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Arcserve CRS(Cyber Resilient Storage)爆誕!! ークラウドCRSを検証してみての製品紹介ー


 皆さんこんにちは、ストレージ
/バックアップ製品を担当している井上です。
9月に発表されたArcserve社の新製品Cyber Resilient StorageCRS)シリーズはご存知でしょうか??
一言でいうと、サイバーにレジリエントなストレージ イミュータブルストレージ!!とメーカーサイトでは書かれているのですが、つまり何・・・?と思った人、いませんか?自分は思います。
なので今回はもう少し具体的なところもわかりやすく、お伝えできればと思います。

 本題に入る前に、前提のお話ですがCRSは上記で「シリーズ」と書いたように、クラウド版とオンプレ版の2つが存在しています。今回はクラウドCRSのお話ですので、その点ご認識おきください。

さて、いよいよ本題ですが、まず先に製品の特徴を簡潔に書いておきますと、、

・クラウドCRSはクラウドのオブジェクトストレージです!

・スナップショットの作成(とそこに対するオブジェクトロック適用)によって、イミュータブル化を実現しています!!

 この2点が分かるだけでもだいぶ製品の解像度が上がるのではないでしょうか?
イミュータブルストレージとだけ言われても一体自分が何を使うことになるのか、ちょっともやもやするかもしれませんが、オブジェクトストレージと言われればAWS S3や、S3互換のクラウドオブジェクトストレージWasabiと同じ類のものなんだなと、認識いただけるかなと思います。

以降、クラウドCRSの実際の画面をお見せしつつ、基本的なご紹介と使用感について見ていきたいと思います。

ー目次ー

Arcserve Storage Cloudでのセットアップ

 まず、クラウドCRSはクラウドストレージということもあり、最初だけクラウド側の操作が必要になります。Arcserve Storage Cloudというクラウドストレージ用の管理サイトが用意されており、こちらからログインしてセットアップしていきます。セットアップと言っても難しいことはなく、S3と同じように最低限、アクセスキー、シークレットキーを発行するだけという感じです。
 データの入れ物となるバケットはUDPコンソール側でデータストアを作成する際に自動で作成してくれます。なので、セットアップ後はArcserve Storage Cloudへはクラウド側で容量を確認したい場合以外には、アクセスする必要はなさそうです。

 余談ですがMFAの設定も可能でした。

Arcserve Cloud Storageログイン画面

 Arcserve Storage Cloudでアクセス用のキーを用意した後は、UDPコンソール側でウィザードに従ってデータストアを作成していく流れです。なお、CRSを使うためにはUDP 10.2以降が必要です。通常のデータストア作成とは異なり、下図のようにサイバーレジリエンスデータストア作成の項目があるので、こちらを使って設定していきます。

日本語訳でサイバーレジリエンデータストアとなっているのがちょっと気になります、、(英語マニュアルではCyber Resilient Data Store。)と思っていたら、こちらはUDP10.3で修正予定らしいです!
ちゃんとこういったところもUpdateが入るのは嬉しいですね。

 ちょっとした注意点(?)として、ストレージはクラウド上ですが、RPSがデータストアを扱うためのメタ情報的なデータが、RPSのローカル領域にちょっとだけですが必要なので、その点はご留意ください。

バックアップ(1次保管)

 なんと(?)1次バックアップ先として、CRS(上記で見たサイバーレジリエンスデータストア)を指定することが可能です。今までArcserve UDPではオブジェクトストレージへの1次バックアップができなかったので、ここが改善されたのは何気に大きなポイントではないでしょうか。

 ちなみにUDP 10.2になったタイミングでCRS以外のS3などのクラウドストレージも1次バックアップ先として使えるようになったようです!!

(参考:https://arcserve.txt-nifty.com/blog/2025/10/post-c999b9.html?mkt_tok=OTI3LVFQUC0wNDIAAAGdqKCB80Xm17yvwPvrXm13m_5pHCeqoFl7hD50Hi9qJlzUbfK1qI3Tl7wAlbLO-xzpbbAYLlyVnSA2nXjX3k_3sYvjduUPOwW3R0FilkX4NV4

 CRSへバックアップする場合の設定方法ですが、CRSCR(サイバーレジリエンス)データストアとして登録した後は、これまでのUDPコンソールの操作と同じで、CRデータストアを保存先としたプランを作成するだけでOKです。

 バックアップ取得により、Arcserve Storage Cloudのバケット内に下図のようにデータが書き込まれていることも確認できました。

Arcserve Cloud Storage バケット内の状態
バックアップ(2次保管)

 おそらくバックアップの2次コピーを持つという観点でオーソドックスな構成が、1次はローカルに保管し、2次でクラウドにイミュータブルで保管する、といった感じではないかと想像しています。こちらもこれまでのUDPの操作と同様、プランにレプリケートタスクを追加して、保存先にCRデータストアを指定することで実現可能です。

 これまでのバージョンでもクラウドストレージを2次保管先として使うことはできましたが、まるっとイメージを複製するためには毎回バックアップデータのフル転送が発生してしまう「復旧ポイントのコピー」を使わざるを得ず、中々もどかしい思いをしていた方もいるかと思います。。その点、今回は「レプリケート」による複製ができるようになっているので、初回転送の後は、更新差分データのみクラウドに転送することが可能になってます!!

 検証では、1次保管先がクラウドCRS2次保管先もクラウドCRSという構成もできるか試してみましたが、こちらも問題なく設定できました。(と言っても執筆時点ではクラウドCRSでは東京リージョンのみがサポートされているため、構成としてはちょっと微妙ですが。。)

ちなみに1次も2次も保存先としてクラウドCRSを使った場合、データ転送の経路が以下のようになってしまいます。
 ① 1次保管先へのアップロード
 ② 2次保管先へ複製するためにデータをダウンロード
 ③ 2次保管先へのダウンロードしたデータのアップロード

一度アップロードしたものをわざわざ再ダウンロードする感じになってしまっていて、この構成は実用的にはちょっと微妙かもしれません。
 ※ 本構成は私が検証目的で実施していましたが、ベンダーとして推奨しない構成ですのでご注意ください

クラウドCRSへの1次2次保管時のデータの流れ
イミュータブル化(Snapshot取得)

 イミュータブルストレージという触れ込みのクラウドCRSですが、以前あったOneXafeと同様、スナップショットデータがイミュータブルになる仕様です。すなわち、スナップショットデータ以外のアクティブなデータは削除できてしまう可能性があるので要注意です!スナップショット取得を忘れず設定しましょう!!

 スナップショットはスケジュールを設定して取得でき、日次、週次、月次のものを設定できます。取得時刻と、保存日数を指定します。スケジュールでの取得だけでなく、マニュアルでのオンデマンドのスナップショット取得も可能です。

オンデマンドスナップショットの作成

 参考までに、ログを確認すると、データ量が少ない状態ではSnapshotジョブはだいたい1分くらいで完了していました。

スナップショット作成ジョブのログ

 この時Arcserve Storage Cloudのコンソールを見ていると、以下の感じで、ファイルにオブジェクトロック機能のリテンションが設定されています!(下図赤枠)

 ちなみに、データストアを作成する際に保持ポリシーとしてガバナンスモードかコンプライアンスモードを選択するのですが、それに従ってオブジェクトロックが設定されていることも確認できます。
下図では「
Mode: GOVERNANCE」となっているのが確認できます。

Arcserve Cloud Storageでのロック状態
イミュータブルデータからのリストア

 通常のバックアップデータはなくイミュータブルなデータ(スナップショット)からリストアをしたいときは、ひと手間必要になります。と言っても、ごく簡単な1Stepです。
具体的には以下の感じで、スナップショットデータを、読み取り専用データストアとしてインポートします。その後は通常のデータストアからリストアするのと同様の流れです。

スナップショットデータのインポート1

スナップショットデータのインポート2

 さてさて、一通りクラウドCRSの使い方や仕様、その場合のUDPコンソールの操作について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

 Arcserveさんの簡単がウリな感じは、クラウドCRSでも健在ですね。何よりほぼほぼUDPコンソールで操作が完結し、今までの操作感を損なわないのは かなり良いのではないでしょうか!!?

 最後にもうちょっと付け加えると、CRSは1TB単位でのサブスクリプション販売という形になっているので、容量の柔軟さという点においてもなかなかGood!な製品という所感です。

クラウドCRSについては、当社で構築作業もお受けしておりますので、どうぞお気軽にご相談いただければと思います!

 ということで、以上、Arcserveさんの新製品、クラウドCRSについてお届けしました。
ご覧いただきありがとうございました。