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【Dell Blog】「PowerStore×Alog ConVerter」CIFS監査ログ設定検証してみました!

皆様こんにちは。

ネットワールドのストレージ担当、三嶽です。

 

今回は最新バージョンであるPowerStore4.0も登場したPowerStoreとAlog ConVerterの連携検証を行いましたのでその結果をシェアしたいと思います。

 

昨年にもUnityとAlog ConVerterでのCIFS監査ログ設定を検証した記事を書かせていただきました。

その時の記事はコチラ→【Dell Blog】「Unity×Alog ConVerter」CIFS監査ログ設定検証してみました! - ネットワールド らぼ

 

Alog ConVerterも今年の4月にリニューアルされており、GUIなども刷新されていますのでご参考になれば幸いです。

 

手順

1.Alog ConVerterを構築する

2.イベントログの出力設定をする

2-a.NAS ServerへのCIFS監査設定

2-b.イベントログの設定変更

2-c.フォルダーの監査設定

3.ログ収集設定をする

4.ログ収集の動作確認

 

1.Alog ConVerterを構築する

まずはAlog ConVerterをWindowsサーバーに構築しますが、ウィザードに従ってインストールし、ライセンスを適用すれば完了なので今回は割愛します。

 

2.イベントログの出力設定をする

2-a.NAS ServerへのCIFS監査設定

事前準備としてDellサポートサイトのPowerStoreのページより「Dell EMC NAS Management」(バージョンによって名称が変わる場合があります)を入手します。

次にNASサーバーに接続します。

Windowsの「コンピューターの管理」画面から[操作]-[別のコンピューターへ接続]をクリックし、「コンピューターの選択」画面で対象のNASサーバー名を入力し[OK]をクリックします。

 

次にNAS Managementツールでの設定に入ります。

スタートメニューの[Windows管理ツール] にインストールした [Dell EMC NAS Management] が作成されているのを確認し、起動します。

起動後、[Data Mover/NAS Server Management]を右クリックし、[Connect to Data Mover/NAS Server]をクリックします。

次に[Select Data Mover/NAS Server] 画面で対象のNASサーバー名を選択して[OK]をクリックします。



[Data Mover/NAS Server Management]-[Data Mover/NAS Server Security Settings]-[Audit Policy]を右クリックし、[Enable auditing]をクリックして監査を有効化します。

[Audit Policy]を選択し、一覧から[Audit object access]を右クリックし、[Security]を選択、「Security Policy Setting」がポップアップするので[Success]と[Failure]にチェックをいれて[OK]をクリックします。

 



 

2-b.イベントログの設定変更

続いてイベントログの設定に入ります。

コンピュータの管理に戻り、イベントビューアー画面の[クラシックイベントビューアー]-[グローバルログ]-[セキュリティ]を右クリックし、[プロパティ]を開き「ログサイズが最大値に達した時の操作:イベントを上書きしない」を設定し[OK]をクリックします。

 


続いてレジストリの設定に入ります。

Windowsの[ファイル名を指定して実行]から「regedit」と入力して「レジストリエディター」を開き、[ファイル]-[ネットワークレジストリへの接続]をクリック、「コンピューターの選択」画面で対象のNASサーバー名を入力して接続します。

[接続サーバー名]のツリーが表示されるため、以下のレジストリを展開してキーを設定変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Eventlog\Security

名前

データ

設定値

File

イベントログ出力先フォルダーを指定する

・必ず初期設定以外に変更すること

・ファイル名は必ず「security.evt」のままとすること

c:\<ファイルシステム名>\security.evt

AutoArchiveEnabled

オートアーカイブの設定を「1」(アーカイブする)にする

1

AutoArchiveTriggerPolicySize

イベントログのアーカイブサイズを指定する

512mb

AutoArchivePolicyTime

イベントログのローテート時間を指定する

1hour

※この設定ではイベントログが512MBに達するか、1時間経過するか、どちらかの条件に合致するとアーカイブされます。

続いてイベントログの設定を行います。

再度「セキュリティのプロパティ」画面を開き[最大ログサイズ:786432KB]を設定し[OK]をクリックします。

2-c.フォルダーの監査設定

続いてフォルダへの監査設定を行います。

エクスプローラーを開き、NASサーバー内の監視したいフォルダーのプロパティを開き、監査設定を行います。今回は画像のように設定しました。

 

3.ログ収集設定をする

最後にAlog ConVerter側でログの収集設定を行います。

Alog ConVerterのGUIにアクセスし、管理画面から[管理]-[対象ホスト]-[追加]をクリックし、PowerStoreを登録します。

ログタイプの選択画面で[EMC]を選択し、[次へ]ボタンをクリックします。

対象ホスト追加画面ではホスト名にNASサーバー名を入力し、[次へ]ボタンをクリックします。

 

アカウントにはドメインの管理者アカウントを入力し、[次へ]ボタンをクリックします。

次にタスクスケジュールの設定を行い、[次へ]ボタンをクリックします。

 

収集するログを選択し、[次へ]ボタンをクリックします。

「2-b」で設定したログ出力先フォルダーを設定し、[次へ]ボタンをクリックします。

収集したアーカイブイベントログファイルの削除設定を選択し、[次へ]ボタンをクリックします。

設定内容を確認し、 [完了]をクリックします。



 

4.ログ収集の動作確認

検証としてファイルのコピー&ペーストを大量に行うと以下画像のようにログが出力されました。

以上で設定は完了し、設定したスケジュールに従ってログが取得されます。

 

いかがだったでしょうか。Alog ConVerterはGUIが刷新されていましたが、設定の内容としてはUnityのものとほぼ同様で簡単に設定することができると思います。

 

PowerStore×Alog ConVerterでアクセスログを簡単に管理してセキュリティー強化を実現してみてはいかがでしょうか。

設定に不安がある方はネットワールドのサービスでPowerStoreのAlog ConVerter連携も実装できますので、お気軽にご相談ください!

 

それでは、また次回お会いいたしましょう。

 

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