みなさん、こんにちは。ネットワールドでSA(ソリューションアーキテクト)として活動している後藤です。
Microsoft Ignite 2025が現地時間11/18 9:00から始まっています!
現地から、速報という形で情報や雰囲気をお伝えさせていただければと思います。
初日であるDay1の様子はこんな感じでした。
今回は11/19、2日目の様子です。インフラ系のブレイクアウトセッションを中心にお届けします。
- 1:Day2・Azure Arc: Extending Azure for hybrid and multi-cloud management(BRK183)
- 2:Day2・Best practices for migration and security with Azure VMware Solution(BRK157)
- 3:Day2・Inside Azure Innovations with Mark Russinovich(BRK430)
- 4:Day2・Hyper-V, AI, Futures and More…(THR725)
- 5:最後に
1:Day2・Azure Arc: Extending Azure for hybrid and multi-cloud management(BRK183)
Azure Arcです。最近のAzureハイブリッドクラウドを語るうえで外せないサービスですね。Azure Arc。
セッションはものすごく盛況でした。一番大きいと思われる箱でこんな感じです。

グローバルでもAzure Arcは注目のようですね。
今回のセッションは、ほぼこのスライドにまとまっているといってもいいと思います。

Azure Arcのアップデートは、マルチクラウド管理の進化がやはり目を引きました。
AWSのEC2やGoogle CloudのCompute Engineの仮想マシンをAzure ArcでAzureに繋ぐことでシングルペインで各クラウドの仮想マシンを管理できるようになり、AWSやGCのAPIを直接たたいて仮想マシンの一覧を取得、見つけた仮想マシンに対して(適切な権限があれば)Azure Arcのエージェントをインストールしてくれるとのこと(AWSはGA、GCはプレビューとのこと)。
デモで映していたAzure Potalには、確かにAWSやGCといった文字列がみえます。

マルチクラウド管理の公式ドキュメントはこの辺です。
Azure Arcのリソースとして見えますので、当然のことながらAzure Arc経由でAzureサービスが提供できます。
ということは、Azure Update Manager(AUM)も使用可能ということで、AUMは「WSUSの代替」というような文脈で語られることが多いですが、WSUSの代替というのももったいない話でして、異なるクラウド上に展開し、クラウド冗長をとったアプリケーションサーバーのアップデートのタイミングを一元的に管理できるってすごくないですか? シングルコントロールのなせる業ですね。WSUSの機能しか使わないのはもったいないです。
ほか、Microsoft Defender for Cloudもマルチクラウドで展開したシステムを一元管理できるので、これまた管理の体験が向上すること間違いなし。
利用状況も、複数のクラウドを跨いでもこの通り。

仮想マシン89台の内訳もグラフで表示してくれます。
本質的なところをついてるなー、と思ったのが、セッション中「System Center使って管理してる人、手を挙げて」という場面。何が言いたかったかというのは、このスライドにあらわされるのではないかと思います。

System Centerで提供していた機能をAzureから提供し、そのオンプレへ手を伸ばす手段としてAzure Arcがあるんだな、というのがこのスライドの率直な感想ですね。
SCVMMのところにWindows Admin Centerがいるのは、1日目のセッションでもあったv-Modeの事なのか、AzureのWACのことなのか……。v-Mode、早く検証したい……。v-ModeがAzure Arcか? というのは、細かいところまで検証していないので、横にそっと置いておきますね。
ほか、Azure Arcのアップデートで紹介されたのが、複数のk8sをまとめて管理できるAzure k8s Fleet(船団)Managerです。AKSだけじゃなくてEKSとかGKE、オンプレk8sも船団が組めるのがポイント。

AKSじゃなくてk8sであるところがポイントだと思っていますが、デモではオンプレのk8sとAKSをまとめて管理しているように見えました(k8sというかコンテナも勉強しないとな……)。

最後のまとめとして、冒頭の「What's New」のスライドが提示されましたが、やはりいろいろなクラウドとつないでAzureから一元管理するための「手段」としてのAzure Arcだなー、と再認識したセッションでした。新しい機能を早く試したいですね……。
2:Day2・Best practices for migration and security with Azure VMware Solution(BRK157)
脱VMwareしたいけどできない、もしくはオンプレのVMware環境はなくしたい! という方の支持を集めているAzure VMware Solutionですが、今回のIgniteでもいくつかセッションがあって、そのうちの一つです。
冒頭のスライドがなかなかにインパクトがあったのですが、やはり「VMwareのライセンスをどうにかしたいよね」という雰囲気を感じさせる内容でした。

最速のクラウド移行手段としてのAVS、それにIaaS/PaaSへの移行でとりあえずクラウド化してから、準備を整えてフルPaaS化でコストや運用工数の削減をしよう、という感じでしょうか?
「Requires a portable VCF sbscription from Brodecom」と「No VMware subscription required」の文字列になんとなく深い意味が込められているようにも感じますが、あくまで個人の感想です。
このセッションではAVS Gen1とGen2の対比による構成の違いなども紹介されいました。

Azure VNETと直でつなげられるということは、途中経路の障害ポイントが少なくなって耐障害性が上がるということ。これは素直にうれしいですね。
こういう前提で、ではAVSでセキュリティーを担保した構成にするには? が本セッションの後半の本題、というところでしょうか。
ワークロードの移行って、こんなシナリオが考えられるよね、から始まって、

AVSに移行する場合に、Azureのサービスでこんな感じで守れるよ、とか、

データの保護形式として考えられること、

vSAN Encryptionはデフォルト有効、と言っていた記憶がありますが、さらにかけるときはvTPMのBitLockerで、という感じでしょうか。
また、vCenterに必要なADDSはAzure VNET上に立てるといいよ、というお薦めがあったりでした。

AVSのデプロイは未経験なのですが、こんな感じなんですねー。というセッションでした。
3:Day2・Inside Azure Innovations with Mark Russinovich(BRK430)
インフラというか、Azure CTOのMark Russinovich氏による「Azureの中の技術」の解説セッション。100%趣味の世界で聞きに行ってます。
ですので、ちょっと控えめな感じで書きます。
何はともあれ「Azure Boostすげぇ」の一言でしょうか。

Azure Boostについては、以下の公式ドキュメントにも解説があります。
いわゆるハードウェアオフロードなSmart NICともいえると思いますが、いろいろな処理をハードウェア上で処理してしまうので、仮想マシンのパフォーマンスがすごく出ます、以上。という感じです。端折りすぎですね。

Azure Boostの恩恵というスライドですが、ストレージIOとかすごい、ネットワークスループット凄い、としか言いようがないですね、これ。
Azure Boost導入前と導入後で、どこでどんな処理が行われていたかを示すスライドが写真16ですが、結構重たい処理をAzure Boostでオフロードしてくれるので、そりゃパフォーマンス出るよな、という印象です。

あと、最近のAzureのサーバーは空冷ではなく液冷だそうです。
そこにも秘密があるんだよ、というお話でしたね。

このセッション、情報量が多すぎるのと、ちゃんと英語の内容を理解できているか自信がなさ過ぎて、正直速報でお伝えできるようなものではないです。もう一回録画を見直して、機会があればまた解説させていただければと思います……。
英語力を鍛えよう。
4:Day2・Hyper-V, AI, Futures and More…(THR725)
なぜシアターセッションなんだ、と叫ばずにいられないHyper-Vのセッションです。
ちゃんとブレイクアウトセッションでやってほしかったなぁ……。
本シアターセッション、予定より数分早く開始され、なにかと思ったら「皆さんのインフラって、どういう構成ですか? いまから構成を上げるので、挙手で答えてください!」とはじまり、選択肢は以下の3つ。
- パブリッククラウドだけで構成
- プライベートクラウドだけで構成
- パブリッククラウドとプライベートクラウドの組み合わせ。
いわゆるハイブリッドクラウドの構成
一番多かった(目測で会場の90%弱)のは3番でした。皆さんの環境はいかがでしょうか?
という質問から始まった本セッションですが、冒頭、いきなりエッジの利いたスライドが登場。

Hyper-VはMicrosoftの戦略的な技術であり、あらゆるところに使われているとのこと。
AzureにもHyper-Vは使われていることは公式ドキュメントにも書かれていますが、改めて表明したって感じですね。Xboxにも使われていることを皆さんご存じでしたか?
そんなわけで、この戦略的な技術を搭載しているWindows Server 2025。

こんなに機能搭載してるぜ、というお話。
ハイブリッドクラウドソリューションであるAzure Localができることは、Windows Server Hyper-Vでもできるぜ! GPU-PとかはAzure Localで先行実装してWindows Server 2025にも実装された機能ですね。
で、セッションタイトルにある「AI」とHyper-Vの関係ってなにさ? とおもったらこういうことでした。

Hyper-Vはご存じの通り、PowerShellのみでも運用管理が行えます。GUIとしてHyper-Vマネージャーはありますが、PowerShellのコマンドレットが豊富にあります。
ここでピンときた方は正解です。

上記の文章をCopilot君に叩き込むと、PowerShellを出力してくれます。それを実行するだけで、希望の環境が作れるよ、というお話でした。

仮想マシンをGUIで作るのがめんどくさくなって、よくPowerShell書いてましたが、最近はCopilot君に書いてもらうのですね。便利といえば便利なんですが、コマンドレットの使い方忘れますよね……。そういう時代じゃないですか、そうですか。
セッション後半戦は、昨日のセッションでもあったWAC v-Modeの話だったので割愛します。
いきなり「Hyper-Vは戦略技術」と言い始めて何事かと思いましたが、今後とも安心してHyper-Vを使ってね、というメッセージだと理解しています。
Windows Server 2025は、仮想化基盤としても非常に豊富な機能を持っていますので、仮想化基盤検討の際にはWindows Server 2025+WAC v-Modeもご検討ください。
WAC v-Modeは現在Public Preview v1です。
5:最後に
ブレイクアウトセッションに入り、インフラ系のセッションが目白押しです。
Azure Arcのセッションは、今後のハイブリッドクラウドにおいて重要な立ち位置を示しそうです。明日もAzure Arcのセッションがありますので、きっちりキャッチアップしてきたいと思います。
と言いつつ、3日目はド本命のAzure Localセッションが2本あるので、それもきっちりキャッチアップせねば……。
書いた人:後藤 諭史(Satoshi GOTO)
ソリューションアーキテクト部所属。
専門はWindows Server Hyper-VやAzure LocalといったMicrosoft仮想化技術。Microsoft SDN(Hyper-V Network Virtualization)などのWindows Server ネットワーク技術も。
Microsoft オンプレ技術以外にも、エンタープライズネットワークとかMicrosoft Azureとか、運用とか。
ネットワークやハードウェアといった物理層に近いところが大好きな、昔ながらのインフラ屋さん。得意技はケーブル整線。
Microsoft MVP for Cloud and Datacenter Management(2012-2026)
Microsoft MVP for Microsoft Azure(2024-2026)