はじめに
Nutanix環境を運用していると、
- VM一覧を取得したい
- 定期的なレポートを自動生成したい
- 外部システムと連携したい
- 構築情報や設定値を自動で取得したい
といった要望が出てきます。
このような要件を実現するために利用できるのが Nutanix API です。
本記事では、Nutanixが現在推奨している v4 API の概要や特徴、そしてAPIを利用することでどのようなメリットがあるのかについて紹介します。
APIとは?
API(Application Programming Interface)とは、ソフトウェア同士がデータや機能をやり取りするための仕組みです。
例えば、管理者がPrism画面で確認している情報の多くはAPIを利用することでプログラムから取得できます。
管理者
↓
Prism画面
↓
VM一覧・アラート・容量情報などを確認
APIを利用すると、同じことをプログラムから実行できます。
プログラム
↓
Nutanix v4 API
↓
Prism Central
↓
VM一覧・アラート・容量情報などを取得
つまり、人がPrismを操作して行っている作業を、プログラムから実行できるようにするための窓口の様ようなものがAPIです。
APIを利用することで、人がGUIを操作しなくても、必要な情報を取得したり、設定変更を行ったりできるようになります。
Nutanix APIでできること
Nutanix v4 APIでは、Prism Centralを通じて提供され、さまざまな名前空間(Namespace)で様々な操作が可能です。
ここではできることを一部抜粋して紹介します。
クラスタ管理
- クラスタ管理
- ホスト管理
運用・監視
- モニタリング
- ライフサイクル管理
ネットワーク・セキュリティ
- ネットワーク
- Flow管理
- セキュリティ
- ID/アクセス管理
データ保護
- データ保護
- データポリシー
なぜ今「v4 API」なのか
Nutanixにはこれまで複数のAPIバージョンが提供されてきました。
Nutanixは、Legacy API(v0.8、v1、v2、v3)を廃止し、v4 APIへ移行することを推奨しています。
Nutanixの発表によると、Legacy APIはAOSおよびPrism Centralの2027年Q2リリースをもってサポート終了となる予定です。
サポート終了後は、
- セキュリティパッチ
- バグ修正
- 機能追加
- テクニカルサポート
などの提供が終了します。
そのため、これから新規開発や自動化を始める場合は、v4 APIを前提として検討するのが推奨となります。
v4 APIへ移行するメリット
Nutanixがv4 APIを推奨する理由として、以下のようなメリットがあります。
統一されたAPIプラットフォーム
Nutanix Cloud Infrastructure(NCI)だけでなく、Nutanix Unified Storage(NUS)
Nutanix Cloud Manager(NCM)など、Nutanix製品群を統一されたAPI体系で操作できます。
エンタープライズ向けに設計されたAPIアーキテクチャ
v4 APIは、今後の機能追加や大規模環境での利用を見据えて設計されています。
従来のAPIと比較して、
- 一貫性のある設計
- 開発しやすいインターフェース
- SDKの充実
などが大きな特徴です。
最新機能へのアクセス
今後の新機能や機能拡張については、v4 APIが中心になります。
自動化を長期的に運用していくのであれば、早い段階でv4 APIへ移行しておくメリットは大きいと考えています。
運用だけではない、構築時にも役立つAPI
APIというと、「監視」や「運用自動化」をイメージする方が多いかもしれません。
しかし個人的には構築フェーズでも非常に有効だと感じています。
例えば、インフラ構築では証跡として大量のスクリーンショットを取得することがあります。
- クラスタ設定
- 仮想ネットワーク設定
- ストレージコンテナ設定
- 仮想マシン設定
これらをひとつひとつ手作業で取得している現場も少なくありません。
しかしAPIを利用すれば、
Prism
↓
APIで設定情報を取得
↓
JSONやCSVとして保存
↓
ExcelやHTMLへ自動出力
ということが可能になります。
設定情報そのものをデータとして保存できるため、
- スクリーンショットの取得漏れ防止
- 設定値の転記ミス防止
- 証跡作成時間の短縮
- 差分確認の容易化
といったメリットが期待できます。
生成AIとの組み合わせ
さらに、APIと生成AIを組み合わせることで、以下のような操作も実現できます。
- 「停止しているVMを教えて」
- 「CPU使用率が高いVMを表示して」
- 「4vCPU、8GBのCentOS VMを作成して」
ユーザーは自然言語で指示を出し、その裏側でAIがNutanix APIを実行する仕組みです。
最近ではLLMやAIエージェントが注目されていますが、その基盤となるのはAPIです。
APIがあるからこそ、AIによるインフラ自動化が実現できます。
まとめ
今回はNutanix v4 APIについて簡単に紹介いたしました。
Nutanix v4 APIは、単なる管理用インターフェースではありません。
- Nutanixを自動化するための公式インターフェース
- 今後の開発で推奨されるAPIバージョン
- 運用自動化だけでなく、構築証跡の自動取得にも活用できる
- 生成AIやセルフサービス基盤との連携に大きな可能性を持っている
など、Nutanix環境の可能性を大きく広げてくれる基盤技術です。
また、Legacy API(v0.8、v1、v2、v3)は将来的にサポート終了が予定されており、これから新しく自動化やシステム連携を検討するのであれば、v4 APIを前提に考えることが重要になってきます。
個人的には、APIによって「人がGUIで行っている作業」をプログラムへ置き換えられることに大きな魅力を感じています。今後は、構築証跡の自動取得や運用自動化だけでなく、生成AIと組み合わせた自然言語によるインフラ操作など、新しい活用方法も増えていくのではないでしょうか。
次回は実際にPythonからNutanix v4 APIを呼び出し、仮想マシン一覧を取得するところから始めていきたいと思います。
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