本ブログエントリーはPernixData社のプロダクトマネージャであるTodd Mace氏のブログ記事を翻訳しています。
本記事の原文はWhy I Decided Not To Put Flash In The Arrayで閲覧可能です。
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話は3年前にさかのぼります。その頃私はジョージア州のアトランタで大きなNPO法人の情報システムの統括を生業としていました。その頃に着手していたことの1つが6ヶ月ですべてのシステムを100%仮想化するというものです。このマイルストーンを達成する前に成し遂げる必要があるタスクが山積みになっているような状況でした。最初のタスクはストレージプラットフォームのアップグレードです。当時のワークロードの特性ですら、パフォーマンスに影響が出ている状態でしたから。あらゆるプロジェクトにおいて、我々は市場のメジャーなメーカーすべてと一緒に、トライアルを実施したり、他の顧客と話しをしたり、そしてプロジェクトのための総合評価を実施したりしていました。NPOですから、コストに対して厳しくするということも重要ですが、それ以上に我々が行うこと全てに対して慎重でもありました。
アップグレードしようとしていた既存のストレージシステムは毎秒7200回転のディスクを組み合わせた24TBのシャーシで、容量としては十分に我々のニーズを満たしてくれたのですが、ほんの3000IOPS程度の負荷を掛けただけで、レイテンシが50ミリ秒にもなってしまいました。お分かりの通り仮想化環境を動作させるには明らかに向いていません!! 我々は登場したばかりの初期のオールフラッシュストレージや、ハイブリッドストレージを検討しました。その全てがIOPSの増加とレイテンシの低減を約束してくれるものでした。問題は決して安い買い物ではなかったということです。つまり、コストを抑えながら、1桁台のレイテンシと50,000 IOPSを両立しないといけないというジレンマに陥りました。とてもむずかしい問題でした。
時を同じくして、私は本当だったらどんなに素晴らしいだろうという魔法の物語を語る紳士に出会いました!その男の名前はSatyam Vaghaniです。PernixDataのCTOで、VVOLS、VAAI、VMFSを世に生み出した人物です。Satyamとのミーティングの直後、私はPernixData FVPのアルファ版を手にする権利を得ました。私は製品がアルファ、もしくはベータのステージであるにも関わらずそれを動作させ、検証しました。そして、すぐに購入することを決め、PernixDataの最初の有償での顧客になったのです。これまでにベータ段階の製品を購入したことはありませんでした。しかし、この製品は普通では無いと感じたのです。その価値と効果はベータであっても保証されていました。新しいストレージをパフォーマンスのために購入する必要はなく、結果として組織はトータルで$100,000もの節約をすることが出来ました。これは我々に固有の問題ではありません。1つのストレージや複数のストレージシステムを組み合わせても解決しないような、アーキテクチャ上の問題だったのです。ですから、今日も私が同じ仕事をしていたとしたら、FVPのスケールアウト性を考えると3年で$500,000に匹敵するような節約ができただろうと確信を持つことができます。環境が大きくなり、100%仮想化されても、私はストレージパフォーマンスの問題を同じように悩む必要はなくなりました。ストレージのファブリックの接続についても悩む必要はなくなっています。素晴らしい仕事をしたということを話すだけでなく、やり遂げたことでCFOを感激させることまで出来たのです。
これによって私はストレージレイヤーにフラッシュを配置した時の無駄と非効率性を確信することが出来ました。ディスクはキャパシティのために利用した場合には安価です。ですから、ネットワークの後ろ側で、自身の制限やボトルネックを持っているモノリシックなボックスに入れてフラッシュのパフォーマンスを得るということは理にかなっていないのです。
今日の話に戻りましょう。フラッシュは非常に業界の中でホットになっています。この話は今日ではより強烈になっています。90,000IOPSとひと桁台のレイテンシのために$100,000もの投資をする人がどれだけいるでしょうか?エンタープライズクラスのSSDは$500ほどですが、50,000IOPSをマイクロ秒単位のレイテンシで実行できます。そこでこんな質問が自然に出てきます。CFOやCIOが納得するような説得ができるでしょうか?
誤解しないでください、私はFVPがストレージのキャパシティを置き換えるとは言っていません。ストレージのキャパシティが必要な場合は新しいストレージを購入しなくてはいけません、しかし、これはオールフラッシュストレージをキャパシティのために買わなくてはいけないということではありません。もっとコスト効率のよい方法があり、重複排除や圧縮率が提供するものよりも経済的に理にかなっているのです。
みなさんに対して個人的なアドバイスをするとすれば、ストレージにフラッシュを入れるという選択に対しては反対したほうがよいでしょう。私にとって、3年前にこれは理にかなっていませんでしたし、今日でも理にかなっていません。
記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@pernixdata_netw)