [y]:
以上!
あとは全ノードに対して自動で適用してくれるので、待つだけです!
弊社環境:3ノード構成でおよそ3分でした。
④全ノードでパッチが適用されているか確認
# /opt/cloudian-staging/7.2.4/cloudianInstall.sh
→ 2 ) Cluster Management
→ c ) Manage Services
→ 5 ) S3 service
→「version」と入力
→全ノード「7.2.4.8」と表示されること
コマンドでの確認が終わったので再度、CMCにてバージョンを確認しましょう。
おおお!7.2.4から7.2.4.8に表記が変わりましたね!
アップグレードとパッチ適用にどれくらいの時間がかかった?
一部、所要時間を記しましたが、準備も含めたアップグレードとパッチ適用全体でかかった時間は1時間程度になります。(あくまで弊社環境調べ)
1ノードに対してのみ操作すればあとはよろしくやってくれますし、手順も複雑なものではなく、シンプルであることがお分かり頂けたかと思います。まさに『Simple&Easy』!
さらに、OS自体を再起動する必要がないというのは、心理的にも安心ですね。
また、本ブログでは省いたものの、その他の環境に合わせた事前確認ポイントなどもマニュアルにわかりやすく書かれていますので、そちらも必ずご確認ください。
(。´・ω・)ん?これで終わり!?
はい!
本当にサクッと、なにもトラブることもなくアップグレードが完了しましたので今回は「実はこうなんです!」や「こうなった場合はこれをやります!」といったTips情報は特にございません😋
ノートラブルに越したことはありませんね。よきよき。
それでは現場からは以上となります。また近いうちにお会いしましょう🎏