こんにちは、Proxmox担当SEです。
前回の記事に引き続き、Proxmox Backup Server(PBS)でのリストアについてご紹介します。
まだ前回の記事を読まれていない方は、
【PBS】Proxmox Backup Serverを使ってみた(その1)
からお読みください。
■取得したバックアップから仮想マシンをフルリストアしてみる
フルリストアの方法は、次の2通りがあります。
・PBS上のバックアップを選択してリストアを実行する(別VMとしてリストアしたい場合)
・仮想マシンの「バックアップ」メニューからリストアを実行する(既存VMに上書きリストアしたい場合)
それぞれで動作が異なるため、順に確認していきます。
・PBS上のバックアップを選択して、リストアを実行する
ストレージから PBS を選択し、「バックアップ」をクリックします。
表示されたバックアップの一覧から、リストアしたい仮想マシンのバックアップを選択し、「リストア」をクリックします。

何も設定を変更せずに「リストア」を実行した場合、別の VM ID を持つ同名の仮想マシンとしてリストアされます。

リストア中の様子は以下の通りです。
進捗画面を閉じてしまっても、タスク一覧から進行中のタスクをダブルクリックすることで、再度確認できます。

リストアが完了すると、パワーオフ状態の仮想マシンが作成されます。

・仮想マシンのバックアップメニューからリストアを実行する
リストアしたい仮想マシンを選択し、「バックアップ」をクリックします。
この時点で、右上のストレージで PBS が選択されていればバックアップの一覧が表示されます。
他のストレージが選択されている場合は表示されないため、ストレージのプルダウンから PBS を選択してください。

バックアップの一覧からリストアしたい対象を選択し、「リストア」をクリックします。

「リストア」をクリックすると、仮想マシンの上書きリストアが実行されます。
確認画面が表示されるので「はい」をクリックします。

リストア中の様子です。
進捗画面を閉じてしまっても、タスク一覧から進行中のタスクをダブルクリックすることで、再度確認できます。

リストアが完了すると、パワーオフ状態で仮想マシンが作成されます。
また、対象の仮想マシンがパワーオンの場合リストアに失敗します。
上書きリストアを行う場合は、事前に仮想マシンを停止してください。

「ライブリストア」のチェックボックスが気になった方もいらっしゃるかと思いますので、簡単に補足します。

ライブリストアでは、リストア開始と同時に仮想マシンが起動し、
バックグラウンドでデータのコピーを行いながら、実際にアクセスされるチャンク(データ単位)を優先的に復元します。
公式ドキュメントでは、以下のように説明されています。
原文
This mode of operation is especially useful for large VMs, where only a small amount of data is required for initial operation, e.g. web servers - once the OS and necessary services have been started, the VM is operational, while the background task continues copying seldom used data.
訳文
この動作モードは、Web サーバーなど初期動作に必要なデータ量が比較的少ない大規模 VM に特に有効です。
OS や必要なサービスが起動すれば VM はすぐに利用可能となり、その間もバックグラウンドでは使用頻度の低いデータのコピーが継続されます。
引用元:
ただし、以下の点には注意が必要です。
・ライブリストア実行中は、ディスクの読み取り性能が制限されます。これは、データをバックアップサーバーから逐次ロードする必要があるためです。一度ロードされたデータは即座に保存先ストレージ上で利用可能となるため、同じデータを再度アクセスする場合は初回のみ性能低下の影響を受けます。書き込み速度への影響はほとんどありません。
・ライブリストアが失敗した場合、VMが不完全な状態になります。これは、すべてのデータがバックアップからコピーされていない可能性があり、失敗したリストア処理中に書き込まれたデータを保持できない可能性が高くなります。
■取得したバックアップからファイルリストアしてみる
ストレージから PBS を選択し、「バックアップ」をクリックします。
対象の仮想マシンを選択し、「ファイルのリストア」をクリックします。

リストアしたいファイル(フォルダ)を選び「...としてダウンロード」をクリックすると、
ブラウザにzipファイルとしてダウンロードされます。
下向きの矢印をクリックすることで、.tar.zst形式としてもダウンロードも可能です。

なお、仮想マシン内のファイルを直接上書きリストアすることはできません。
また、PVE でサポートされていないゲストファイルシステムやストレージ技術を使用している場合、ファイルリストアが行えない点にもご注意ください。
まとめ
Proxmox VE からの操作で、バックアップおよびリストアが実施できるため、
既に Proxmox VE を利用されている方であれば、戸惑うことなく操作できると感じました。
また、仮想マシンのフルリストアだけでなく、ファイル単位のリストアにも対応しており、柔軟な運用が可能な点も魅力です。
ぜひ Proxmox Backup Server を実際に試していただき、Proxmox のバックアップの選択肢を体感してみてください。
