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さぁ、AOS 5.1へアップグレードしよう!

本記事はNutanix社のオフィシャルブログの翻訳版です。原文を参照したい方はUpgrade to AOS 5.1 Today!をご確認ください。情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

当社のNutanix社製品についてはこちら。本ブログのNutanix関連記事のまとめページこちら

AOS ソフトウェアのヴァージョン5.1をこの金曜日にリリースしたばかりです、素晴らしい機能の幾つかは皆様がお気に入りになるだろうものが、多く含まれています。過去のリリースと同様に、5.1にはスタック全体に渡る革新や選択肢のさらなる拡張、お客様のNutanix環境でお客様がお気に入りになるようなシンプルさが含まれています。

さぁ、それぞれの機能の詳細を見ていきましょう。

コアストレージスタック

幾つかのパフォーマンスや安定性の向上に加えて、以下のような大きな変更点が5.1リリースのコアストレージスタックには含まれています。

オールフラッシュとハイブリッドノードを同一クラスタ : より多くの企業がNutanixのエンタープライズクラウドでビジネスクリティカルアプリケーション(50%を超える新しいワークロードがこのカテゴリに分類されます)を動作させています。お客様はパフォーマンスのためだけに自身のクラスタに追加するSSD層のサイズを増やしたいと考えています。今後は単にオールフラッシュのノードを既存のハイブリッドクラスタに追加することだけでこれを実現できるようになりました。新しいSSDはシームレスに既存のストレージコンテナへと追加されます。

加えて、お客様はオールフラッシュだけの世界へと移行しつつあります。フォークリフト移行(機材の総取替)でハイブリッドシステムからオールフラッシュシステムへと移行するのではなく、単にオールフラッシュのノードを既存のクラスタへ追加し、古いハイブリッド機材を引退させるだけで済むのです。

Fig210

この能力は以下を含むデータセンタのより一層のワークロード統合の手助けとなります:

  • Oracleのデータベースやアプリケーション、SAPのビジネススイートやその他を含むTier-1仮想化アプリケーション
  • Oracle データベースやIBM DB2のようなストレージパフォーマンスを多く必要とするような非仮想化もしくは仮想化されたエンタープライズアプリケーションワークロード
  • アーカイブやユーザーホームディレクトリのような多くのストレージを必要とするもの
  • VDIのようにパフォーマンスとストレージ容量の両方を同一クラスタとしてバランス良く備える必要のあるもの

5.1で、お客様は単なるストレージ、コンピューティング + ハイブリッドストレージまたはオールフラッシュストレージを追加することができるようになりました。

キャパシティの最適化の性能向上 : 「こっそりと」ではあるものの、今回のリリースで我々は圧縮とイレイジャーコーディングの両方に幾つかの重要な性能向上を加えています。ポストプロセスでの圧縮は5.1リリース以降に作成されたストレージコンテナにおいて、ハイブリッドシステムで標準で有効となります。御存知の通り、5.0で我々はオールフラッシュシステムにおいてこれを有効にしました。加えて5.1ではイレイジャーコーディングのアルゴリズムもよりインテリジェントなものとなっています。ノードが追加される度に書き込みの新しいECストライプもしくは既存のECストライプは自動的に新しいノードの恩恵を受けられるようになっています。この機能はキャパシティの利用率を改善させながら、同時にクラスタが拡張・縮退したとしても同じ保護レベルを維持することができるようになっています。これに関連してPrismでは圧縮、重複排除、イレイジャーコーディングそしてそれ以外からのキャパシティ効率化を統合表示することができるようになりました。

Acropolis コンテナサービス経由でのDockerのNutanix セルフサービスポータルへの統合

5.0のリリースでAcropolisコンテナサービス(ACS)を利用したDockerコンテナのための永続ストレージ機能を追加しました。5.1でACSNutanixセルフサービスポータルと統合され劇的に進化しました。管理者はDockerコンテナとか創価イメージをエンドユーザーに対してNutanixセルフサービスポータル経由で公開することができます。エンドユーザーはDockerイメージを仮想マシンを展開するのと全く同じ方法で展開することができ、その裏にある複雑な機構について気にする必要はありません。Dockerホストの展開、その管理、こうしたワークロードの異なるコンテナホスト間でのロードバランシングなどはすべてバックエンドで自動化されており、管理者が操作する必要はありません。

Fig211

仮想化

AHV ー AHVについては5.1リリースで2つの重要なアップデートがあります。

  1. 5.0でTech Previewとして登場したメモリとCPUのホットアド、この機能が正式リリースとなり、本稼働環境でも利用できるようになりました。
  2. AHVはGPUパススルーをサポートします。CAD(Computer Aided Design)や製造業を含むグラフィックスを多用する仮想化デスクトップは仮想マシンから直接GPUと会話しその性能を活用することができます。

XenServerのサポート

昨年の末、我々はXenServerをサポートすることをアナウンスし、これまでこの機能はTech Previewとして利用することができました。5.1リリースではこの機能は正式リリースとなり、お客様は本稼働環境のワークロードをXS上で動作させることができるようになりました。XenServer 7.1をサポートしており、XenApp、XenDesktop、NetScaler VPX、ShareFileなどのCitrixワークロードはNutanix上にありながら標準のCitrixの標準スタックを利用して最高のエクスペリエンスを提供できます。vGPUを利用する、もしくはPVSでの展開を活用したいというXenDesktop環境に理想的です。

Prism

ワンクリック一元アップグレード ー 5.1リリースで複数サイトにまたがった複数クラスタの非破壊的なアップグレードをすべてPrism Centralから管理することができるようになりました。非破壊的なアップグレードは我々の歴史からは外すことのできないコアとも呼べるもので、お客様は計画的なダウンタイムやメンテナンス時間なしに細心のソフトウェアによる革新が利用できるようになります。複数のクラスタを利用している、もしくは遠隔、拠点オフィスなどのサイトを利用しているお客様がその全体を管理してアップグレードすることは重要です。AOS 5.1はお客様に対して:

  • 1つまたは複数のクラスタを一元的にアップグレード
  • ローリングアップグレードの実行、クラスタはひとつづつもしくはすべてを一回でアップグレードすることができます

複数テナントのクラスタを管理しているサービスプロバイダ様、複数サイトまたは流通、遠隔、拠点環境を利用しているお客様にとって、この機能は新しいレベルでの全体のシンプル化を活用いただけるものとなります。

ユーザー定義アラート ー 既存のPrismによる仮想マシン、インフラストラクチャの監視に加え、カスタマイズし、お客様がそれが必要なときにだけアラートを見たいというニーズがありました。例えば、お客様は特定の仮想マシンもしくは特定の仮想マシンの特性(レイテンシが5ミリ秒を上回ったときのみに、CPUとメモリの利用率を見たい)についてのみ監視をしたいという場合です。Prismはアラートのカスタマイズを行い、ユーザーが定義したしきい値固有のアラートを表示するか、自動的にそれが解消されたことを通知します。

Fig212

これはキャパシティプランニング、インテリジェントな仮想マシン配置に利用されているのと同じ機械学習Nutanix X-fitアルゴリズムを用いており、完全なマシンインテリジェントベースのデータセンタ監視、運用へと移行するための重要なステップです。

  • Prismは5.0リリースで始まった重要な2つのアップデートを含んでいます。Prismは英語に加えて2つのローカル言語(簡易中国語と日本語)で利用可能です。5.1ではPrismはその国際化サポートを15もの異なる地域、日付、数字のフォーマットに対応させました。
  • Prism Centralはマルチサイト/マルチクラスタの管理ソリューションでこの記事でもすでに取り上げていますが、Prism Elementからシングルクリックでインストールできるようになりました。

その他の重要なアップデート:

  1. Acropolis ファイルサービス(AFS)はNutanixの提供するネイティブなファイルストレージソリューションですが、今回AppleMacクライアント(v10.10、10.11、10.12)をサポートしました。
  2. 上記に加えて、ファイルサーバのスナップショットとリテンションポリシー周り、そしてセルフサービス復旧に様々な改善点が含まれています。これらの詳細についての記事はすぐに公開予定です。
  3. Acropolis ブロックサービスはNutanix上にネイティブで動作させていないアプリケーションに対してストレージを公開する機能ですが、新たにサポートされるクライアントOSが追加されました。Solaris 11とRHEL 6.8クライアントが正式にサポートされています。加えて、ABSのCHAPとマルチパスがOracleによってOracle VM 3.4用にサポートされました。
  4. さらに、我々は管理者パスワードの要件を堅牢にし、一般的なクライテリアのセキュリティガイドラインに合わせました。これによりNutanixクラスタはこれまで以上にセキュアなものとなります。この一環として、クラスタの5.1へのアップグレード時には一度パスワードを変更しなくてはなりません。

Fig213

5,350社ものお客様を全世界で抱えることになり、様々なワークロードが動作している数万台ものノードでNutanixが動作しています。我々はさらに研ぎすませたイノベーションを継続していきます。しかし、それでは問題は半分しか解決しないのです ー ご自身で新しい機能を環境内で利用し、フィードバックを送ってください。これ以上のものはありません。さぁ、5.1へアップグレードしてみてください。

もしもNutanixについてあまり知らないのであれば、NutanixのエンタープライズクラウドプラットフォームがどのようにあなたのIT環境で動作するのかという話から始めましょう。info@nutanix.comへ連絡してくださっても良いですし、Twitterでフォローしてくださっても構いません。コミュニティのフォーラムでの会話に参加してください。もちろん、www.nutanix.com/testdrive でご自身で確認頂いても構いません。

最後に、我々の .NEXTを訪れてください。詳しく・ご登録はwww.nutanix.com/next

© 2017 Nutanix, Inc. All rights reserved. Nutanix is a trademark of Nutanix, Inc., registered in the United States and other countries. All other brand names mentioned herein are for identification purposes only and may be the trademarks of their respective holder(s).

記事担当者: マーケティング本部 三好哲生 (@Networld_NTNX

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さて、いよいよ5.1がリリースされました。もう一つ大きな案内がありましたが、それはまた来週にとっておくことにして、この新バージョンマイナーリリースではあるものの積極的に新しい機能が取り入れられています。オールフラッシュとハイブリッドの混在クラスタCisco UCSのブレード(All Flashのみ提供)を考えればこのタイミングは納得です。何よりXenServerの正式サポートが興味深い発表ではないでしょうか。Nutanix上で3Dグラフィックスを使う場合、ESXiがいいのか、XenServerがいいのか?まてまて、AHVもグラフィックスパススルー対応してくるのか?ん?待てよ、Hyper-VもDDAをサポートしているし・・・色々と気になりますね。そんな疑問に答えるセミナーもご用意いたしました。申し込みサイトはこちらです。今SEが検証していますので我々も結果は知りません、ぜひご来場ください。