皆さんこんにちは!
ネットワールドのストレージ担当SEの片山です。
さあ、全国〇〇〇万人のAvamar、DataDomainファンの皆様!?、今回は久しぶりのAvamar企画ということで、現行最新バージョンのAvamarVirtualEdition19.9(以後はAVE)をインストールして、PowerPortectDDバーチャルエディション7.12(以後DDVE)とDD Boost連携してみるという企画で進めていきたいと思います!
※ 本記事内容は検証目的です。AVE、DDVEの導入時に必要な詳細な設定については割愛しています
以前、私もAvamarデータストアというハードウェアアプライアンスの導入作業をしていたのですが、現在はバーチャルエディションが主流だと思います。特に仮想版はインストールも比較的楽で検証をする上でも数時間もあればテスト環境を容易に構築できるためAVE、DDVEは共にかなり重宝します。
特に直近でPowerStoreからも直接バックアップ連携ができるようになった熱いDPS製品でもあるPowerPortectDDバーチャルエディション、未だに重複排除バックアップの効率はバッチリ優秀なAvamarバーチャルエディションの連携に焦点を当て進めていきます。
まずは、其々のバーチャルアプライアンス版イメージをDELLサポートサイトからダウンロードしておいてください。アカウント作成とアカウントの制限解除(製品ドキュメントやバイナリ等様々なサイト内のコンテンツへアクセスが可能な状態)がされていれば皆様もダウンロードできるかと思います。
まずは、さくっとダウンロードをしてデプロイを実施していきます。
ちょっとしたデプロイ時の注意点としては、IPアドレス入力の欄にサブネット(xxx.xxx.xxx.xxx/24)も一緒に入力する必要があります。当たり前なのですが、サブネット設定を間違えると通信できないので注意です。検証時にもサブネット設定がうまく反映されておらず同じサブネット内からは通信はできるけど、ゲートウェイを越えて通信ができないというミスを何度かやってしまいました・・・。
AVEやDDVEのセットアップ手順につきましては、以前と最新バージョンで大きく異なることはありませんでした。詳細につきましては以前のブログ記事等にも紹介がありますのでそちらも合わせて参照頂けると幸いです。
<AVEでのDDVEバックアップ連携設定>
本記事ではDDVE側の詳細な設定について長くなるため割愛しますが、簡単に説明しますとDDVE側の事前準備としてDD boost設定を有効化しておき、専用のユーザーを作成しておいてください。
※通常バックアップソフト連携ではDD boost用のユーザー権限は[None]ですが、AVEと連携する場合、AVEから該当ユーザーがadmin権限を使って自動的にストレージユニット、その他設定を行うためadmin権限を付与しておく必要があります。
次にAvamar Administratorという管理コンソールソフトをインストールし起動していきます。AVEへはIPアドレスで接続していきます。Avamar Administratorのメインメニューが開いたら、[Server]というメニューボタンをクリックします。ウィンドウが開いたら上部にあるDD設定追加アイコンをクリックしていきます。
[Add Data Domain System]というウィンドウが開いたら、DDVE側の情報を入力していきます。必要なものとしてDDVEのIPアドレスと事前に作成したDD Boost用ユーザー名とパスワード、AvamarからDDを監視するためのSNMPのコミュニティ名などを入力していきます。必要に応じてAvamar自体のシステムバックアップもDDVEに取得したい場合には一番下の[Use as target for Avamar Checkpoint Backups]のチェックも付けてください。もしAvamarがシステムとして破損してしまった場合の強い味方です。
[Verify]をクリックしてDDVEとの接続テストをします。問題がなければ[OK]ボタンをクリックします。
たったこれだけでAVEとDDVE連携設定は完了です!
<AVEから連携されたDDVEへバックアップ実行>
仕上げとして、DDVEに対してAvamarのWindows FileSystem Agentを使ってバックアップをとってみました。初回バックアップを試しに実行してみます。大体Cドライブのフルバックアップに35分ぐらいかかりました。参考までに2回目のフルバックアップは4分程度で終わりました。やはりAvamarの重複排除バックアップは優秀ですね!
バックアップについては問題なく完了です。ちなみにDDVEとの連携設定後のAVEでのバックアップデータはDDVE上のディレクトリ(Mtree)に保存されます。
<DDVE上でAVEバックアップデータを確認>
連携後のDDVEには、DD Boost用のストレージユニットが自動で作成されAVEでバックアップしているバックアップデータも格納されているはずです。もちろんバックアップ自体は通常のCIFS、NFS共有ではなくDD Boost経由となるため実際のデータの中身を確認することができません。そこで本当にDDVEと連携しているの?と疑問に思われるかもしれません。なので、AVEでバックアップしたDDVE上の実際のデータを覗いていきたいと思います。
DD boostを利用している場合、通常ではバックアップ先のディレクトリはデータ共有されておらず直接データにアクセスをすることができませんが、Windowsから確認するのであれば、CIFS共有をかけてあげればアクセスすることが可能です。(セキュリティ上はよろしくないのでご利用は検証だけにしておいてくださいね!)
実際にバ ックアップデータの中身を覗いてみると、[cpXXXXXXXXX]というフォルダは基本Avamar自体のチェックポイント(システムバックアップ)です。その他にも保存先がいくつかあります。その中にAvamarの主要プロセス名である[GSAN]という名称のフォルダがあり、[Data01]というフォルダの中を覗いてみるとバックアップデータがDDVE上に保存されていることが確認できますね。きちんとAVE、DDVE連携の確認もできています!
さて、いかがでしたでしょうか。
今回はDell Technologiesでは非常にメジャーなバックアップ製品である、AVEとDDの連携をしてみました。現在PowerProtect DataManager(PPDM)やPPDMアプライアンス等も続々とリリースされてきていますが、Avamar、DataDomainはどちらの製品も成熟期で機能面も安定性でも非常にイケイケでイケてます!是非、ソリューションの提案や一度検証など試してみてはいかがでしょうか?
今回の情報が皆様のお役に立てれば幸いです。
次回もまた別の話題でお会いしましょう。それでは!!
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