
皆さん、こんにちは。
先日Cloudflareのグローバルイベント「Cloudflare Connect 2025」へ参加してきましたので、イベントの内容を記事内にてご紹介します!
- イベント概要
- Global Partner Summit
- Cloudflare Connect 2025 General Session
- 個別セッションとワークショップ
- Closing General Session
イベント概要
| イベント |
Cloudflare Connect 2025 |
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期間 |
2025年10月13日~16日 |
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日程 |
10月13日(月):Global Partner Summit(パートナー向け) |
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会場 |
ARIA Resort & Casino Las Vegas, Nevada (米国/ラスベガス) |
メイン会場:

Global Partner Summit


1日目はパートナー向けサミットがありました。今年から開始された2つのEnterprise向けソリューションパッケージ(ExternaとInternaパッケージ)のご紹介がありましたので、少しこちらでも簡単にご紹介したいと思います。
ExternaとInternaという各パッケージは3段階(Essentials、Advantage、Premier)に分かれている形で、それぞれ以下の特徴があります。
Externaパッケージは、パブリックに公開されるお客様のリソース(Webサイト、API、アプリケーション、ネットワーク)を保護するソリューションパッケージとなっています。WAFやCDN、DDoS攻撃対策、レート制限などの機能が含まれています。
Interna パッケージは、社内のプライベートシステムとリソース(組織の中核にある従業員、デバイス、データ、ネットワーク)を接続し保護するパッケージとなっています。CloudflareのSASEソリューションです。Cloudflare Access や Gateway (SWG)、CASB、DLP、RBIなどです。
パッケージ化により、これまでの個別ライセンスによる複雑さが解消され、料金モデルがシンプルになったと思います。またアップセルのプラン提案、パッケージのクロスセルの道筋が自然にできるようになったのかと思います。もちろん、これまで通りアラカルトでのライセンス購入も可能です。
また、パートナーサミットの中で2025年パートナーアワードの表彰がありました。詳細は以下のリンクでご紹介されています。
初日の夜は、Hub(展示)会場にて開かれた「Welcome Reception」に参加しました。食事や飲み物が振る舞われ、Cloudflare関係者との交流の場となっており、参加した各社は現在のCloudflareの販促状況など活発に意見交換が行われていました。

Cloudflare Connect 2025 General Session
2日目はユーザ向けイベント初日です。Opening General Sessionから始まり、Cloudflare の共同創設者兼最高経営責任者(CEO)のマシュー・プリンスは、初のグローバル・カンファレンスに参加した人を歓迎し、Cloudflareの15年間の歩みを振り返り、上位1万ウェブサイトの約3分の1のトラフィックをCloudflarの機能(CDNなど)で支えていることを強調していました。
またPayPal、VSCO、Discordなどの企業との主要なパートナーシップについて語り、CloudflareのAIとパフォーマンス能力を紹介しました。Cloudflare WorkersおよびWorkers AI を利用する開発者が大幅に増加し、1 年足らずで数百万の MCP サーバーが構築されたことなども紹介されてました。

印象的だったのは今年だけで何度もDDoS攻撃のワールドレコードが更新され、今年10月には毎秒30Tbps級のDDoS攻撃が観測され、Cloudflareで緩和したことを述べていてCloudflareのDDoS対策の強みを再認識する内容でした。

Chief Strategy Officer (CSO) のステファニー・コーエンからは、「生成AIからAI Agent」の流れに触れて、8社( Conde Nast / Shopify / OpenAI / US Ski & Snowboard / Oracle / Visa / Squiz / NVIDIA )のゲストを交え、CloudflareのAI連携について事例を紹介しました。
CloudflareとVisaで共同で2025年10月14日 「Trusted Agent Protocol」 を発表。AIエージェントの身元・目的・支払いを共通ルールにして、安全に取引できるようにする仕組みです。

プレスリリース(10/14): Cloudflareは、主要な決済企業と協力し、安全で信頼性の高いエージェント型コマースの実現に取り組んでいます | Cloudflare
個別セッションとワークショップ
イベント期間中は、かなりの数(約100程)のセッションが同時に開催され、各自好みのセッションを選択する形でしたので、私はワークショップ含め以下のセッションを視聴しました。
- New features for Cloudflare network services
- Create and secure an AI agent wrapper using AI Gateway and Zero Trust
- Solutions Workshop: Protecting data center networks with Cloudflare
- Solutions Workshop: Reimagine your enterprise security with SASE
- From deployment to defense: Securing AI with Cloudflare
- Proactive exposure hunting: Using WAF insights for threat detection
- Accelerate insights and incident resolution with Cloudflare Log Explorer
- Unify application and network protection with Cloudflare
幾つかご紹介したいと思います。
ネットワークサービスで以下の3つの新機能が紹介されました。 1) GRE/IPsec上でのBGP、 2) Magic Transit と Magic WANにおけるIPv6サポート、 3) Magic FirewallでのL3/L4 Rate Limiting機能です。
1) GRE/IPsec上でのBGP対応
※現時点でドキュメントには (Traffic steering · Cloudflare Magic WAN docs) CNIのみ記載されておりGRE/IPsec上の記載はありませんでしたので、これから追加されるのかと思います。

2) Magic Transit と Magic WANにおけるIPv6サポート
Configure IPv6 (beta) · Cloudflare Magic Transit docs


3) Magic Firewallにおける L3/L4 Rate Limiting機能
L7 Late Limiting機能はこれまでもWAFでありましたが、Magic FirewallでL3/L4のRate LimitingがBataとして追加されてました。
Create Rate Limiting rules (beta) · Cloudflare Magic Firewall docs


AI関連では、Cloudflare “Firewall for AI”を利用して PII(個人情報)を検知してブロックするルール設定、デモが紹介されまていました。

※Firewall for AI とは、大規模言語モデル(LLM)を活用したサービスを保護するための機能です。LLMディスカバリー機能や、プロンプトインジェクション攻撃からの保護、PII(個人識別用情報)の漏洩を防止等が含まれます。
Take control of public AI application security with Cloudflare's Firewall for AI
以下画像の例では、リクエストに含まれる LLM プロンプトで個人を特定できる情報 (PII) が検出されたかどうかチェックし(cf.llm.prompt.pii_detected)、検知した場合にResponse Bodyで指定した情報を応答する形です。

ZeroTrust側ではアプリケーションカテゴリーにAI関連アプリ(ChatGPTやMS Copilot、Google Gemini など、本日時点で24種類)が追加されており、Shadow ITの利用や、Cloudflare GatewayとDLPプロファイルを利用してZeroTrustユーザーに対するAIアプリ制限をかける例が紹介されていました。

下記の例では、ZeroTrust ユーザがChatGPTにアクセスし、個人情報(PII)を含む情報がプロンプトに含まれている場合にアクション(ブロック等)を実施する例です。
Detection entries · Cloudflare One docs

Closing General Session
クロージングセッションでは、技術的な話題から離れ、非営利団体や公益団体、選挙サイトなどのリスクのある団体に対してCloudflareがサービスを無償支援している活動について焦点を当てたセッションでした。「プロジェクトGalileo」や、「Athenianプロジェクト」、「サイバーセーフスクール」の事例が紹介されました。


来年2026年は、サンフランシスコでの開催が発表されました!

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