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VMware Aria Operationsを使ってみた!

VMware Aria Operationsを使ってみた!

皆さんこんにちは!

ネットワールドのVMware製品担当の新井です。

 

4月下旬VMwareのvRealize製品群がAriaにリブランドされたことに伴い、UIが刷新されました。リリースされ数ヶ月が過ぎましたが、、今回はAria Operationsのオンプレ版について紹介したいと思います。Aria Operationsといっても利用可能な機能が数多あるため、ここは利用した方がいい!という項目に絞って紹介したいと思います。
あれ、クラウド版はないの?ご安心ください!次回紹介します!

まずはAriaの全体像をご覧ください。

上記3つにカテゴリーされている中の真ん中にVMware Aria Operationsが位置付けられていますが、その中でも先にお伝えしたVMware Aria Operations(=Aria Operations/Aria Ops)のオンプレミス版を紹介します。その他の製品も今後ブログに掲載予定です。

 

アジェンダは下記になります。

  • 導入の流れ
  • 利用推奨機能
  • Tips

 

では本題に入っていきましょう。

 

導入の流れ

まず導入の流れについて簡単に解説します。

  • サイジング
    監視対象のvCenter/ESXiホスト/仮想マシン数等からVMware社のサイジング指針を元に、Aria Operationsアプライアンスのサイズを決めます。
    ※データの保存期間によってもサイズが変わりますのでご注意を!
    下記のサイジングガイドラインをご参考になさってください。
    VMware Aria Operations Sizing Guidelines (2093783)
  • デプロイ
    次にvCenterサーバにて決定したデプロイサイズを元にデプロイします。
  • 初期設定
    ライセンス、vCenterサーバインスタンス、アラート(SMTPかSNMPトラップ等)等を設定します。
  • 試用運転
    vCenterサーバからの情報取得後、データをなめるのに数週間、また初期設定で設定したアラート等に問題ないかを確認する期間とお考えください。
  • 本番運転
    試用運転で問題なければ、そのまま本番運用に入ります。
    問題があればに戻って設定等を再確認しましょう。

以上、簡単ではありますが導入のざっとした流れです。

次にメイン(利用推奨)機能について紹介します。

 

利用推奨機能

次にAria Operationsホーム画面を見てみましょう。

下図はAria Operationsのホーム画面です。クラウドを意識したUIになっていることが分かるかと思います。

次に下図を見てみましょう。こちらはAriaにリブランドされる前にvRealize Operationsのホーム画面です。今見ると少々レガシーに感じますね。

Aria Operationsになってよりクラウドネイティブになったことが一目瞭然です。

※オレンジ色の帯が上部にありますが、コスト設定で必要となる通貨設定が未実施の場合に表示されますので、通貨設定を実施すれば消えます。
基本的には日本円(JPY)ですね!
ただ通貨設定は一度きりですので設定には十二分ご注意を!
通貨を再設定する場合には再デプロイになります…
(メーカーへのSR対応にても不可です…)

 

ここからは利用した方がいい!機能について紹介します。

 

「ワークロード最適化」

仮想基盤環境のCPUやメモリ利用率が表示され、利用率に問題がある場合にはワークロードを最適化するための推奨事項が表示されます。

 

「適正化」

仮想マシンの使用状況から、過剰サイズ(vCPU数またはメモリ容量を減らしても問題なく稼働する)、サイズ不足(vCPU数またはメモリ容量を増やす必要がある)と判定した仮想マシンの情報が表示されます。

 

「キャパシティ」

仮想環境の使用リソースの増加傾向から、CPUやメモリ、ディスク容量のリソースが枯渇するまでの残り時間を確認できます。1年以上リソースが枯渇する恐れがないと判定された場合には「十分なキャパシティがあります」と表示されます。

仮想環境の使用リソースの増加傾向から、CPUやメモリ、ディスク容量のリソースが枯渇するまでの残り時間を確認できます。1年以上リソースが枯渇する恐れがないと判定された場合には「十分なキャパシティがあります」と表示されます。

 

「再利用」

継続してパワーオフ状態やアイドル状態(CPU使用量が100MHz以下)であった仮想マシンのリストや、期間中存在し続けているスナップショットの一覧を確認できます。「次の継続時間を超過」欄に指定した期間(1週間、2週間、1か月から選択)を指定することができます。

 

「計画(What-IF分析」

仮想マシンを追加するデータセンターおよびクラスタ、追加する仮想マシンのCPU数、メモリ容量、ディスク容量、予測される使用率と年間成長率、仮想マシン数を指定することで、仮想環境に新しい仮想マシンを追加するリソースが十分にあるかシミュレーションすることができ、とても便利ですね!

上図では追加予定の仮想マシンが当面問題なく稼働することを示しています。

リソース割り当て次第で変わりますので様々なシミュレーションも可能ですね!

 

「ワークベンチ」

オブジェクト(データセンター、vCenter、ESXiホスト、仮想マシン等)に高度なトラブルシューティング タスクを実行します。既知の問題と未知の問題の両方を調査でき、表示粒度も指定することが可能です!

 

「パフォーマンス」

パフォーマンスで重要なのは、ワークロードに必要なリソースを確実に取得できることです。キー パフォーマンス インジケータ (KPI) を使用して、ワークロードでパフォーマンスの問題が発生しているかどうかを識別できます。また、このような KPI を使用して、サービスの階層に関連付けられた SLA を定義することもできます。これらのダッシュボードは KPI を使用して、コンシューマ レイヤーでのワークロードのパフォーマンスと、プロバイダ レイヤーでのワークロードの全体的なパフォーマンスを表示することができ便利ですね!

 

「アラート」

仮想環境で発生しているアラートを表示することができ、アラートの発生時刻やクリティカル度でグループ化して表示することもでき便利ですね!

 

「レポート」

事前定義されたレポートテンプレートを使用して、レポートをPDF/CSV形式で出力し、更にスケジューリングすることも可能で便利ですね!上位のエディションを選択することでレポートのカスタマイズも可能です。

いかがでしたか?

次にTipsをご紹介します。

 

Tips
vCenterサーバからAria Opsへの情報収集間隔変更方法について紹介します。
デフォルトでは5分間隔の収集ですが、最短で1分間隔での収集も可能なのですが
どこで変更するのかがドキュメント等みてもよく分からないのです…
実は下記メニューから変更することが可能なんです!

  1. ホーム画面の左ペイン > [環境]内の[インベントリ]をクリック
  2. 右ペインの[インベントリ]から[アダプタインスタンス]をクリック
  3. さらに右ペインでvCenterサーバが選択された状態で[鉛筆マーク]をクリック
  4. [オブジェクトの編集]画面内の[詳細設定]を展開し、[収集間隔(分)]を修正
  5. [OK]ボタンをクリック

※ただし、収集間隔が短くなるということはAria Opsアプライアンスのデプロイサイズ(特にディスクサイズ)にも影響がありますので設定変更にはご留意ください。個別で検証した限りでは5分から1分に変更後、数週間データ推移を比較しましたが、ディスク領域は数十パーセントの増加しか見受けられませんでした。ただ保証はできませんので変更する際には十二分ご留意ください。

以上でAria Operationsオンプレ版の機能ピックアップご紹介は以上になりますが、その他機能も盛りだくさんですので評価版等を利用し是非ご確認ください!

ちなみにAria OperationsはAria Opsとも略せます。

それでは次回のAria Operations Cloud版でお会いしましょう!