皆さんこんにちは!
ネットワールドのストレージ担当SEの片山です。
引き続き、SimpliVityについて解説していきます。
まず最初に本製品についてはリリースより名称や略称の変更が多々ありHVM&VMEどっちがどっちなの?と混乱している方々もいらっしゃるかと思います。何より私が混乱していました(笑)...。なので改めて間違わないよう補足しておきます!まず製品の正式名称が”HPE Morpheus VM Essentials Software”、略称が"VM Essentials"です。ちなみに愛称が”VME”(以後VME)になります。次にハイパーバイザーの名称が”HVM”で、VME製品の中に含まれている管理コンポーネントが”VME Manager”だと覚えていただければと思います!
それでは改めて、前回はVME ManagerのダッシュボードとvSphere版のフェデレーション概要との比較をしましたが、今回はVME版SimpliVityのVME Managerの構成と管理インターフェースにフォーカスしたいと思います。

※ SimpliVity Software 6.2(VME 8.0.11.1) 2026年3月時点最新
※ 内容は投稿時点の情報に基づいています。今後の変更やアップデートにより、
内容が最新の状況と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
■ VME Managerの構成について
VME版SimpliVityの構成について触れていませんでしたので、SimpliVityとして利用するためのVME Managerの要件について説明していきます。
vSphere版SimpliVityでは、基本構成としてvCenterはSimpliVityクラスターとは別の管理サーバー上に配置するのですが、SimpliVityクラスター内にvCenterを配置しての運用も可能です。クラスター内に配置するメリットとしてはvCenterを秒速バックアップで保護できることで、デメリットとしては構築が少し手間なのと、vCenterがクラスター内にあるためシャットダウン手順が少々煩雑という点がありました。
VME版SimpliVityの現バージョン(SimpliVity Software 6.2)では、VME Managerは必ず SimpliVityクラスターとは別環境に配置する必要があります。
VME Managerは以下のいずれかの構成で運用できます:
- ベアメタル(物理サーバー)にインストールしたUbuntuOS上にDebianパッケージとして導入
- HVMホスト上にUbuntu仮想マシンをインストールし、Debianパッケージを導入
- vSphere ESX上のUbuntu仮想マシンにDebianパッケージを導入
下図のとおり、VME Managerは柔軟に構成でき、様々な運用パターンに対応可能です!

※VME版・vSphere版ともにArbiterはSimpliVityクラスター外部に配置する必要があります。また運用する上でArbiterが必須となるのは2ノード構成時のみです。
■ VME Managerの操作メニュー
ここからは本題のVME Managerの管理インターフェースについて説明します。
まずはVME Managerのメインカテゴリの構成には、以下項目があります。
- 操作
- プロビジョニング
- ライブラリ
- インフラストラクチャ
- バックアップ
- ツール
- 管理
VME Managerの管理インターフェースは多少慣れが必要ですが、すぐに操作ができると思います。

必要項目をピックアップしていきますので、それぞれの役割を順番に見ていきましょう。
■【操作】
まず、「操作」のカテゴリには以下のメニューがあります。
- ダッシュボード
- Wiki
- アクティビティ
「操作」というカテゴリではありますが、各項目は確認がメインで、カスタマイズ可能な”ダッシュボード”の表示、”Wiki”ではナレッジの整理に役立つメニューだったり、”アクティビティ”では運用時のアラートやログの確認などができます。

■【プロビジョニング】
「プロビジョニング」は、VME環境の管理の上で最も利用頻度が高いカテゴリです。
- インスタンス
「プロビジョニング」のカテゴリ内には”インスタンス”というメニューが1つあり、以下の操作が可能です。
- 仮想マシン一覧の確認
- 個別VMのリソース詳細表示
- VMの起動/停止/再起動
- コンソールアクセス
- SimpliVityバックアップ/スナップショット/クローン操作
インスタンス数やクラスターのリソースなどが簡単に確認できます。

下部のインスタンス一覧には仮想マシンが登録されており、仮想マシンをクリックすると各仮想マシンごとにメニューが開きます。
ここで仮想マシンのリソース確認や操作が可能で、アクションメニューからは、再起動や停止、コンソールを開いて仮想マシンの操作なども可能です。

■【ライブラリ】
「ライブラリ」のカテゴリ内には以下の2つのメニューがあります。
- 自動化
- 仮想イメージ
「ライブラリ」メニューには2つの項目があり”自動化”はスクリプトを使ったタスク自動化などが設定可能です。必ず利用するメニューとしては”仮想イメージ”があります。仮想マシンにOSをインストールする際に指定することができます。QCOW2、ISOなどOSイメージなどを管理します。

※仮想マシンにOSをインストールする場合、事前に”仮想イメージ”一覧にQCOW2やISOなどOSイメージをコピーして登録しておく必要があります。
■【インフラストラクチャ】
「インフラストラクチャ」のカテゴリは多岐に渡ります。名称だけではイメージが掴めないかと思います。厳密には名称や用途は異なるのですが、例えるとvSphereのインベントリ画面の”vCenter”→”データセンター”→”クラスター”→”ESXサーバー”→”仮想マシン”と同じようにイメージするとわかりやすいと思います。
- グループ
- クラウド
- クラスター
- コンピュート
- ネットワーク
- ストレージ
- トラスト
VME Manager はHVM以外にvCenterも基本機能部分については管理することができます。SimpliVityとして今後対応予定でもある”Morpheus Enterprise”にライセンスをアップグレードすることでマルチテナントやパブリッククラウド管理も可能となるため、その拡張性を考慮した多段メニューになっているのだと思います。
仮想化環境の管理で主に使用するのは以下になります。
- クラウド
- クラスター
- コンピュート
トップには”グループ”がありリソースの制御などを管理、その配下に”クラウド”という階層があり、主にHVMやvSphereなどの複数環境を管理する際に利用します。HVMだけを利用する場合はHVM環境が追加されます。次に”クラスター”がありますが、この階層はvSphereでいう”クラスター”と意味合いがよく似ています。

その”クラスター”の配下には、”コンピュート”がありHVMホストが2ノード登録されていることが確認ができ、各ノードをクリックするとHVMに関する情報の詳細が確認でき停止や再起動などの操作ができます。
- HVMホストの詳細情報の確認
- HVMホストで稼働中のVM一覧の確認
- シャットダウン、再起動などHVMホストの操作
- メンテナンスモードへの切り替え

”ネットワーク”ではHVM側で定義したネットワークの確認や仮想マシンに割り当てるIPプールなど複数のメニューがあります。”ストレージ”にはファイル共有やデータストアなどの登録や確認ができます。”トラスト”では認証や暗号キーの管理等ができます。
■【バックアップ】
「バックアップ」メニューには以下複数の項目があります。
- 概要
- ジョブ
- バックアップ
- 履歴
- 統合
HVM版SimpliVityのバックアップ操作において最も利用するのは”統合”です。HVM自体にもスナップショットやクローンなどの機能はもってはいるのですが、とはいえやはりSimpliVityといえば秒速バックアップを利用しない手はないですよね!
SimpliVityではアプライアンスとして最初から追加されているHPE SimpliVityバックアップ・プロバイダーを使った秒速バックアップのポリシー設定や確認ができます。
”統合”メニューでは以下操作が可能です:
- SimpliVityバックアップポリシーの作成・編集
- バックアップの成功/失敗状況の確認
- 仮想マシンごとの保護状態の確認

見た目は少し異なりますが、vSphere版と操作感がほとんど変わらないため、移行しても違和感なく操作できるのがよい点です!さらに仮想マシンごとの保護状態なども確認することができるためvSphere版よりさらに見やすくなっています!

バックアップ・プロバイダーについてはSimpliVityが製品担当としても一番使いやすいと思います。皆様期待のHPE製バックアップ専用アプライアンスである”StoreOnce”については今後対応予定です。また、試せてはいないですが、”Avamar”、”Commvault”、”Rubrik”、”Veeam”、”Zerto”などもバックアップ・プロバイダーとして追加できるようです。今後ともエコパートナー製品とのバックアップ連携も期待ができますね!
■【ツール】
「ツール」のカテゴリでは通常運用時での利用頻度は高くありませんが、以下メニューがあります。
- Cypher
- アーカイブ
- 移行
- VDIプール
”Cypher”ではセキュアなストレージのマウントポイントへの暗号キー生成等の操作、”アーカイブ”はバケットを追加してアーカイブとして使う項目や”VDIプール”などがあります。”移行”はVM Essentialsで利用できるネイティブなV2V機能です。仮想マシンの停止が必要となりますが、他の仮想環境から仮想マシンの移行プランを作成して簡単に実行することができます。

■【管理】
「管理」のカテゴリ内のメニューは、以下になります。
- プラン
- ロール
- ユーザー
- 統合
- ヘルス
- 設定
「管理」カテゴリ内の項目数も多いため、よく利用するメニューをピックアップします。
- ヘルス
- 設定
”ヘルス”ではVME Managerの状態、クラスター配下のノード・デバイスの正常性を確認できます。”設定”ではライセンスの確認や適用、VME Managerの一般設定、ダッシュボード表示順の変更などが確認できます。クラスター全体の健全性や一般設定のメニューがここにまとまっています。

以上、簡単ではありますが、HPE SimpliVityで利用するVME Managerについて紹介をしてきました。冒頭に言いましたが、初めて操作した場合は多少慣れは必要です。ですが直感的に操作ができます!それでは是非、次回もご覧いただければと思います!
VME版SimpliVityが気になる方は、他にも記事を書いています!
HPE SimpliVity:最新VME版とvSphere版をユーザー視点で徹底比較! - ネットワールド らぼ