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【Dell Blog】VxRail Backupはやっぱり大事!-バックアップ編-

皆さんこんにちは。
ネットワールドのストレージ担当SEの片山です。

 

今回VxRail7.0.132のバックアップ方法についてとりあげていきたいと思います!

参考としてこれがSolveOnlineです。VxRail Procedureメニュから設定手順を作成できます。

 

Dell Technologies製品ではSolve OnlineもしくはSolve Desktopという手順書作成ツールで使用バージョンの最新版の手順書を作成して設定に関する手順を調べるという方法が一般的です。今回VxRailのバックアップ方法についてはインターネット検索で見つかる情報も少なめだったので、本検証では7.0.132の手順に従いやってみました!

ということで、さっそく始めていきましょう!

VxRail Manager内には色々な情報を記録するためにデータベースが動いています。本バージョン?より直接データベースにアクセスはできずコンテナ化もされていそうです。データベースなどアプリケーションが動いている場合、専用のバックアップソフトを利用する。もしくは一番安全な方法としてVMを停止してのクローンOVFへのエクスポートという方法が考えつくかと思いますが、機器構成の変更等があった際に都度管理VMを停止して取得する必要があったりします。

なのですが、実は、、、VxRail ManagerにはVxRailシステム関連したデータベースをファイルベースでバックアップする機能を持っているんです!

※あくまで検証で実施しています。運用中のクラスタについてはメーカーへご相談ください。

操作はCLIベースですが簡単!今回はWebコンソールとターミナルクライアントからVxRail Managerにつないで実施していきます! まずはVxRail Managerへログインしていきます。SSHで接続する際はmysticユーザーで接続し、rootへユーザーを変更します。

以下ディレクトリにバックアップ用のpythonスクリプトが用意されています。

# cd /mystic/vxm_backup_restore

                                                   

ディレクリ以下にあるpythonスクリプトを【-b】オプションで実行してみます。

# python vxm_backup_restore.py -b

 

VxRail Managerログも併せて取得する場合は【--keeplog】のオプションをつけて実行します。

# python vxm_backup_restore.py -b --keeplog

 

するとpythonスクリプトが起動してVxRail Managerのデータベースのダンプが実行されます。


ログなしでは2-3分程、ログありでは4-5分程度でpythonスクリプトが終了してファイルベースのバックアップが完了します。容量についてはログなしで60MB程度、ログありだと170MBぐらいになっています。

※本ブログは検証機を利用しているためバックアップ時間や容量は少ないですが、実際に運用されていればログ容量増加、バックアップ時間がかかる可能性があります

実際にどこにバックアップファイルが格納されるかというと、上図の保存パスを見ればわかるのですが、vSANデータストア上のディレクトリ内にバックアップが格納されます。

VxRail-Virtual-SAN-Datastore-xxxxxxx/VxRail_backup_folder/ココ!!!

 

Web clientのデータストアブラウザから確認すると、下図の形式でディレクトリが作成されバックアップファイルが格納されていることがわかりますね。

 

上図の様に、GUIでファイルとして確認することもできますが、以下【-l】オプションで取得したバックアップ履歴も確認することができます。

# python vxm_backup_restore.py -l

 

下図ではログも取得するオプションと、しないオプションで2回バックアップをしているため、2つバックアップアイテムが表示されています。

 

今度は定期的にバックアップをするスケジュールバックアップを作ってみたいと思いますので、以下のオプションでpythonスクリプトを【-c】オプションを付けて実行します。

# python vxm_backup_restore.py -c

 

マニュアルもしくは、日次、週次、月次でのバックアップ間隔設定ができます。ここでは2)dailyを設定していこうと思います。

 

何時何分にバックアップを取得するかを入力します。現在23:15になっているのでそのままにします。VxRail Managerログを取得、バックアップ保存数を8世代に指定しました。簡単なウィザード形式です。

VxRail Managerの時刻に関しては事前に要確認です、本環境はタイムゾーンはUTCでJST時刻になっています。

自動的にcron.dにスケジュールバックアップを登録してくれます。非常にシンプルですね!

きちんとcron.dにも先ほど設定したバックアップが設定されていることが確認できます。

スケジュールバックアップを停止したい場合は、【--period manual】オプションを付けることで、【cron.d】からスケジュール設定をすぐに削除することができます。

# python vxm_backup_restore.py -c –-period manual

 

 

もちろん、上記オプション入れてを実行するとcron.dを確認しても何も記載されていませんでした。

このように、今回はVxRailの機能を使ってVxRail ManagerのDBバックアップを試してみましたが、設定は非常に簡単ですよね!ただしVxRail Managerのバックアップ機能ではバックアップデータがvSANデータストア上に保存されてしまうため、一時的なDBバックアップとして利用できますが、VxRail Managerやその他Linux OS等を利用してSCPFTPなどでvSANデータストア外にコピーをすれば一段と安全な運用ができそうなので、皆さんじゃんじゃんバックアップを取っておきましょう!

次回はVxRail Managerでのバックアップデータからリストアをしていきたいと思います。

それではまたお会いしましょう。お楽しみに!

 

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