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FinTechとブロックチェーン : HCIと「シリコン・アレー」の交わる場所

本記事の原文はNutanix社のグローバル金融サービスソリューション部門の責任者のKevin Lash氏によるものです。

原文を参照したい方は「FinTech and Blockchain: Where Silicon Alley meets Hyperconverged Infrastructure」をご覧ください。

情報は原文の投稿時のままの情報ですので、現時点では投稿時の情報と製品とで差異が出ている場合があります。

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【はじめに】

日本でもちょっと前にブロックチェーンによる仮想通貨がいろいろな意味で盛り上がりを見せており、「FinTech」や「仮想通貨」という言葉は一般的になっていると思います。

最近ではQRコードを利用した決済スキームや電子マネーの提供が多くなっており、ますます金融技術が身近なものになってくるでしょう。

そうした金融技術を支えるためのプラットフォームとしてのNutanixに関連する記事を翻訳してみました。


あなたは「シリコン・アレー」という場所を聞いたことがないかもしれませんが、そこから始まった革新的な金融技術であるFinTech (Financial Technology)はご存知であると思います。

 

「シリコン・アレー」は、マンハッタンのフラットアイアン周辺にあるスタートアップ企業を惹きつけるキーワードとして、1990年代の半ばに造られました。

この「シリコン・アレー」はFinTechと金融におけるデジタルトランスフォーメーションを推進させる場所ですが、私はこの言葉がドットコムバブルに関するあなたの嫌な記憶をフラッシュバックさせないことを願います…。

 

最近ニューヨークで行われたEmpire FinTech Weekというイベントではスタートアップのソリューションの多くが展示されました。

NutanixはFinTech事業者やさまざまな金融機関とともに、これらのソリューションについて開発・統合、そしてグローバル市場に展開するための課題を研究するカンファレンスを開催しました。

 

【シリコン・アレーとシリコンバレーの未来は金融機関と絡み合っている】

FinTech事業者と金融機関の間でパートナーシップは急速に強化されています。

FinTech事業者は新しい顧客を獲得し、自らのサービスを利用してもらう必要がある一方で、金融機関は自社の成長を維持するとともにスタートアップのFinTech事業者からビジネスモデルを守るための革新が必要です。

そのため、金融機関はFinTechソリューションを従来のベンダー同様にシステムを調達するだけでなく、エコシステムと直接的に連携させたり、パートナーシップを強化させたり、投資、場合によっては買収をしています。

 

そこで疑問となるのは、なぜシリコンバレーにありHCIやエンタープライズクラウドを推進するNutanixが、FinTechとブロックチェーンを扱う新興企業にフォーカスしたいのかということです。

 

1つ目の理由は、Nutanixは革新を求め、創造的な破壊を必要としていることです。

これはハイパーコンバージェンスとエンタープライズクラウドを含む最も急速に成長する業界の1つを代表する金融サービス業界で特に当てはまります。

2つ目の理由は、Nutanixはこれらの革新的な金融ソリューションを継続的に開発・展開するための安全性と俊敏性を備え、最適でユニークなインフラストラクチャプラットフォームの提供ができるということです。

 

【FinTechはオンプレミスとパブリック・クラウドのハイブリッド実装である】

驚くべきことは、金融機関とFinTech事業者の間でこれらのソリューションが互いの顧客に対してシームレスに利用できるように相互補完をしているということです。

成功を収めたFinTechソリューションは、これらのコンポーネントの各部を最小限に抑えて統合されていました。

 

  1. ユーザーエクスペリエンス(UX)
  2. APIと "ミドルウェア"
  3. データ共有リポジトリ
  4. コア処理プラットフォームとバックエンドシステム

 

FinTechカンファレンスでの大きな成果の1つは、スタートアップFinTech事業者が大きな懸念を抱いていることがわかったことです。

FinTech事業者は金融機関の持つレガシーなインフラと複雑で厳密な実装およびそのテストの方法論に悩まされていました。

これはFinTech事業者に対してクラウドプロバイダーによって提供されるシンプルなAPIとデータ共有を利用したいと考えさせるようになりました。

 

一方で、金融機関は、規制やプライバシー、セキュリティやレピュテーションリスクが、特にデータ利用に関連するより厳しい社内管理を要求するハイブリッドとマルチクラウドの実装を必要とするソリューションであると考えています。これらの懸念は、データの誤用や開示されたセキュリティケースでこそ高まります。

 

【FinTech&Blockchainの実装でハイパーコンバージドインフラストラクチャが魅力的な理由】

ハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(HCI)は、パブリック・クラウドと同じような市場への提供スピード、プロビジョニング・エクスペリエンス、コスト優位性を提供します。

また、それと同時にオンプレミスならではの管理と最大限のデータ・セキュリティを実現させることで、FinTechおよびBlockchainソリューションを開発・検証・実装する金融機関は、ガバナンスやリスクおよびコンプライアンスポリシーを妥協することなく、ラボや検証環境を構築して実務環境(本番環境)に移行させることができます。

このハイブリッドクラウドおよびマルチクラウドアーキテクチャは、FinTech事業者と金融機関の懸念に対応します。

 

NutanixはFinTechとBlockchainインフラストラクチャをプロビジョニングするためのシンプルなワンクリックサポートを提供します。

 

  1. 強化された制御、セキュリティ、コンプライアンス
  2. 開発、テスト、展開のためのセットアップの改善
  3. マルチクラウド環境(パブリック&プライベート)でのアプリケーション配信

 

ご自身の施設やビジネスについてディスカッションしたい場合は info@nutanix.comまたはTwitter @Nutanix にご連絡ください。

 

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【あとがき】

この記事はNutanix Advent Calendar 2018の2枚目の2日目分として投稿しています。

私個人はクレジットカードをコレクションすることが趣味なのですが、それに付随していわゆるFinTechにも興味があります。

ということで、NutanixとFinTechというカテゴリでこの記事を見つけましたので、ぜひ翻訳をという運びでした。

数年前からメガバンクやその関連機関でもクラウド採用が発表されており、ますます複数のクラウドを使い分けるマルチクラウドや、オンプレと連携させるハイブリッドクラウドなどが一般的になっていくでしょう。

ということで、日本国内でもXi Cloudサービスの本格的な展開を期待しています。

記事担当者 : SI技術本部 海野航 (うんのわたる) @Networld_NTNX