HPE教育サービスの中川明美です。
Upgrade編の2回目は、Update Managerです。パッチの適用を含め自動化できるため、個人的にはUpdate Managerは好きです!ただし正しく動作してくれればですが(笑)
Update Managerを使用して自動化するには、完全自動化を有効にしたDRSクラスタで、問題なくメンテナンスモードに切り替わることがポイントです。
前回からの続きで、ESXiホストのアップグレード方法は次の3つでしたね。
このブログでは、vCenter Server Appliance 6.5のUpdate Managerを使用したESXiホストのアップグレードについて取り上げます。
vCenter Server Appliance 6.5では、Update Managerはサービスの1つとして提供されるため、事前の準備は必要ありません。下図はvSphere Web ClientのナビゲータでvCenter Serverを選択した画面です。「Update Manager」タブがデフォルトで表示されます。
Update Managerを使用したESXiホストのアップグレード手順
Update Managerは、次の3ステップがおもな操作になります。
ここから、Update Managerを使用したESXiのアップグレード手順を確認します。
ESXiイメージのインポート
Update ManagerでESXiのアップグレードをする場合は、ESXiイメージをインポート (アップロード) します。「管理ビューに移動」をクリックします。
「ESXiイメージ」の「ESXiイメージのインポート」をクリックし、isoファイルを選択します。
ベースラインの作成
引き続き、管理ビュー画面でベースラインを作成します。
「ホストベースライン」で「新規ベースライン」を選択します。ベースラインは、適用するソフトウェアとソフトウェアのタイプ(種類)を組み合わせ、名前を付けたものです。複数のベースラインからベースライングループを作成することもできます。
新規ベースラインウィザード
▼名前およびタイプ
ベースラインの名前とベースラインのタイプを選択します。今回は「ホストアップグレード」を選択します。
ハードウェアの監視ソフトウェアを「ホスト エクステンション」タイプでベースラインを作成し、ESXiのアップグレードとともに適用するのも効率的です。
▼ESXiイメージ
インポートしたESXiイメージを選択します。
ベースラインの添付およびスキャン
ベースラインの添付およびスキャンを行うために、「コンプライアンスビューに移動」をクリックします。
「ベースラインの添付」をクリックします。これ以降はコンプライアンスビューで操作します。
先に作成したベースラインを選択します。
コンプライアンスビューで、「アップデートのスキャンの有無」をクリックし、「アップグレード」を選択します。
アップグレード実行前のため、コンプライアンスステータスは「非準拠」です。「修正」をクリックします。
修正ウィザード
▼ベースラインの選択
先に作成したベースラインを選択します。
▼ターゲット オブジェクトを選択します
ここではクラスタオブジェクトを選択し、表示される「Update Manager」タブから操作をしています。クラスタ内の全ESXiホストをアップグレードする場合、クラスタを選択することは効率的な方法です。
▼詳細オプション
アップグレードのスケジュールを設定できます。
▼ホストの修正オプション
修正するホストで実行中の仮想マシンおよび仮想アプライアンスの電源状態を変更できます。
▼クラスタ修正オプション
ESXiホストのアップグレード中に、クラスタで設定した機能の無効や、並行処理の台数を指定することができます。並行の設定がされていない場合は、順次アップグレードを行います。
▼設定の確認
修正前に事前チェックを行うことができます。
下図は、事前チェックの結果です。
「完了」をクリックしたら、Update Managerを使用したESXiのアップグレードの操作は終了です。後はアップグレードが終わるのを待つばかりです。
年末の作業では、指定したスケジュール(翌日の9:00)で開始され、1時間後には終わっている予定だったのですが、3回目はアケミ姉さんの奮闘記をお伝えします!
「徹底攻略VCP6.5-DCV教科書 VMware vSphere 6.5対応」が1/19に出版されました。受験の際にはぜひご活用ください!!
日本ヒューレット・パッカード株式会社 教育サービス 中川明美
記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@miyo4i)
先週に引き続き骨盤矯正ブログ、Upgrade編です。今回はUpdate Managerを利用したアップグレードです。vSphereのカタログなどを見て、Update Manager便利だなーと思ったとしても、なかなか実際に使ってみるということはない機能なのではないでしょうか?近年のHCIはこうした機能をビルドインしていますのでその効果の大きさはよく理解していても、はるか遠くの世界・・・と感じる方もおられるのではないかと思います。
今回の記事は実は壮絶な前フリになっておりまして、来週の記事でその真の価値がわかります。来週もお楽しみに! ねーさんの書籍もよろしくお願いいたします。