こんにちは、ネットワールドの海野です。
Raspberry Piを活用して仮想化環境を構築するシリーズの第1回です。全3回に分けてこの内容をご紹介していきます。
ここでは (いつの間にか復活していた) VMwareのESXi-Arm Flingの概要、構築に必要なハードウェアやソフトウェア、導入準備の手順を解説します。
Raspberry Piの省電力性能や手軽さを活かせるため、エッジコンピューティングやIoTの実験、仮想化の学習用としても最適です。
(自腹のラズパイはProxmox VEの検証用に買った。)
目次
- ESXi-Arm Flingとは何か?
- 必要なハードウェアとソフトウェア
- 導入の前提条件
- 初期準備手順
- まとめ
- 次回予告
ESXi-Arm Flingとは何か?
- 軽量で高効率: Armアーキテクチャならではの低消費電力設計を活かし、エッジコンピューティングやIoTに適しています。
- 学習や試験用: Raspberry Piなどの小型デバイスで、仮想化の基礎を学ぶのに最適。
- 実験的プロジェクト: 正式製品ではないため、テストやプロトタイプ用途が主な目的。
必要なハードウェアとソフトウェア (今回利用したもの)
- Raspberry Pi 4Bまたは5(8GBモデル推奨)
- MicroSDカード(16GB以上): UEFIファームウェア用
- USBストレージデバイス(32GB以上のSSD推奨): 仮想マシンのストレージ
- 高品質な5V/3A電源アダプタ: 電力不足を防ぐため
- 放熱対策(ヒートシンクや冷却ファンなど)
- ESXi-Arm Fling ISOイメージ: VMware Flings公式サイトからダウンロード
- Raspberry Pi UEFIファームウェア: GitHubからダウンロード
導入の前提条件
ネットワーク要件
- 有線LAN接続(固定IP推奨)
- DHCPでも可だが、管理のしやすさを考慮すると固定IPが望ましい
時間的余裕
- 初期準備からインストール完了まで2~3時間程度
初期準備手順
UEFIファームウェアのダウンロードと展開
- GitHubリリースページから最新のファームウェアを取得
- ダウンロード後、MicroSDカードに展開
ESXi-Arm Fling ISOイメージの準備
- VMware Flings公式サイトから最新のISOをダウンロード
- balenaEtcherなどのツールでUSBストレージへ書き込み
Raspberry Piの接続
- モニター、キーボード、LANケーブル、MicroSDカード、USBストレージを接続
- 電源投入し、UEFI画面が起動することを確認
まとめ
この記事ではESXi-Arm Flingの概要と導入準備を中心に解説しました。Raspberry Piを使って仮想化を始めるなら、まずはこの手順で環境を整えるのが大切です。
次回予告
次回は「Raspberry PiへのESXi-Arm Flingのインストール手順」を解説します。実際のインストール作業をスクリーンショット付きで紹介する予定です。ご期待ください。