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VUMを利用してFVPをアップグレードする

本ブログエントリーはPernixData社のプロダクトマネージャであるTodd Mace氏のブログ記事を翻訳しています。 

本記事の原文はFVP Upgrades Using VUMで閲覧可能です。

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FVPのヴァージョン2.5から、新しいアップグレード手法が追加されています。普段使っているようにvSphere Update Managerを使って対象のvSphereクラスタ内のホストのFVPホスト拡張を展開できる様になりました。2.5以前のFVPのアップグレードの手順ではホストのコマンドラインを利用する必要がありました。この手順内では新しいホスト拡張をインストールする前に、古いホスト拡張を削除する必要がありました。今ではVUMを利用して、FVPホスト拡張を新規に展開したり、既存でインストールされているものをアップグレードすることができ、まずホスト拡張を最初に手動で取り除くという手順は必要なくなっています。

FVPのアップグレード手順を初める前に、適切なVIBファイルがPernixData社のサポートポータル(訳注: ネットワールドからFVPを購入されたお客様は日本語サポート窓口であるTEC-WORLDのログインとは別に、PernixData社のサポートポータルへのログインIDも納品されているはずです。ご確認ください。)からダウンロードされていることを確認して下さい。VIBファイルは署名済みで、VUMを利用してFVPをアップグレードするためだけに設計されています。

Fig255

アップグレード手順内にはホストを認定された拡張レベルのインストールを行うために必要となる、メンテナンスモードへの移行も含まれています。VUMがこの移行とメンテナンスモードからの復旧をうまく取り扱ってくれるため、手順は一元化されたものになります。加えて言うのであれば、VUMはアップグレードのコンプライアンスを完全に満たすために再起動を実施します。つまり、vSphere Update Managerを利用してFVPをアップグレードする際には再起動が必要です。

VUMをアップグレードで利用する場合、CLIプロンプトからアンインストールとインストールを単に実行するだけとは異なっています。そもそもVUMは/tmp/prnxuninstall.shを実行して以前のヴァージョンのホスト拡張をアンインストールすることはできません。これはVUM製品自体に組み込まれたAPIスクリプティングの機能がないからです。

これが厳密にFVPのアップグレード専用のためのVIBを作成した理由です。動作しているESXのブートパーティションに対してライブでインストールを行う方法は現在のところありません。つまり、再起動はバックアップされたブートパーティション/altbootbankに対して、ホスト拡張のアップグレードをインストールするために必要なのです。ホストが再起動したあと、ESXホストのコンプライアンスに従い新しいホスト拡張はプライマリのブートパーティションである/bootbankにインストールされます。

一度ホスト拡張がパッチリポジトリにアップロードされれば、カスタムのVUMのベースラインとして追加することができます。"Host Extension"として選択されていることを確認して下さい。ほかの選択肢が選択されている場合にはアップグレードが完了できなくなっています。

Fig256

VUMがスキャンし、カスタムの"Host Extension"としてのステージングをベースラインとして完了すれば(上の画像ではベースラインはPRNXと命名しました)、順次ホストへの更新が始まります。これは「コンプライアンス非準拠」とラベルされているそれぞれのホストに対して行われます。一度再起動が終わると、更新プロセスはホスト拡張のコンプライアンスをチェックします。これによって新しいホスト拡張が完全に展開されたかどうかを確認し、うまく行っていればVUMが「コンプライアンス準拠」とマークを変更します。

お分かりいただけたと思いますが、VUMを利用する新しい手法は新規のインストールだけではなくアップグレードにも利用でき、これまでの方法よりも、よりシームレスにFVPを導入して環境を高速化されたプラットフォームへと変更することができるようになっているのです。

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@pernixdata_netw)