こんにちは!
ネットワールドのストレージ担当SEの多川です。
今回はスケールアウトNASの代名詞、PowerScaleのリモートサポートについてOneFS 9.5から新機能が実装されましたので紹介していきます。
一言で言うと、PowerScaleがSupportAssistに対応しました。
どういうことかと言うと、今まではリモートサポートのためにSCGが必須だったのが、直接サポート接続もできるようになったんです!
今日はそんなPowerScaleのSupportAssist設定方法を紹介したいと思います。
(この情報は2024年4月時点の設定情報です。今後手順が変わる可能性があります。)
検証時のバージョン情報
PowerScale F200 / OneFS 9.5.0.6
Secure Connect Gateway 5.22.00.18
SCGは以前のブログで紹介済みですので、よろしければそちらも参考にしてください。
【Dell Blog】SRSの後継、Secure Connect Gateway(SCG)爆誕!
https://blogs.networld.co.jp/entry/2021/10/27/180057
※用語がたくさん出てくるので簡単に纏めます。
- SCG(Secure Connect Gateway):アプリケーション版と仮想版があり、仮想版が集中型SRSの後継となる。複数の機器を集中管理する場合や、機器を直接インターネットに接続できない場合に有効。
- SRS(Secure Remote Service):統合型(SRS=デバイスから直接リモートサポート接続)と集中型(SRS/VE=仮想アプライアンス版のゲートウェイ型)があった。既にサポート終了
- ESRS(EMC Secure Remote Service):EMC時代のSRSの名称で、こちらも既にサポート終了
- SupportAssist:もともとは旧Dell製品に搭載されていた機能で、最近は直接接続型のリモートサポートも、この名称になってきている。今日のメインディッシュ
大前提としてDellビジネスアカウントをお持ちである必要があります。
お持ちでない場合は以下を参考に作成してください。
Dell Technologiesオンライン サポートへのアクセスを登録する方法または既存のアカウントをアップグレードする方法
まずはクラスタにSSHでログインし、"isi license list"コマンドの結果を確認します。
ここに表示されたLicense IDを控えます。
次にDellサポートサイトにアクセスし、先ほど控えた【ELM】から始まるLicense IDを入力して検索します。
ログインを求められますので、ビジネスアカウントのユーザーとパスワードを入力してログインしてください。
PowerScale OneFSの画面が表示されますので、[キーの生成] をクリックします。
License IDが検索できない場合はアカウントに紐づいていない可能性がありますので、以下を参考に設定してください。
会社管理 - サイトと連絡先の管理
https://www.dell.com/support/kbdoc/ja-jp/000110771/company-administration-manage-sites-and-contacts
【アクセスキーを生成】の画面で [次へ] をクリックします。
次の画面で任意の4桁のPINを入力し、[自分のアクセスキーを作成] をクリックします。
※PINは後で使いますので忘れないように!
暫くするとビジネスアカウント宛てにメールが届きますので、届いたAccess Keyを控えます。
このAccess Keyは約1週間有効ですので、その間にPowerScale側で設定を進めてください。
次にPowerScaleのGUI画面を表示し、[Cluster management] - [General settings] を選択します。
[SupportAssist] タブを選択します。
SupportAssistの画面で [Connect SupportAssist] をクリックします。
サポート連絡先の入力画面で必要事項を入力し、[Next] をクリックします。
次の画面では入力項目が多いです。
Network poolsでSupportAssistに使用するSubnetとPoolを選択します。
形式は<subnet>:<pool>といった形式です。
その下で接続タイプを選択します。
直接SupportAssist接続する場合は [Connect directly] を選択してください。
デプロイ済みのSCGを経由してSupportAssist接続する場合は [Connect via Secure Connect Gateway] を選択してください。
SCG経由の場合は [Gateway host] の欄にSCGのIPアドレスを入力して、[Gateway port]はデフォルトの9443のままとしてください。
その下に先ほどの [Access Key] と [PIN] をそれぞれ入力します。
全部入力し終わりましたら、[Finish Setup] をクリックします。
SupportAssistの画面に戻りますので、接続されるまで待ちます。
うまく接続できると [Connectivity] がConnectedとなります。
うまくいかない場合は再度Access KeyとPINの取得をして試してみてください。
そして、よく見ると先ほどまで [SupportAssist] タブの左にあった [Remote Support] タブが消えています!
このタブは旧SRS時代のタブでしたので、SupportAssistタブだけが残った形になりました。
蛇足ですが、コマンドラインも以前は"isi esrs ~"でしたが、SupportAssistでは"isi supportassist ~"といったコマンド体系に代わっています。
SCG経由の場合はSCGの画面も確認しておきます。
[デバイス管理] - [デバイス] - [表示] と辿ることでデバイスを表示できます。
ここに今回SupportAssist設定した【ELM】から始まるLicense IDが表示されていれば無事登録されています。
如何でしたでしょうか?
PowerScaleでもSupportAssistが使える新時代の幕開けです!
ネットワールドではPowerScaleの導入作業も対応しておりますので、その場合はSupportAssistまで一緒に導入することも可能です。
ご相談の際は、お近くのネットワールドまで!
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!次回もお楽しみに!ByeBye!
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