こんにちは。 ストレージ担当の小野です。
1.はじめに
PowerStoreでは、提案時に想定したデータ削減率(重複排除率)に達しなかった場合に備え、「データ削減保証プログラム」が用意されています。
詳細は過去の記事をご参照ください。
【Dell Blog】PowerStoreのデータ削減保証プログラムを徹底的に深掘りする! - ネットワールド らぼ
今回は、実際の案件においてデータ削減保証プログラムを適用し、PowerStoreのドライブ増設を行った際の経験をもとに、
データ削減率の確認方法、適用条件の考え方、サポートへの問い合わせ手順について紹介します。
※本記事ではデータ削減率(DRR:Data Reduction Ratio)と表記します。
2.データ削減保証プログラムとは?
データ削減保証プログラムというのは、PowerStoreの容量試算のもと、
想定のデータ削減率に達していない場合、サポート調整の上1度だけドライブ増設を行えるという仕組みです。

3. PowerStoreOS4.2以前とOS4.3以降のデータ削減表示差分
本題に入る前にまず、PowerStoreのデータ削減率はどこで確認できるかを紹介します。
OS4.2以前とOS4.3以降で画面が変わっておりますので、それぞれで確認しておきます。
まずOS4.2以前は

筐体全体のデータ削減率のみが表示されます。
それに対してOS4.3以降は

全体のDRR(データ削減率)に加えて、削減できるDRRと削減不能データという項目が追加されております。
2026年5月時点ではデータ削減保証プログラムはOS4.3の内容でサポートページが作られているので注意してください。
「PowerStore:データ削減率が予想よりも低い場合の対処方法 | Dell US
ここから、実際にドライブ増設に至るまでの流れを紹介していきます。
4.データ削減保証プログラム適用条件は?
案件環境では想定データ削減率を5倍で想定していたところ、実際には筐体全体で約2倍程度、削減可能データのみで約3.7倍程度のデータ削減率だったため、データ移行に必要な物理容量が足りなくなった経緯から、
データ削減保証プログラムが適用できるかどうかの条件を確認していきました。

条件としては削除可能データのみがプログラムの対象で、物理ドライブに少なくとも50%書き込まれていることなどが記載されております。
つまり筐体全体でデータ排除率が2倍相当であっても、比較するのは削減可能データの約3.7倍であることに注意してください。
5. メーカーへエスカレーション、ドライブ本数の調整
この条件に満たしていると判断できたため、SRを作成し、メーカーにエスカレーションします。
[リクエストの概要]領域に「DRR Remediation Request LKB267460」と入力し、ログファイルを添付して問い合わせ完了です。
サポートで調査の上、データ削減保証によるドライブ増設の本数が確定したため、
エンドユーザーに相談の上、提示された本数にて増設することとなりました。
搭載本数からBase Enclosureで収まる本数だったため、Expansion Enclosureは不要でしたが、提示本数や搭載状況によってはExpansion Enclosureが必要になってくる場合もあるのでさらなる調整が必要になる可能性もあります。
6. ドライブ増設の実施
ドライブ増設のやり方は
■スロット12以下の場合
・スロット12までドライブ追加を実施する
・10分ほど待ってからスロット13以降にドライブを追加
・追加したすべてのドライブが検出され、アラートが無いことを確認
■スロット13以上の場合
・ドライブ追加を実施する
・追加したすべてのドライブが検出され、アラートが無いことを確認
と文字で記載するとシンプルなものになりますが、
ドライブ種別が異なる場合や、ドライブ増設するまでの時間間隔などの注意事項があります。
注意事項の詳細は以前投稿した下記ブログやサポートの注意事項を参考に実施していただければと思います。
■【Dell Blog】PowerStoreのドライブ増設って実は難しい?ハマるポイントと怖い仕様! - ネットワールド らぼ
■「PowerStore:500Tにドライブを追加する手順 | Dell US
無事にドライブ増設が完了すると筐体容量も増加し、後続作業を実施できました。
7.まとめ
いかがでしたでしょうか。
データ削減保証プログラムによる増設は前提条件やデータ削減率の兼ね合いが難しく、
ドライブ増設後の容量が提案時の容量に足りない場合があったり、Expansion Enclosureを使う場面が出てきたりすることもあります。
このような事態を避けるためにも、提案時には格納するデータの種類と想定されるデータ削減率を十分に考慮して試算することが重要です。
最後まで、読んでいただきありがとうございました!
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