皆さんこんにちは!
ネットワールドのストレージ担当、片山です。
前回・前々回の記事で少しだけバックアップ機能については触れてきたのですが、今回の目的としてはSimpliVityのバックアップを使ったことがない、またはVM Essentials(以下VME)でどのように変わったのか気になっている方々にも向けて、改めてVME版SimpliVityの「秒速バックアップ機能」の説明をしたいと思います。
VME版のSimpliVityはKVMベースのスナップショット機能も備えていますが、やはりSimpliVityを利用するのであれば、その特徴でもある秒速バックアップ機能を活用していきたいところですよね。
本記事では、秒速バックアップのポリシー作成から適用、バックアップ取得、リストアまでの一連の流れをご紹介します。

※ SimpliVity Software 6.2 (VME 8.0.11.1) 2026年4月時点最新
※ 内容は投稿時点の情報に基づいています。今後の変更やアップデートにより、
内容が最新の状況と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
■ 秒速バックアップ機能について
テクノロジーの詳細についてはメーカー情報を参照いただくとして、SimpliVityバックアップの概要を簡単に説明すると、仮想マシンごとに、重複排除とメタデータを利用した永久増分相当のバックアップを実現する機能です。
バックアップを実行するには、SimpliVityのPluginからバックアップポリシーを作成・適用する必要があります。ポリシーの適用範囲は柔軟で、以下のような設定が可能です。
- 仮想マシン単位
- SimpliVityが提供するデータストア単位
※ データストア内の仮想マシン、及びポリシー設定後に新規作成した仮想マシンが対象
次に、ポリシー適用範囲になりますが、各仮想マシンに対して1つ適用できます。また複数ポリシーを適用した場合は、最後に適用したポリシーが有効となります。個人的な見解として、どのポリシーが適用されているかはCLIでは確認可能なのですが、GUIからは確認ができないこともあり、バックアップ管理が複雑にならないためにも、「1 仮想マシン=ポリシーを1つ適用したバックアップ」というシンプルな構成をおすすめします。
なお、前述の通りデータストアにもポリシーを適用できると説明しましたが、仕様として最低限各データストアに対して必ず1つのポリシーを適用する必要があり、デフォルトで用意されている「Fixed Default Backup Policy」というデフォルトポリシーが存在します。このポリシーは編集不可でバックアップを取得しない場合に指定するためのポリシーです。
※ もう一つ、「Internal-Policy-for-Heart-beat」というハートビートデータストア用にデフォルトポリシーが存在します。こちらも編集不可でバックアップは取得しません。

通常、データストア単位でバックアップを行うと対象範囲が必要以上に広くなるため、データストアでは「Fixed Default Backup Policy」を適用して、すべての仮想マシンに対してはバックアップをせず、取得したい仮想マシンに対してだけ仮想マシン単位で個別にバックアップポリシーを設定するという運用が一般的です。
■ SimpliVityバックアップのポリシー作成
それでは、バックアップ機能を利用するために、まずポリシーを作成していきます。VME Managerの上部メニューから【バックアップ】→【統合】をクリックします。「SimpliVity」(※名称は変更可能)という名前で登録されたPluginが表示されるので、そちらをクリックします。

SimpliVity Plugin設定画面には以下2つのタブが表示されます。
- バックアップ
- バックアップポリシー
今回はポリシーを作成するため、「バックアップポリシー」タブを選択します。冒頭で触れた通り、データストア向けに2つのデフォルトのポリシーが表示されています。新しいポリシーを作成するため、「追加」をクリックします。

今回はポリシー名を「1week」として進めていきます。
ポリシーには複数のルールを追加できますが、初期状態で1つ目のルールが作成されているため、本手順ではそのルールを編集します。設定内容は以下の画面の通りです。
※ 指定できるバックアップ間隔の最小単位は10分です
※ 1つのポリシー内に複数のルールを追加することができます

ご覧の通り、設定項目は非常にシンプルで、初見でも迷うことなく設定できると思います。なお、vSphere版で利用できたバックアップ時のアプリケーション連携機能などについては、今後対応予定となっているようです。設定が完了したら「完了」をクリックしてウィンドウを閉じます。バックアップポリシータブに「1week」ポリシーが追加されていることを確認できます。
■ SimpliVityバックアップのポリシー適用
続いて、作成したポリシーを仮想マシンに適用します。
【プロビジョニング】→【インスタンス】をクリックし、VME Manager上で稼働しているインスタンス(仮想マシン)の一覧を表示します。SimpliVityホスト(HVMホスト)上の仮想マシンから、今回は「test-ubuntu-1」を選択します。仮想マシン設定画面の「バックアップ」タブを開き、「バックアップの追加」をクリックします。

「インスタンス名」には仮想マシン名が表示され、すぐ下の「名前」がバックアップのジョブ名のイメージとなります。
- バックアップタイプ:「HPE SimpliVity」
- CLUSTER NAME:作成済みのクラスター名を選択
- APPLY BACKUP POLICY:チェックを入れて「1week」を選択
設定後、「完了」をクリックします。

ポリシーの適用が完了すると、設定したジョブが一覧に表示されます。
これでポリシー適用は完了です。すぐにバックアップを取得したい場合は、右上のアクションメニューから「バックアップ」をクリックします。確認画面で「OK」を選択すると、バックアップが即時実行されます。

今回の検証環境ではほぼOS領域のみと使用容量が少ないこともありますが、初回約9秒でバックアップが完了しました。まさに秒速バックアップですね!
本番環境などで容量の大きい仮想マシンの場合、初回バックアップはある程度時間がかかりますが、2回目以降はフルバックアップであってもデータ変更分とメタデータ更新のみとなるため非常に高速です。
バックアップ結果は、以下メニューから確認できます。
- インスタンスメニュー内の仮想マシンのバックアップタブ
- バックアップメニュー内の統合のバックアップタブ
- バックアップメニュー内のバックアップ
なお運用開始後などに、どのポリシーが適用されているかが分かりにくいため、バックアップ名に「対象名+ポリシー名」を含めておくと、分かりやすくなるためお勧めです!

■ SimpliVityバックアップのリストア
最後に、仮想マシンのリストアを行います。
SimpliVityバックアップでは、リストア操作も非常に簡単です。
バックアップ一覧から対象のバックアップのメニューを開き、「リストア」をクリックします。今回は新規インスタンスとしてリストアします。グループ名、インスタンス名、リストア先ストレージを選択し、リストアを開始します。
リストアには約5分程度かかりました。

問題なくUbuntuOSの起動を確認できました!

以上、VME版HPE SimpliVityの秒速バックアップ機能についてご紹介しました。
vSphere版と同様に、設定が非常にシンプルで扱いやすい印象だったのではないでしょうか。次回のブログもぜひご覧ください。
VME版SimpliVityに興味がある方はこちらもどうぞ!
HPE SimpliVity:最新VME版とvSphere版をユーザー視点で徹底比較! - ネットワールド らぼ
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