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【Dell Blog】OE5.1新機能!レプリケーション帯域制御やってみた!

こんにちは!
どうもネットワールド ストレージ担当の島田です!

今回はUnityOE5.1から追加された新機能「レプリケーション帯域制御」について紹介し、実際に制御できているか検証していきます!
こちらの機能ではスケジュールベースでレプリケーションのデータ転送時の帯域幅を制御することが可能になります。
ストレージのレプリケーション用で使用できる帯域幅に制限があるお客様もたくさんいらっしゃるかと思いますので、非常に有用な機能だと思います。 

 

では、実際に試してみましょう!
レプリケーションの帯域制御を利用する場合は、対向のUnityを指定して帯域制御スケジュールを作成していきます。
手順としては、Unisphereにログインし、「レプリケーション」→「接続」タブ→該当リモートシステムをダブルクリック→「プロパティ」→「帯域幅スケジュール」タブ→「+」と進みます。

そして帯域幅のスケジュールの追加の画面で、最大帯域幅、スケジュールを適用する曜日、開始終了時間を設定していきます。

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レプリケーション帯域制御設定手順

 

では実際にスケジュールを作成し帯域制御がきいているか検証していきます。
また今回検証を行うOEバージョンは5.1.0.0.5.394です。対向のUnityも同じバージョンのものを使用しています。
まず以下の様なスケジュールを作成しました。

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レプリケーション帯域制御スケジュール①

こちらで帯域制御が出来ているか確認していきます。
帯域はUnisphereのパフォーマンスからレプリケーション用に設定しているポートの帯域幅を見て帯域制御ができてるかどうか確認していきます。

 

その結果がこちらです。ほぼ500KB/sの帯域幅で制限されていることが分かりますね。
※ポート単位で結果を見ているため多少のブレはあるようです。 

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レプリケーション帯域制御結果①



ちなみ、こちらはNASのレプリケーションの結果ですが、SANのレプリケーションでも同様の帯域制御を行うことが出来ました。
また双方向でレプリケーションを行う場合には、それぞれのUnityで帯域制御スケジュールを作成する必要があります。
設定できる帯域幅は0~524,288,000 KB/s となっており、スケジュールを入れていない時間は使用可能な帯域幅を使用する設定になります。

 

 

では今度は以下のように同じ時間に異なる帯域幅のスケジュールを作成していきます。

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レプリケーション帯域制御スケジュール②

 

その結果がこちらです。18時までは100KB/s、18時からは500KB/sの帯域幅で制限されていることが分かると思います。

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レプリケーション帯域制御結果②

 

 

今度は逆にこのようなスケジュールで試してみます。500KB/sと1000KB/sのスケジュールを先程と順番を逆にしただけです。

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レプリケーション帯域制御スケジュール③


そして、その結果がこちらです。このように11時からは1000KB/sとなりましたなりました。
どうやらスケジュールの順番が重要のようで、上位にあるものが優先されているようです。
この点は本番の環境で実装する時には注意が必要かもしれません。

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レプリケーション帯域制御結果③

 

 

また5.1→5.0以下のバージョンへの帯域制御にも対応しています。
今回は5.1.0.0.5.394→5.0.3.0.5.014で検証してみましたが、しっかりと帯域幅の制御が行われていました。

その場合双方向でレプリケーションをする場合は5.1→5.0の方向のレプリケーションのみ帯域制御をすることができます。

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OE5.1とOE5.0以下の双方向のレプリケーションについて

 

 

今回は以上になります。いかがだったでしょうか?
レプリケーションの帯域制御は実装が期待されていた機能ですし、実際に使用したいと考えている方も多いのではないのでしょうか。その際に今回の記事が参考になれば幸いです!

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!次回もお楽しみに!

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