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クラウドOSの覚醒 : 新たなる希望

本記事の原文はNutanixコミュニティのブログNutanix Connect Blogの記事の翻訳ヴァージョンです。原文の著者はNutanix社のProduct Marketing PrincipalのMaryam Sanglaji氏です。原文を参照したい方はThe Cloud OS Awakens: A New Hopeをご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

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ヨーダが「目覚めなければ、我々は」と述べたように、アプリケーションというアプリケーションがクラウドのために作られるようになっていっています。何故でしょう? それはクラウドは俊敏であり、拡張性が有り、シンプルだからです。継続的なイノベーションによって駆動し、シンプルな消費モデルを持ち、ただ動くのです。多くのエンタープライズのお客様にとってこれらは非常に魅力的な特徴です。しかしながら、法律、セキュリティ、またはコストと言った様々な理由から多くのエンタープライズパブリッククラウドを動作させているワークロードの一部分だけに留めなくてはならず、複雑なIT環境にとどまっているのです。ですから、その管理は分断されてしまい、こうした異なるテクノロジーのスタックを管理するための特別なチームが必要となってしまうのです。

エンタープライズがIT環境の全体(例: 支店、拠点、メインのデータセンタ)に渡ってITの利用者にクラウドのようなエクスペリエンスを実現したいと思っていることは明らかです。こうしたエンタープライズが大規模なITコストやロックインを避けたいとも思っています。それぞれのクラウドベンダーはそれぞれ固有のソフトウェアスタックを利用しているため、一度アプリケーションが特定のクラウドベンダーのために作成されてしまうと、大規模な変更無くしては他へと移動することはできません。古き時代のWindowsとLinuxOSと同様に、今日、クラウド戦争がエンタープライズのアプリケーションで発生しているのです。誰が「最後のジェダイ」なのかは明らかになっていませんが、Nutanix エンタープライズクラウドOSは全てのクラウドのために ー ロックインを排除、自動化とシンプルさを提供、全てのIT環境のための統合ソリューションを目指して ー 作成されています。

もしもご自身の組織にとって最高のクラウドの組み合わせはどれなのかを決め兼ねているのであれば、是非機械学習(ML ー Machine Learning)と人工知能(AI Artificial Intelligence)について考慮する必要があります。こうしたテクノロジークラウドソフトウェアスタック内にネイティブに直接統合するということはパフォーマンスやエクスペリエンスへ影響を与えます。

MLやAIを従来型インフラストラクチャ上に継ぎ足しで加えていては本当のポテンシャルを実感することはないでしょう。特にシンプルさを提供するとなるとなおさらです。IT運用のシンプルさはNutanixが本当に目指している目的地です。初期の段階では本当のシンプルさをワンクリックの運用でお届けするということで理解されていますが、これにはMLとAIをコアソフトウェアにネイティブに統合するということが必要不可欠です。そして、それこそがNutanixが行っていることそのものなのです。

すべてのエンタープライズが潤沢にそのインフラストラクチャの要件を解決できるだけの特別なリソースを持っているわけではありません。リスク管理をシンプル化したり、最適化、そして運用の簡素化をMLとAIの技術なくして行うことは不可能なのです。これがNutanixのエンタープライズクラウドOSが他のクラウドベンダーと大きく異る理由です。MLとAIを自身のコアソフトウェアにネイティブに統合し、システムがインテリジェントな判断を行い、ワンクリックの運用エクスペリエンスを提供できるのです。こうしたテクノロジーをNutanixがどこで活用しているか、ほんの僅かですが例を見ていきましょう。

クラスタの健全性を維持するための不具合の検知

今年のブラックフライデーに、Macy'sとLowe'sの両方で顧客の購入活動を遅くしてしまうITの技術的な不具合がありました。一方彼らの競合に当たる企業はお客様を次から次にさばいていました。非常に競合が大きい市場ではビジネスの継続性がビジネスの成功のキーとなります。遅いアプリケーションの応答時間はビジネスの困難を引き起こし、数億円規模の損失につながります。データセンタは様々なハードウェアもしくはソフトウェアの問題でノードの劣化が発生したとしてもクラスタとして健全性を維持しなければならないのです。単一ノードの劣化がクラスタ全体のパフォーマンスに大きな苦痛をもたらしていたのです。

あらゆる規模のITアーキテクチャはあらゆる場合においての健全性と可用性を維持するように設計されているべきです。特にこうした状況の場合、Nutanixはクラスタリング機械学習アルゴリズムを活用しながら、同時に分散された劣化ノード監視機構を働かせて劣化したノードを特定します。一度劣化したノードが確定できれば、アラートを生成し、リーダーシップと重要なサービスはそのホスト上で動作させないようにします。結果として、技術がクラスタの健全性と高可用性を保証します。ですから、ビジネス収益がノードの劣化から苦しむようなことにはならないのです。

最適化と事前の配置

ビジネスにとって重要な一貫したパフォーマンスを維持するというだけでなく、アプリケーションのSLAを満たすということも重要です。Nutanix AHVはAcropolis Dynamic Scheduler(ADS)を搭載しており、これは人工知能アルゴリズムを活用して、仮想マシンのアフィニティやアンチアフィニティの制約ルールを維持しながら仮想マシンの配置を改善しています。ADSは常に有効です。ホットスポットプロアクティブに応答し、妥協すること無く全リソースが利用できるようにしてくれます。ですから、それぞれの仮想マシンは予想通りのパフォーマンスを利用することができる上に、個々の制約ルールも維持されます。

仮想マシンの振る舞いの学習

仮想マシンをユーザーのために作成したのに、それが使われなかったというシナリオを考えることがあると思います。リソースが特定の要件のために割り当てられているというのに、使われなかったということです。これはデータセンタに置ける非効率差の非常に多くある例の一つです。クラスタ内の仮想マシンは様々なリソースの消費傾向を示します。ある仮想マシンは日中に多く活動しており、その他の時間はほとんど活動していない、など。Prism Central内で、Nutanix X-Fitエンジンは時系列分析アルゴリズムを利用して仮想マシンの振る舞いパターンを特定します。この学習された振る舞いはシステムの不具合の検知とスマートなアラートの生成に役立ちます。結果としてリソースは適切に利用され、非効率さは排除されます。

スマートな計画とWhat if分析

あてずっぽうとエクセルシート! データセンタ運用のための重要で決めがたい決断をするためにいくつの別々のコンソールを監視しなくてはならないでしょうか?どうやったら割り当てすぎとそのためのコストを回避できるでしょうか? Nutanix X-Fitエンジンは上で述べたような仮想マシンの振る舞いの分析に役立つだけでなく、正確な予測も提供にも役立ちます。こうした予測はお客様がほんとうに必要なリソース、特定のワークロードに適切なサイズのハードウェアリソースの見積もりをアシストし、データセンタの運用をより効率的にしてくれます。

終わりに

「数では劣っているが、心では勝っておる」 機械学習人工知能は我々がデータセンターにおいて、ITスタッフの代わりにスマートな決断をしてくれ、「心で勝る」事ができるようしてくれます。これによってエンタープライズクラウドのようなエクスペリエンスをITのゼネラリストによって運用されるすべての環境において提供することができるようになります。NutanixのプレジデントであるSudheesh Nair氏がニースの.NEXTカンファレンスでうまいことを言ったようにこれは「Nutanixがデータセンターに喜びをもたらす。Nutanixのアーキテクチャはインフラストラクチャをシンプルに、そしてインビジブルにするために作られている」からです。インビジブルは単に優れたITスタッフリソースが必要ないという意味です。

Nutanix エンタープライズクラウドを見てください、そしてさらに我々が機械学習人工知能のテクノロジーをどのように利用しているか学びたい場合には次の投稿「クラウドOSの覚醒 : ディープダイブ(来週翻訳公開予定)」をお待ち下さい。

© 2017 Nutanix, Inc.  All rights reserved. Nutanix, the Enterprise Cloud Platform, and the Nutanix logo are registered trademarks or trademarks of Nutanix, Inc. in the United States and other countries. All other brand names mentioned herein are for identification purposes only and may be the trademarks of their respective holder(s).

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

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私がこれを翻訳しないわけはないでしょう!(笑) ML、AI、それにヨーダ! シンプルどころか、インビジブルにしていくためには当然誰がやったって同じ結果になるようなことは機械で判断してもらうべきですし、その精度も全世界のNutanixノードから吸い上げたデータを(当たり前ですが匿名化して)分析できるNutanix社はより精度の高い学習・推論が行えるようになっているはずです。

どこまでの分析が行われており、どこでそれが使われているのかは次の記事になるのかもしれませんが、本当に必要なことに人間がフォーカスできる・・・つまり覚醒させてくれるNutanixはまさにエピソード4のような希望であり、そのオマージュがふんだんに含まれているエピソード7なのかもしれません。(後半謎な発言は分かる人だけどうぞ・・・。)