
皆様、こんにちは。
ストレージ担当の三嶽です。
今年もDell Technologiesの年次イベント「Dell Technologies World」が5/18~5/21までラスベガスにて開催されました。
様々な発表がありましたが、ストレージ分野で目玉となったのは「PowerStore Elite」でしょう。
PowerStoreは、ミッドレンジユニファイドストレージとして、幅広いワークロードで利用されています。そんなPowerStoreに今回大きなアップデートが発表されました。
今回は、この新しく発表されたPowerStore Eliteについて、
・PowerStore Eliteって何?
・今までのPowerStoreと何が違うの?
・Gen2世代からどれくらい進化しているの?
といった観点で、分かりやすく整理していきたいと思います!
PowerStore Eliteとは?
まず最初に押さえておきたいのは、PowerStore Eliteとは、特定のモデル自体を指しているわけではありません。以下の3つを中心とした次世代PowerStoreソリューションの総称をPowerStore Eliteと呼んでいます。
・新しいGen3ハードウェア
・新しいPowerStore OS 5.0
・6:1のデータ削減保証 やライフサイクル関連のプログラム
ここからはハードウェアとソフトウェア両面から内容を解説していきます。
新しいGen3ハードウェア
まずはハードウェアから見ていきましょう。今回のPowerStore Eliteで特に大きなポイントとなるのが、新しいGen3ハードウェアです。
これまでのGen1 / Gen2 世代では2Uの筐体でしたが、Gen3は3Uの筐体に変更となりました。
今後のラインナップは以下のようになり、Gen3として新たに登場するモデルはPowerStore 1500 / 5500 / 9500の3つになります。
既存のPowerStore 500 / 1200については販売が継続される位置付けです。
また、Gen2世代のPowerStore 3200 / 5200 / 9200なども、すぐにEOLになるわけではなく、しばらくは併売され、徐々にGen3に置き換わっていくようです。
Gen3ハードウェアでは、かなり多くのコンポーネントが刷新されています。
主なポイントは以下です。
・E3 SSDの採用
・新しいCPU
・DDR5メモリー
・PCIe Gen5
・OCP 3.0対応
・ノード間接続の高速化
これまでのPowerStoreから見ても、かなり大きなハードウェア変更と言えます。
・性能面の向上
Gen3では、新しいCPU、DDR5メモリー、PCIe Gen5、ノード間接続の高速化などにより、従来世代と比較してパフォーマンスが大きく向上しています。
・E3 SSD採用による容量密度の向上
従来世代では2.5インチ SSDが中心でしたが、Gen3ではE3 SSDが採用されています。
このE3 SSDの採用により、3U筐体に最大40本のSSDを搭載できるようになりました。
モデルごとの搭載本数は以下の通りです。
これにより、PowerStore 5500 / 9500では、6:1のデータ削減を加味し、3U筐体で最大5.8PBの実効容量を実現可能です。
・I/O拡張性の向上
Gen3では、背面側のI/O拡張性も強化されており、I/OカードがOCP 3.0規格に対応し、より柔軟な構成が可能になりました。
PowerStore 5500 / 9500ではアプライアンスあたり最大40ポート構成が可能とされています。
・ノード間接続の高速化
もう1つ、見逃せないポイントとしてノード間接続の強化があります。
PowerStoreは2ノード構成のストレージのため、書き込みデータを保護するためにノード間でデータをやり取りします。
Gen3ではこのノード間接続も高速化されており、性能向上やフェイルオーバー、リバランス処理などの高速化にも効果が期待できます。
直接見える部分ではありませんが、ストレージとしての安定性や性能を支える重要なアップデートではないでしょうか。
新しいPowerStore OS 5.0
続いて、PowerStore OS 5.0について見ていきます。
PowerStore OS 5.0は、Gen3ハードウェアだけでなく、既存のGen1 / Gen2 ハードウェアでも利用可能になるとされています。
今回のアップデートは新しい機能が追加されるというよりは、既存機能をより使いやすく、より高性能にするような内容が中心です。
特に注目なのは、ファイル機能強化とTLC / QLC構成の柔軟性向上、データ削減の強化かと思います。
ファイル機能強化について、以前までファイルの機能を使用するには、セットアップの段階で「Unified」として構築する必要がありました。PowerStore OS 5.0とGen3ハードウェアとの組み合わせではこの制約がなくなり、構築後も柔軟にファイルサービスを利用できるようになります。
TLC / QLC 構成の柔軟性向上について、Gen3世代ではソフトウェアアップデートと合わせてTLC / QLC の選択が柔軟にできるようになりました。
Gen2世代では、QLCを採用したい場合、QLC専用モデルを購入する必要がありました。
一方、Gen3世代では、同一モデルの中でTLCまたはQLCを選択できるようになります。
このアップデートによって、要件に応じてより柔軟に構成を選びやすくなりました。
データ削減の強化について、これまでもPowerStoreはデータ削減に強みを持っており、5:1のデータ削減保証を実施していましたが、今回から6:1のデータ削減保証が打ち出されています。
注意点としては、6:1のデータ削減保証が適用されるのはGen3世代のハードウェアを利用する際に限られるという所です。
PowerStore OS 5.0はGen1 / Gen2でも利用できますが、Gen1 / Gen2環境では従来通り5:1の保証となります。
Gen2世代との比較
ここで、ひとつ前のGen2世代とGen3世代を比較してみます。
細かい数値はモデルや構成によって異なりますが、大きな違いは以下の通りです。
こうして表にしてみると、容量密度、I/O拡張性、データ削減効率など複数の観点で大きな進化が確認できます。
特に最大実効容量は大きく進化しており、従来の1.29PBから最大5.8PBとなり、約4.5倍と大幅に向上しています。(※拡張エンクロージャーを含まないコントローラー筐体のみの比較)
3Uのコンパクトな筐体でありながら、これほどの大容量をカバーできるのは、データセンターの省スペース化やコスト削減の観点からも非常に大きなメリットになりますね。
既存PowerStoreからの移行
Gen1 / Gen2の既存PowerStoreとGen3を同じクラスターに混在できるのか?という疑問があるかもしれませんが、混在は可能です。
既存のGen1 / Gen2 PowerStoreクラスターにGen3アプライアンスを追加し、ブロックとファイルの両方でノンディスラプティブ(無停止)なデータ移行が可能となります。
これによって、クラスター全体を一気に入れ替えるのではなく、段階的に新世代へ移行することが可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、Dell Technologies Worldで発表された注目の新アップデート「PowerStore Elite」について解説してきました。
ハードウェアとソフトウェアの両面から大きな進化を遂げ、より強力になったPowerStore。ネットワールドでは構築作業も対応可能です。
もしご興味のある方や、既存環境からの移行をご検討中の方はお気軽に弊社担当までお問い合わせください!
最後まで、読んでいただきありがとうございました!
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