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2020/05/01

VBR v10 で気になるバックアップのパフォーマンス変化 (Veeam)

こんにちは、ネットワールドの海野です。

今回は Veeam Backup & Replication のパフォーマンスに関する記事をお届けします。

バックアップで気になる点といえば、バックアップの取得やリストアに必要な時間が⼤きなポイントですが、VBR v10 のバックアップパフォーマンスが v9.5u4b と⽐べてどうなっているのかという内容をまとめてみました。

なお、今回の内容はあくまで弊社環境での結果をお伝えするという主旨であり、何らかのサイジング指針や、パフォーマンスの保証をするものではございませんので、ご注意をお願いいたします。

また、後述するように今回の内容はお客様のトレーニングのための Nested ESXi 環境によるものであり、正しいサイジング指針に従った場合のパフォーマンスではありませんので、重ねてご注意をお願いいたします。

従いまして、ここで示す所要時間やパフォーマンスは本番環境に適用されるものではありません。

以下、記事のアジェンダです。

  • ソフトウェアの性能・使⽤感
  • 注目!! VBR v10 対 v9.5u4b
  • ⽐較に利⽤した環境 : ネットワールドのハンズオントレーニングラボを利⽤して
  • ⽐較項⽬その1 : Active Directory
  • ⽐較項⽬その2 : SQL Server
  • その他の⽐較項⽬
  • 結果のまとめ
  • お知らせ

ソフトウェアの性能・使⽤感

私たちは仕事などで Windows 10 をインストールしたパソコンを使いますが、みなさまもご存知のとおり Windows 10 では Windows Update を重ねるごとに「動作が重くなっちゃった…」など使⽤感に変化が現れることが⼀般的です。

私⾃⾝は Citrix などの EUC 分野を得意としており、お客さまへ VDI の使⽤感などのアドバイスをすることもありますが、残念ながら上述のとおり機能追加や不具合修正、そしてセキュリティ強化の影響によりアップデートするごとにパフォーマンスが低下していくことは否定できません。

具体的な例として、VDI ベンチマークである LoginVSI を利⽤して VSImax (快適に VDI が利⽤できる上限数)を⽐較すると、まったくアップデートをしていない Windows 7 が⾮常に⾼い成績を出していることが分かります。

※注釈 : 下図は当時最新の Windows Update を適⽤した Windows 7 のLoginVSIによるVSImax の値を100%としたときの相対値で、数値(%)が⾼いほどよい性能を⽰します。

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※出典 : GO-EUC - Windows 7 vs Windows 10 VDI Performance Test

注目!! VBR v10 対 v9.5u4b

さて、VBR v10 もバージョンアップを経て、以前の弊社セミナーでSEの市川が紹介したようにさまざまな新機能が追加されていますが、そのトレードオフとしてパフォーマンスが落ちるようなことがあるのかないのか気になるところですので、実際にバックアップの時間を比較してみました。
 

比較に利用した環境 : ネットワールドのハンズオントレーニングラボを利用して

まったく同じ条件で比較しないと意味がありませんので、このような環境を用意しました。

この環境はESXi まで含めて Nested で仮想化されており、あくまでトレーニングのためのものとお考えください。

※注釈 : Nested とは VMware ESXi の上にさらに VMware ESXi を構築して、入れ子状態になっていることを示します。

そのため、実機と比較してパフォーマンスは劣ります。

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この環境はネットワールドのハンズオントレーニングで提供している環境です。

神保町にあるネットワールド本社8階、 GARAGE と呼ばれる施設に設置されたプライベートクラウドですが、Nested になっている関係上、実機と比較して遅いものの機能検証などには支障がありません。

また、今回のテーマであるパフォーマンス比較も「同じ条件」という縛りが必要ですので、v10 と v9.5u4b とでソフトウェアとしての相対的な比較は十分に可能と判断し、この環境で検証を実施しております。

ちなみに、普段のセミナーは v10 のインストールメディアを利用しており、今回の検証のためにv9.5u4b のメディアを格納して、それぞれをインストールした環境を構築しました。

比較項目その1 : Active Directory 仮想マシンのバックアップ

AD01 という Windows Server 2016 仮想マシンをバックアップして比較します。

Active Directory のドメインコントローラーの役割をインストール済みです。

これを VBR の vSphere におけるエージェントレスバックアップでバックアップを取得していきます。

なお、AD01 の使用領域は Windows のエクスプローラーにおいて 14.9GB と表示されていました。

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では、気になる結果はどうでしょうか。

下図の左が v10 で、右が v9.5u4b の結果を示しています。

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注目いただきたいのは Duration という項目で、バックアップの所要時間を示しますが、v10 が 6:26 、一方の v9.5u4b が 6:22 とわずか4秒ほど v10 が遅いという結果が得られました。

※注釈 : ここで示す時間は Nested ESXi のものであり、ボトルネックが Source となっていることから、本来の環境ではより高速なパフォーマンスが示されます。

比較項目その2 : SQL Server 仮想マシンのバックアップ

続いて SQL01 という Windows Server 2016 仮想マシンをバックアップして比較します。

SQL Server 2016 と Microsoft が提供するサンプルデータベースである AdventureWorks をリストアして稼働させています。

これも AD01 と同様にエージェントレスバックアップで取得していきます。

SQL01 の使用領域は Windows のエクスプローラーにおいて 26.3GB と表示されていました。

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さて、その結果はというと、下図のとおりになりました。

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同じく Duration に注目いただき、 v10 が 10:06、 v9.5u4b が 10:02 とこちらも4秒ほど v10 が遅いという結果になりました。

バックアップする容量に比例して差が大きくなるかとも予想しましたが、そんなことはなく実容量によらず、同じだけわずかに遅いという結果が示されました。

(今回の例ではそれぞれ同じく4秒の差を確認。)

※注釈 : ここで示す時間は Nested ESXi のものであり、ボトルネックが Source となっていることから、本来の環境ではより高速なパフォーマンスが示されます。

その他、VBR の特色であるインスタントVMリカバリを比較してみたところ、v10 の方がおよそ30秒ほど速く処理できるという結果が得られています。

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※注釈 : 念のため複数回を試行します。

なお、リストアでもバックアップと同様に、今回の検証の範囲内で目立つ有意差は確認できませんでした。

ただし、v10 と v9.5u4b のバックアップ実行時のメモリの様子を Windows 標準のタスクマネージャーで確認したところ、 v10 の方が 500MB ほどメモリの使用量が少ないという傾向が見受けられました。

この実態として SQL Server が使用しているメモリに違いが見受けられたのですが、 v10 の [What's new] で紹介されているデータムーバーによるメモリ最適化の作用である可能性も考えられます。

(v10 では 3.5GB、 v9.5u4b では 4GBを使用。)
 

結果のまとめ

今回の検証で得られた結果としては「新機能が追加されている v10 においても v9.5u4bと比較して、パフォーマンスが下がっているということはなかった!」ということです。

また、本環境においてはインスタントVMリカバリの速度やジョブ実行時のメモリ消費量など、改善されていると見受けられるポイントも確認できました。

これは、「バージョンアップしたからといって余分なリソースを用意しなくてもいい!」ということが言えます。

つまり、バージョンアップに際し、大きな追加コストは必要がないと考えることができるのはないでしょうか。

繰り返しになりますが、以上の内容はあくまで弊社環境での結果をお伝えするという主旨であり、サイジングの指針やパフォーマンスの保証をするものではございませんので、ご注意をお願いいたします。

また、前述のように今回の内容はお客様のトレーニングのための Nested ESXi 環境によるものであり、正しいサイジング指針に従った場合のパフォーマンスではありませんので、重ねてご注意をお願いいたします。

従いまして、ここで示す所要時間やパフォーマンスは本番環境に適用されるものではありません。

 

お知らせ

最後にお知らせですが、ネットワールドでは以前より Veeam Backup & Replication ハンズオンセミナーを開催しており、多くのお客様にご参加いただきご好評をいただいております。

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しかしながら昨今の情勢を踏まえ、当社会場ではなくオンラインでの開催を検討しております。

オンラインハンズオンセミナーは現在スタッフが鋭意準備中ですので、オープンになった際は奮ってご参加くださいますようネットワールド Veeam チーム一同、心よりお願い申し上げます。

記事担当者 : SI技術本部 海野 航 (うんの わたる), 市川 裕基 (いちかわ ひろき)