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(いまさら)Raspberry Piで学ぶ ESXi 第3回 ARM-ESXiにUbuntu Server for ARMをインストールする方法

第3回 ARM-ESXiにUbuntu Server for ARMをインストールする方法

こんにちは、ネットワールドの海野です。
Raspberry Piを活用して仮想化環境を構築するシリーズの第3回です。
前回の記事では、ESXi-Arm をRaspberry Piにインストールする手順を紹介しました。

blogs.networld.co.jp

今回はRaspberry PiのESXi環境でUbuntu Server for ARMをインストールする方法を解説します。
この手順を進めることで、仮想化されたUbuntu Server環境を簡単に構築することができます。(たぶん)

 


目次

  1. Ubuntu Server for ARMのダウンロード
  2. ESXi環境での仮想マシンの作成
  3. Ubuntu Serverのインストール手順
  4. インストール後の初期設定

1. Ubuntu Server for ARMのダウンロード

Ubuntu Server for ARMは公式サイトから無料でダウンロード可能です。

手順

  1. Ubuntu Server for ARMダウンロードページにアクセスします。
  2. 必要なバージョン(通常は最新のLTS版を推奨)を選択してダウンロードします。
  3. ダウンロードしたISOファイルを確認しておきます。

2. ESXi環境での仮想マシンの作成

手順

  1. vSphere Clientにログイン
    • WebブラウザでESXiホストのIPアドレスを入力し、ログインします。
    • 例: http://192.168.x.x/ui
  2. 仮想マシンの新規作成
    • 「仮想マシン」タブで「新規仮想マシンの作成」をクリック。

    • 仮想マシン名を入力(例: Ubuntu-ARM)します。
      ゲストOSを「Linux」、バージョンを「Ubuntu Linux (64ビット)」に設定します。

  3. リソースの割り当て
    • CPU: 1~2コア
    • メモリ: 2GB以上(用途に応じて調整)
    • ストレージ: 10GB以上(推奨20GB以上)

  4. ISOファイルのアップロード
    • ESXiの「データストアブラウザ」を開き、「アップロード」からダウンロードしたUbuntu ServerのISOファイルを選択。
    • 仮想マシン設定で「CD/DVDドライブ」にアップロードしたISOを割り当て、「パワーオン時に接続」を有効化します。




3. Ubuntu Serverのインストール手順

手順

  1. 仮想マシンを起動
    • 作成した仮想マシンを選択し、「電源を入れる」をクリック。
    • 「コンソールを開く」をクリックしてインストーラーを表示。

  2. インストーラーの設定
    • 言語とキーボードレイアウトを選択します。
    • ネットワーク設定(デフォルトでDHCPを使用)。
    • ストレージ設定で、デフォルトのディスクパーティショニングを使用。
    • サーバー名やユーザーアカウントを設定します。

  3. インストールの実行
    • 設定内容を確認後、「インストール開始」を選択します。
    • インストールが完了するまで待機します。



  4. インストール完了と再起動
    • インストールが終了したら再起動します。
    • ISOファイルを仮想マシンから解除しておきます。

4. インストール後の初期設定

手順

  1. ログイン
    • 再起動後、設定したユーザー名とパスワードでログインします。
  2. システムの更新
    • パッケージを最新状態にします。
      sudo apt upgrade -y
  3. SSHサーバーの確認
    • デフォルトでSSHがインストールされているため、外部から接続する場合はIPアドレスを確認。
      ip addr


まとめ

Ubuntu Server for ARMのインストールは、ラズパイのESXi環境でも簡単に実行できます。
軽量で柔軟性の高いこの環境を活用して、さまざまなサーバー用途(Webサーバー、データベース、開発環境など)を試すことができます。