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VNXe3200パフォーマンスレポート!

EMC担当の石塚です。
前回の投稿に引き続きVNXe3200の話題をお届けするのですが、既に米国の早期導入ユーザー(Early Adapter User?)のメッセージビデオが公開されていました。やはりシンプルでパワフルと言うのが「売り」になっていますね。(残念ながら英語です)

What is simple to manage and increases performance by 8X? http://www.emc.com/collateral/demos/microsites/mediaplayer-video/aberdein-vnxe3200-improved-performance.htm?M=7cab11fe-24f8-4130-a60c-4fd287ac8d67&linkId=8462475

さて、今回はご紹介したビデオでも語られている「パワフル」についてお届けしようと思います。

標準ポートが10Gb×8ポート!!
まずはスペック的な話ですが、パワフルなストレージを使う以上、その帯域幅(バンドワイズ)が気になります。 VNXe3200では標準ポートとして10GBASE-Tをデュアルコントローラで合計8つも採用しているので安心です。 もちろん、1Gbスイッチに接続すれば1Gbでの利用も可能ですので既存のネットワークへの接続も簡単ですが、これから刷新されていくであろう10Gbネットワークにも追加コスト無しに対応できます!! これは特にSSDを多数搭載したり、ESXやHyper-Vなどの仮想インフラとして使う場合には大いにポイントになると思います。もちろん、既存の実績・簡素化を考慮して8Gb Fibre Channelをオプションを追加することもできます。

先進的で実績あるSSDソリューション「FAST」を取り込んで「パワフル」&「効率的」に!!
自動階層化機能のFAST VPと、ストレージキャッシュ(書き込み/読み込みの両方)をサポートするFAST Cacheの両方がVNXe3200に実装されました!! 検証してみましたがVNX Next Genシリーズと同じレベルでの効果を確認しました!!! これはスバラシイ!!! 例えばFAST Cacheを利用すれば「たった2つのSSD」を搭載するだけでも体感できるぐらいのパフォーマンス向上が期待できます。 EMCはSSDソリューションを率先して開発し、その効果は実績にも裏付けられています。SSDの出荷容量はこの1年間だけでも72PB(ペタバイト,テラバイトの1000倍)を超えたとか。

その実力は従来のミッドレンジストレージを凌駕する!!
スペック的にもメーカーメッセージ的にも相当パワフルだろうと期待した我々は、少しスパルタンな検証を行ってみました。この検証ではVNXe3200(FAST Cache有り/無し)でSAS 10krpm を5つで構成したRAID5に対するアクセスと、競合ストレージでSAS 15krpmを5つで構成したRAID5 に対するアクセスを確認してみました。 検証ツールとしてはLoginVSI(仮想デスクトップ環境の検証ツール)を使っています。 ディスクパフォーマンス自体ではVNXe3200の方が不利(計算上では30%ダウン程度)のはずですが・・・!?

 

Vnxe3200performance RAID5(4+1)で構成したLUNに対するLoginVSIによる検証結果
(競合ストレージ:2年前程度の一般的なストレージ,CPU:1.6GHz 2Cores 1CPU/,キャッシュ:4GB)

見てわかる通り、従来ストレージを圧倒的に凌駕しています! 比較対象のストレージも決してチープなものではなく、一般的に利用されているストレージと同等のスペックであることは分かると思います。 さらにFAST Cacheを利用すると比較するようなレベルでは無いことも見て取れます!

メーカーからリリースされているリファレンスアーキテクチャ(設計指針)も同程度のサイジングを行っているので、意図的に作成した結果でもありません(笑) ちなみにリファレンスアーキテクチャでは

〇仮想デスクトップ環境(500ユーザ)
SAS 10k rpm 600GB ×20個
・FAST Cache 200GB ×1セット
・標準搭載 10GbEによるNFSもしくはiSCSI

で構成しています。 また、メーカーの検証レポートを見てみると、読み込み処理のみでは最大で10万IOPSを記録し、読み書き両方(R:W=2:1)でも7万IOPSを記録しています。エントリーモデルでこの数値は凄いです!!!

しかしながらお手頃感はそのまま!!!
ここまで進化すると「でもお高いんでしょう?」と思っていたのですが、価格感はそのままのようです。 実はEMC米国サイトではすでにドルベースでの価格が提示されています。(https://store.emc.com/Product-Family/EMC-VNXe-Products/EMC-VNXe3200-Hybrid-Storage-Bundles/p/VNE-VNXe3200-Hybrid-Storage) ・・・これはなかなか攻めてるのではないでしょうか? この価格で2.5インチドライブ多搭載&FAST機能が使えるとなると色々夢が描けそうです(^^)

はたしてVNXe3200のターゲットは???
ここまで進化してしまったので、どのようなお客様向けのモデルなのかな?と言う素朴な疑問が私の中では生まれました。 上位製品やほかのミッドレンジストレージと遜色無いスペックで、且つ魅力的な価格ですから。。。
もちろん、現時点でVNXeをご検討の方はVNXe3200を検討頂けます! さらにそろそろサポート切れになり始めるEMCの旧製品群(CLARiXやCelerraシリーズ)の中規模以下(50TB以下程度)であればリプレース先としての検討も視野に入ります。 それ以外の外付けのSCSI/iSCSI/FCストレージだってVNXe3200で置き換え可能です! パフォーマンスが不安ならFAST Cacheでフォロー可能です!

と、言うことでこんなケースが思い当ったら是非弊社までご相談下さい。