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サーバサイドストレージインテリジェンスの新時代

本ブログエントリーはPernixData社のテクノロジーエバンジェリストであるFrank Denneman氏のブログの翻訳版です。

本記事の原文はA new era of server side storage intelligenceで閲覧可能です。
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本日私達はFVPを業界最高エンタープライズクラスのサーバサイドストレージインテリジェンスのためのプラットフォームたらしめる、いくつかの新しい、そして素晴らしい機能を公表しました。

これらの新しい機能によって、FVPはデータセンタ設計においてより大きな役割を占めるようになります。すなわち、データを保護し、ワークロードの種類によらず、トポロジを理解して、既存のデータサービスにきっちりと統合されることになるのです。

Satyam Vaghani氏はこれらの機能(とデモンストレーション)を本日の午後1時(PST)からStorage Field day presentation にて紹介します。(このリンクはイベント終了後、録画版を掲載するのにも利用します。)加えて、私は今後数週刊かけてこれらの機能のより詳細な部分について、記事を書いていくつもりです。

ともかく、以下が概略を簡単にまとめたものです。

RAMを利用するFVPクラスタ (もしくは 分散冗長化メモリ DTFM)

これがおそらく本日発表した中で最も素晴らしい機能だと思います。FVPは今やRAMを冗長性のある高速化層として動作できるようになりました。これまでではじめて、揮発性メモリをエンタープライズクラスのストレージアーキテクチャの一部として利用ができるということです。驚異的な低遅延という形で、度肝を抜く様なパフォーマンスを予測可能で、定常的な形で提供することが出来ます。

DTFMの美しさはコンピューターの中で最も高速な、そしてCPUに最も近いバスに接続されたメディアを活用する点です。ハードウェアやソフトウェアの構成は不要です。FVPはカーネルに直接統合され、メモリを高速化リソースのプールとして統合します。このプールは再起動や仮想マシンの運用に影響することなく、サイズを動的に変更することが可能です。なによりも、仮想アプライアンスを動作させたり、管理する必要もないのです。

リソースのプールを増やしたい?ただ、メモリを追加するだけです。割り当てたメモリを少なくしたい?FVPは動作中にそれを行うことが出来ます。

実際問題、皆さんはすでにストレージの最高のパフォーマンスを生み出すためのリソースをサーバの中に持っていたのです。しかしながら、これまでこの真の能力を引き出すソフトウェアを持っていなかったのです。FVPはこの全てを変えてしまいます。コンピューティングレイヤの見え方に革命を起こしたのです。DFTMによって既存のデータセンタの構成の最大限のポテンシャルを活用できるようになります。

ストレージプロトコルへの非依存

FVPは今回、あなたのvSphere環境に接続されている共有ストレージのすべてをサポートします。ブロックストレージ(iSCSI, FC, FCoE)はもちろん、ローカルストレージ、ファイル(NFS)もサポートされます。

特にNFSは待ち望まれていた機能でした。失望はさせません。FVPはNFSのデバイスブロックストレージでそうであったのと同様の同化性を持って接続が可能です。VMカーネルとの完全な統合によって、仮想マシンの再起動、ホストの変更、ストレージ媒体の再構成を一切行う必要はありません。(例えば、IPアドレスやVLANやマウントポイント等)

ネットワーク圧縮

利用しているネットワークがPernixDataのソリューションのパフォーマンスに影響するのではないか?と聞かれることがしばしば有ります。PernixDataはFVPソフトウェアに圧縮機能を統合し、ネットワークパフォーマンスへの影響をなくすことができるようになりました。FVPはリアルタイムに仮想マシンのワークロードを監視し、ネットワークのトラフィックを適宜圧縮します。さらに詳しくお話すると、I/Oのサイズと先進的なコストーメリット解析アルゴリズムを利用して、CPUのオーバーヘッドを抑えながら、データの圧縮をしてレプリケーショントラフィックを抑えるべきか、否かの判断を行います。FVPの圧縮能力によって、ホスト間でレプリケーションされる書き込みデータを圧倒的に抑えた上で、同じネットワーク接続におけるデータ転送量を増やすことができるようになります。加えて、レプリケーションを有効にしていない時と同様のIOPSをレプリケーションを実行しながら実現できるようになっています。(以下を参照)

Fig76Write-Back + 0 レプリカ (ローカルホストのみ)

Fig77Write-Back + 1Gイーサネットワーク上で1つのレプリカ (非圧縮)

Fig78Write-Back + 1Gイーサネットワーク上で1つのレプリカ(圧縮)

ユーザー定義のレプリカグループによるトポロジーを認識するFVP

FVPでユーザーがレプリカグループを定義することができるようになりました。これによってトポロジを考慮した精緻な耐障害性の設計を行うことができるようになります。レプリカデータが保存されている場所を選択し、FVPの耐障害性機能を利用者の仮想化データセンタの障害ドメインに割り当てることが可能です。レプリカグループは例えば、別々のブレードエンクロージャーや物理サイトで利用し、障害シナリオからの保護を実現します。もう一つのレプリカデータの使用例としてはデータを障害ドメイン内に留めるように(例えばブレードの同一エンクロージャー内)FVPを設定し、レイテンシを可能な限り低く保つこともできます。

FVPの運用のシンプルさのモデルも継承されています。ホストをレプリカグループに追加すると、FVPは自動的に書き込みデータを受け取る最適なレプリカホストを選択します。レプリカホストの障害やネットワーク接続の障害時はFVPは自動的に同一レプリカグループ内の他のホストの中から、新しいレプリカホストを選択します。

これらの新しい機能に身が引き締まります。この先数週間で更に詳細を紹介していけることを楽しみにしています。ともかく、こちらのチェックもお忘れずに。

Satyam’s presentation and demos here.

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@pernixdata_netw)