■NetApp INSIGHT 2020 DIGITAL EVENT BREAKOUT SESSIONを内容ずっば抜き!!
皆さん、こんにちは。株式会社ネットワールドのマーケティング本部でNetApp製品営業&コンサルタントを担当しています、ますお。と申します。
本記事では、NetApp INSIGHT 2020 DIGITAL EVENTで視聴可能な約400にもわたるセッションのうち、特に注目度の高いとおもわれる新製品・新発表にフォーカスをあててこの私、ますお。がその内容についての概要をレポートした内容となります。各セッションへのリンクも貼ってあり、日本語字幕もついたセッションもありますので、ぜひ気になったセッションは皆様の目でその内容をご確認いただければと思います。
*本記事のセッション内容については、プレゼンテーターの発言を翻訳したものではなく、筆者が視聴した内容をまとめた概要となります。記載内容については実際のNetApp製品での実装とは異なる場合がございますのでご了承ください。
*セッションへのリンクは2020年10月29日現在のリンクとなります。
*セッション視聴にはNetApp INSIGHTのイベント参加アカウントが必要です。
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Meet the Specialists - NetApp INSIGHT 2020 Digital Event, October 26-29, 2020 - NetApp INSIGHT
■Do More with the Latest Releases of NetApp 【セッションリンク】(日本語字幕付き)
新しくリリースされるONTAP 9.8の新機能・改善点についての概要を説明するセッション内容となっています。
・FlexGroupアップデート
・FlexCacheアップデート
・File System Analyutics実装
・Qtreeに対するQoS対応
・SAN機能(All SAN Array)機能改善
・ONTAP S3 GA・FabricPool機能強化
・容量効率化機能改善
・SnapMirror Business ContinuityによるSAN環境のActive-Activeクロスクラスタ構成
・3rd Party製品と連携したSnapMirror to Object Storage
アップデートされた機能をより深堀したセッションについてはいくつか抜粋して、下記内容にまとめてみました。
■NetApp ONTAP S3: Objects in ONTAP【セッションリンク】(日本語字幕付き)
NAS・SANにつづく第3のプロトコルとしてS3サポートがONTAP9.8で正式リリース(GA)となりました。ONTAP 9.7ではPublic Preview版としてAPIとCLIでのみ実装されていたS3プロトコル機能がSystem ManagerのGUIへ統合され、より幅広くユーザーご利用いただけることとなります。また、GAにあたり、TLSへの対応や利用可能なS3アクションも拡張されました。
ONTAP S3はFabricPoolのティアリング先としては300TB迄のプールとしての利用を想定しており、さらにStorageGRIDの場合と同様、通常パブリッククラウドへティアリングする際に必要なFabricPoolライセンスを必要としません。
また、ネイティブS3対応アプリケーションのストレージとしてやAI・機械学習分野での利用も想定しています。そして、ONTAP S3とStorageGRIDの間でエッジコア関係でのデータインジェストが可能になります。
NetAppはONTAP S3によってNetAppはStorageGRIDを置き換えるものとして考えておらず、ONTAP S3とStorageGRIを跨った地理分散型のオブジェクトネームスペースをデザインし、情報のライフサイクルマネーマネージメントを可能とします。これによりエッジ・コア・クラウド感でのデータパイプラインを完結するとことが可能となります。
バケットの作成・パーミッション・ユーザー管理はすべてONTAP System ManagerのGUI上で行えるようになり、クラスタ内での異なるディスク間での階層化にも対応しています。
ONTAP9.8以降ではS3プロトコルライセンスがあらかじめインストールされているため、無償で利用です。
そのほかにも
・最大16TBのオブジェクト(AWS S3は5TB)
・Snapshotスケジュール取得
・300TB迄のFabricPoolティアリング先利用(300TB以上はStorageGRID利用推奨)
・NetApp Volume Encryption
・NetApp Storage Encryption
・インライン重複排除
・インライン圧縮
・インラインコンパクション
・QoS
など、既存のONTAP機能との高い相互運用性がONTAP S3でも担保されています。
そしてONTAP S3 とStoageGRIDの違いとしては、既存のFASシステム顧客向けに最適なソリューションがONTAP S3であるのに対して、300TBを超える容量やイレージャーコーディングやILM・Object versioingなどのフル機能を使いたい場合にはStorageGRIDが適切であるとのことです。
■Latest ONTAP Hardware and Features to Modernize Your Data Center【セッションリンク】(日本語字幕付き)
最新のAFFエントリレベル NVMe SSD対応AFFシステムとしてA250が登場いたします。このシステムはA220と比較して40%以上の性能向上がはかられており、内蔵で8/12/24本のSSD搭載可能な構成と、外部にNVMe対応のNS224ストレージシェルフを接続可能なシステムとなっています。インターフェイスはデフォルト2ポート/コントローラあたりの10G Base-Tポートと、拡張用にx2のMezzanineスロットを搭載しています。
また、SANワークロード向けの製品であるAll SAN ArrayもこのA250を含めてA400、A700、A800で提供され、ONTAP9.8では以下のSAN向けのアップデートがおこなわれています。
・最大のLUNサイズが128TBまでサポート
・最大のVolumeサイズが300TBまでサポート
・MCC-IPサポート対応
・Persistent LIFによる接続パス耐久性の向上
また、容量削減機能についても改良がおこなわれ、FabricPool技術で利用されているhot data、cold dataの概念がNetAppの容量効率化技術にも採用されました。
データは圧縮前に重複排除処理がかかり、hotブロックに対する 8KB単位でのインライン処理が行われたあと、データがcoldブロックとなった時点で32KB単位の再圧縮処理がかかることにより、ワークロード全体でのデータ削減率の向上、パフォーマンスの向上、そして新規データに対するコンテナ圧縮と論理重複排除処理を行えるようになりました。
■Mapping Applications to the New ONTAP Dense-Flash Storage System 【セッションリンク】
新しく登場したFAS500fは初めての大容量ALL-FLASHモデルとして、Tier2ワークロードでの利用に最適なレイテンシーを提供可能(2-4ms)FAS500fはEnd to EndのNVMeプロトコルをサポートしており、内蔵2Uのみで物理容量367TB、シェルフを追加することで最大物理容量734TBのNVMe SSDを搭載可能なシステムです。
想定されるユースケースではTier2アプリケーションのデータベースやVMデータストア、データレイク・メディアエンターテインメント・EDA,CAD/CAE・医療映像などの非構造化データ、ファイル・セカンダリーストレージ用途などが挙げられます。
FAS500fの詳細なスペックについては下記もあわせてご確認ください。
■NetApp ONTAP File System Analytics and XCP Customer UseCases 【セッションリンク】
■File-System Analytics on NetApp ONTAP and XCP 【セッションリンク】(デモセッション)
File-System AnalyticsはONTAP Managerに統合されたファイル分析機能として実装され、Volume単位でAnalyticsを有効化することで、システムマネージャーからファイルシステム分析が可能となります。
ファイル分析はスケジュール実行のバックグラウンド処理でシステムに影響なく実行可能で容量の消費と傾向を可視化 ・ファイル・ディレクトリ数のカウント ・ファイルのアクティビティ・作成時間を棒グラフで表示などの可視化機能によりSystem Managerを通したファイル分析機能を提供し、またREST API利用によるアプリケーション統合化も可能となります。
NetApp XCPは無料で提供されるクライアントソフトとして、非NetApp製品からNetApp製品へ、もしくはNetApp製品間での高速かつ信頼性の高いデータ移行を可能とします。
また、XCPにはファイル分析機能も提供可能であり、あらゆるNASのファイルシステム内の可視化・分析を提供します。
XCPは下記サイトNetApp NSSアカウントを作成、ソフトウェアとライセンスをダウンロードすることで利用可能となります。
■FabricPool Deep Dive: Use Cases and Best Practices when Tiering 【セッションリンク】
ONTAP9.8では新たに、FabricPoolのLocal Tierとして新たにHDD層が利用可能となり、これによりバックアップ・災害対策用でFAS2720などの安価なHDDを用いて、All Tiering Policyを利用したバックアップ先やAuto Tiering Policyを利用した災害対策でFabricPoolが利用可能となった。
さらに、ONTAP S3が新たに登場したことにより、オンプレミス間でONTAP to StorageGRIDだけではなくOTANP to ONTAPでのFabricPool階層化にも対応することとなった。これにより、ONTAP to ONTAP・HDD to HDDの間でのFabricPoolが可能となり、FlexGroupとの併用により、容量制限にとらわれることなく、階層化されたデータ層を作成することができ、エッジ・IoT分野などsmall-footprintが要求される分野での最適なソリューションとしての利用ユースが広まるとのことである。
また、FabricPoolのこれまでの動作としてCloud Tierにあるデータにアクセスが発生したときにLocal Tierへデータが戻ってくるのはRandom read時のみの動作で、ウィルススキャンなどの読み込みでCloud Tierからのデータダウンロードを防ぐため、Sequencial read時はLocal Tierへのデータ移動は発生しない仕組みだった。しかしながらユーザーが利用するアプリケーション、特にAIや機械学習アプリケーションによってはSequencial readでのデータ読み込みのものもあり、そういったアプリケーションでFabricPoolが利用できるため、上記の設定値をCLI上で変更できるようするという改善がONTAP 9.8で実装された。
データの冷却期間についても、これまでは2日~63日の間で設定可能だったが、最大期間を183日まで設定可能となり、設定した期間アクセスがないデータをLocal TierからCloud Tierへティアリングする設定が可能となる。
■いかがでしたでしょうか?様々なNetApp新発表・新サービスの発表があったNetApp INSIGHT 2020、今年はご自宅や職場にいながらその内容を詳細に確認できる、より身近なイベントになったかとおもいます。
これからも我々ネットワールドは、NetAppの最新情報やトレンドに関する記事の投稿や各種セミナーを実施していきますので、ぜひ下記の公式Twitterアカウントもふくめて、ウォッチのほどよろしくお願いいたします!
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マーケティング本部セールスコンサルティング部
NetApp製品担当:ますお。
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