こんにちは、ネットワールドの海野です。
今回の投稿はアメリカのアナハイムにて5月8日から9日で開催されているNutanixの年次イベントであるNutanix .NEXT 2019ですが、
本日よりキーノートやブレイクアウトセッションが始まりますので、その内容を中心にお送りしていきます。
(この記事は適宜アップデートしていく予定です。)
なお、ネットワールドでは.NEXT 2019の最新情報をぎゅっと濃縮してWebセミナーとしてみなさまにご報告いたします。
今年はオンライン形式での開催ですので、遠方のお客様もお気軽にお申し込みいただければとと思います。
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■Nutanix Mineの発表
.NEXT 2019の前日よりパートナー向けのイベントであるPartner Xchangeも開催されておりますが、新製品としてNutanix Mineの発表がありました。
Partner Xchangeでは詳細は明かされておりませんでしたが、One Click Extended Data Servicesと題されるようにように、Nutanixのお家芸であるワンクリックがフィーチャーされています。
また、キーノートではVeeamのEVPのRatmir Timashevが登壇し、NutanixとVeeamの協業をアピールしていました。
Mineはワンクリックでバックアップオーケストレーションやティアリングされたデータマネジメントを行えるような製品のようです。
Mineはセカンダリストレージとして紹介されており、プラットフォームとして提供されるようです。
当初はVeeamに対応し、順次HYCU、COMMVAULT、VERITAS、UNITRENDSといったバックアップ製品にも対応していくものとのことです。
また、ソリューションエキスポではVeeamのブースが設置されていましたので、さっそくMineについて質問してみたところ、
「今年の後半にリリースされるので正しいとは限らないよ」という条件付けで回答してもらえました。
Q. アプライアンスということだけどNXと同じハードウェアなんですか?
A. 決まってない。まったく同じではないが似ているハードウェアになると思う。
そのあとのブレイクアウトセッションでMineの各エディションのハードウェアが公開されていました。
Small : NX-1465-G6
Medium : NX-8235-G6 2セット
Scale Out : NX-8235-G6
とのことです。
Q. ユーザーインターフェースってどんな感じなんですか?
A. 見せられるものはないけど、HTML5で提供する。
開発中の画面が公開されていました。いかにもNutanixというPRISMに似た感じですね。
Q. チラシを見ると SMALL / MEDIUM / Scale Out という 3種類 のラインナップに見えますが、NXのバックアップ専用モデルのようにリソース固定でScale Outモデルのみ拡張ができるのですか?
A. そんなことはない。どのモデルでもスケールアウトできるようになっている。
Scale Outモデル以外は拡張不可だそうです。
運用のイメージとしてはバックアップ専用ノードであるNX-1155-G5に近いものが想定されます。
Q. どのようなコンポーネントで構成されますか?
A. 詳しいことは言えないが、プロキシサーバーはLinuxベース、バックアップサーバーはWindowsベースだ。
プロキシサーバーもWindows Serverでデプロイされるという構成図がありました。
Q. Windowsってことはライセンスが必要ですよね?Windowsのライセンスも含まれるんですか?
A. まだわからない。
とのことです。
その他、初期セットアップには専用のFoundation for Mineを利用するような文言もあります。
■HPEとのアライアンスについての発表
既報の通りNutanixアプライアンスの新シリーズとしてDXが発表されています。
これについてHPEのCSOであるPhil Davisより説明がありました。
ちなみにNutanix DXシリーズというネーミングがされていますが、DXはProLiant DLから由来しているそうで、
実機にはHPE ProLiant DXというエンブレムが刻まれていました。
■Frame on AHVのリリース
なんと本日(2019年5月8日)よりGAとのことです。
従来のFrameではサンドボックス(VDI)のイメージをAWSまたはAzureに展開することが必要でしたが、新たな選択肢としてオンプレミスのAHVを選択できるようになったとのことです。
以前のFrameと同様にH.264ベースのHTML5インターフェースは変わらず、オンプレミスデータを手元に置いたままにできるということです。
ブースで聞いた話ではオンプレミスのAHV上にVDIのブローカーとなる仮想マシンインスタンスと、ゲートウェイサーバーとなる仮想マシンインスタンスの2つを追加でデプロイする必要があるそうです。
(ゲートウェイサーバーはVMware HorizonでいうUnified Access Gateway、CitrixでいうCitrix Gatewayのことです。)
なお、実際の使い勝手は去年の買収発表時と同様に検証を実施して、みなさまにレポートをお届けしたいと思います。
■Xi Clusterのサプライズ発表
One More Thingとして、いわゆるNutanix on AWSが発表されました。
これはAWSのベアメタルサーバー上にNutanixをデプロイできるようになるというもので、オンプレにあるNutanixと組み合わせて真の意味でElastic(伸縮自在)なハイブリッドクラウド環境を構築できるとのことです。
さらにこのNutanix on AWS : Xi Clusterですが、発表後にこれに関するブレイクアウトセッションが追加され、早速受講してきました。
Lift and Shiftということで、VMC on AWSと同様のテーマを据えてのセッションでしたが、
既にある程度の詳細が公開されていました。
実装としてはAWSのハードウェアに直接AHVをインストールして動作させるようです。
また、特別なネットワークの設定は必要なく、既存のAWSアカウントをそのまま使えるという利便性もアピールされていました。
将来的にはベアメタルインスタンスは以下のものから選択可能になるようですが、
当初はi3.metalのみ選択可能とのことです。
- i3.metal
- m5.metal
- m5d.metal
- r5.metal
- r5d.metal
- z1d.metal
さらに実際に登壇者が20分以上に及ぶデモを披露しており、まだリリースは先ですが、現時点でもその完成度の高さが窺えました。
■Xi IoT
キーノート2日目では、まずXi IoTに関する発表からスタートしました。
Xi IoTのカテゴリでは3つの製品が発表されました。
- Xi IoT Cloud Instance
- Xi IoT App Library
- Xi IoT Sensor
Xi IoT Sensorではスマートフォンのカメラを使ったデモが行われ、2分足らずでアプリケーションが作れるという内容を披露しました。
今後、IoTが我々の生活の中でより身近になっていく中で、「誰もがカンタンにIoTを使ったアプリケーションを開発できるようにしていきたい」というNutanixのメッセージが感じられます。
例えるなら、スマートフォンにインストールされたYouTubeアプリを使って誰もが動画を作成し、YouTuberのようなクリエイターになれる、というようなイメージです。
■Nutanix Era
データベースの展開および管理を行うような、いわばNutanix版のAmazon RDSと位置付けられるEraについてもアップデートがありました。
データベースのクラスタリングへの対応やOracleへのシンプルなパッチ適用、RBAC(Roll Base Access Controll)の機能追加が行われています。
また、サニタイズドクローンと呼ばれる機能により、開発者向けのテスト用データベースなどが簡単に用意できるということも考えられます。
■Xi Leap
DR (Disaster Recovery) as a Service であるXi Leapでは、待望の日本リージョンの開設がアナウンスされました。
最終日の夜に行われたジャパンセッションでは、Nutanixのテクニカルエバンジェリストの島崎さんより夏ごろのGAであることも説明がありました。
なお、.NEXT 2019と並行してDeveploper Day 2019という開発者向けのイベントも5月7日に開催されておりますが、
この内容を踏まえた記事も今後投稿していきたいと思います。
それでは、まもなくキーノートのスタートですので、どんな発表があるのかを楽しみにしましょう!
(現地時間 5/8 15:35追記) Nutanix Mineの項目にVeeamブースでのQA内容を追記しました。
(現地時間 5/8 17:32追記) Nutanix Mineの項目にブレイクアウトセッションで発表された内容で修正しました。
(現地時間 5/9 06:52追記) Frame on AHV と Xi Clusterの項目を追記しました。
(現地時間 5/10 11:28追記) Xi Cluster (Nutanix on AWS)の項目にブレイクアウトセッションで発表された内容を追記しました。
(現地時間 5/11 00:49追記) Xi Leapの項目を追記しました。
ここからはネットワールドのフィードバックセミナーのご案内ですが、.NEXT 2019の最新情報をぎゅっと濃縮してWebセミナーとしてみなさまにご報告いたします。
今年はオンライン形式での開催ですので、遠方のお客様もお気軽にお申し込みいただければとと思います。
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現場からは以上です。