本ブログは前回①の続きにあたります。
目次
- 1.はじめに
- 2.Citrixライセンスサーバ接続
- 3.仮想マシンの作成およびXenServer VM Toolsの導入
- 4.ライブマイグレーションを試してみる
- 5.「Host Secure Boot」を試してみる
- 6.終わりに
1.はじめに
前回、Storage Repository(SR)の登録作業まで紹介しましたが、今回はライセンスサーバ接続、仮想マシン作成からXenServer VM Toolsの導入、ライブマイグレーション、Host Secure Bootの動作確認までを紹介します。
2.Citrixライセンスサーバ接続
今回の環境では、既存で運用しているLAS(Citrix License Activation Service)対応済みのCitrixライセンスサーバを利用します。
事前準備としては以下のものとなります。
- LAS対応したCitrixライセンスサーバが構築済みであること
- XenServerが利用できるライセンスが割り当てられていること
- Citrixライセンスサーバと通信ができること








3.仮想マシンの作成およびXenServer VM Toolsの導入
仮想マシンの新規作成
ストレージの準備ができたので、実際にWindows Server 2025の仮想マシンを作成します。
今回は後続のライブマイグレーション検証を実施するため、共有iSCSI SR上へ仮想マシンを配置します。
構成
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| OS | Windows Server 2025 |
| vCPU | 任意 |
| メモリ | 任意 |
| ストレージ | iSCSI virtual disk storage |
| インストールメディア | Windows Server 2025 ISO |












Windows Server 2025 のインストール
仮想マシンを起動し、通常のWindowsセットアップを実施します。
Windowsのインストール手順は物理サーバへインストールする場合と同様なため、本記事では割愛します。
インストール完了後、管理者アカウントでログインできることを確認します。
XenServer VM Tools のインストール
Windowsのセットアップ完了後、続いて XenServer VM Tools をインストールします。
これを導入しておくことで、XenServerとの連携機能が利用できるようになります。
主なメリットは以下の通りです。
- 仮想デバイスドライバーの最適化
- ネットワーク性能の向上
- シャットダウン・再起動連携
- 管理コンソールでの仮想マシンIPアドレス表示
- ホストとゲストの情報連携
特別な理由がない限り、仮想マシン作成後、インストールしておくことを推奨します。









4.ライブマイグレーションを試してみる
今回の環境では、以下の条件を満たした状態でライブマイグレーションを実施します。
ライブマイグレーションでは、
- Pool構成であること
- 移行先ホストが存在すること
- VMのディスクが共有ストレージ上にあること
が重要です。
今回の環境では共有iSCSI SRを利用しています。
また、本環境では仮想マシンにXenServer VM Toolsをインストール後に「Migrate to Server」のメニューが表示されました。
ライブマイグレーションの実行
ライブマイグレーションでは、まず仮想マシンのメモリ情報が移行先ホストへ転送されます。VM自体は稼働を継続したまま処理が行われるため、ユーザーから見るとほぼ停止を意識することはありません。- Windows Server 2025
- RDPセッション




ライブマイグレーション時の接続影響確認
続いて利用者目線で確認してみます。Windows Server 2025へ接続したままライブマイグレーションを実行しましたが、- 利用中リモートデスクトップセッション(RDP)が切断できる継続利用できました。
ただし、ライブマイグレーション中の新規RDP接続はできませんでした。 - Ping応答継続
5.「Host Secure Boot」を試してみる
ここまでXenServer 9の構築を進めてきましたが、今回はXenServer 9で追加された新機能の一つである Host Secure Boot を試してみます。
Secure Bootという言葉自体はWindows ServerやWindows 11などでも広く利用されていますが、XenServer 9で実装されたHost Secure Bootは、仮想マシンではなく XenServerホスト自身を保護する機能 です。
Host Secure Bootを有効化すると、サーバ起動時に署名済みのブートローダーやカーネルのみが実行されるようになり、改ざんされたコンポーネントや不正なコードの実行を防止できます。そのため、仮想化基盤そのものの信頼性向上が期待できます。
仮想マシンのSecure BootがゲストOSを保護する機能であるのに対し、Host Secure Bootは仮想マシンを稼働させる基盤そのものを保護する機能となります。
また、XenServer 9ではHost Secure Bootの有効・無効が混在したPool構成もサポートされているため、既存環境から段階的に導入できる点も特徴です。
今回は実際にHost Secure Bootを有効化し、正常に起動できるか、またPool構成やライブマイグレーションへ影響がないかを確認してみます。
※Host Secure Bootを利用するためには、事前にUEFIおよびSecure Bootに対応したハードウェアが必要となります。
本来、XenServerは物理サーバへ直接インストールして利用するベアメタル型のハイパーバイザーですが、今回は検証環境としてProxmox VE上にXenServer 9をネスト構成で構築しているため、Proxmox側でUEFIおよびSecure Boot設定を行います。実機環境ではサーバのBIOS/UEFI設定で同様の構成を行います。
※ネスト環境での確認結果であり、実機環境では挙動が異なる場合があります。
UEFIおよびSecure Boot設定

XenServer起動確認

Host Secure Bootの状態確認



※2号機も同様に確認できます。
ライブマイグレーション再確認

6.終わりに
今回の検証では、XenServer 9のCitrixライセンス設定、仮想マシンの作成、XenServer VM Toolsのインストール、ライブマイグレーション、およびHost Secure Bootの動作確認を行いました。
ライブマイグレーションについては、共有ストレージおよびPool構成を前提とするものの、GUIから容易に実行でき、本環境ではRDP接続やPing応答を維持したまま移行できることも確認できました。
また、XenServer 9で追加されたHost Secure Bootについても、Pool構成やライブマイグレーションへ影響を与えることなく利用できることも確認しました。仮想化基盤そのものの信頼性向上という観点では、有効な機能の一つと言えます。
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