Q:VMware VDPの重複排除率はいかほどのものか?
A:環境によって異なるので試してみてください。
このようなやりとりは頻繁にありますよね。
まあ、そうなんですがバックアップ対象がOSをインストールしただけの状態であれば"環境によっ
て異なる"ということも最小限の誤差の範囲に収まると思いますので試してみました。
VDPのバージョンはvSphereDataProtection-6.1.1です。
バックアップ対象は以下の通りです。
下記のプロビジョニングポリシーで作成したWindows2012R2 と CentOS6
Thick Lazy Zeroed
Thick Eager Zeroed
Thin Provision
各OSのディスクサイズと使用容量は下記のとおりです。
各プロビジョニングポリシー共にOSが認識する使用領域は同じです。
バックアップ前のVDPの使用容量は下記のとおりです。536GBですね。
バックアップ後に536GBから減った容量がバックアップに使用された容量ということになります。
各種2回ずつバックアップを実施しますが、1回目と2回目の間にデータ更新は一切行いません。
1)Windows2012R2 Thick Lazy Zeroed を2回バックアップしてみました。
1回目のバックアップ後の容量
2回目のバックアップ後の容量
OSの使用容量が8.96GBに対して1回目のバックアップに使用されたストレージの容量は
4.9GBでした。2回目のバックアップに必要な容量はゼロでした。
VDPの容量は2回目のバックアップのあと1バイトも変化しませんでした。
2)Windows2012R2 Thick Eager Zeroed を2回バックアップしてみました。
1回目のバックアップ後の容量
2回目のバックアップ後の容量
Thick Lasy Zeroedと同じ結果でした。
3)Windows2012R2 Thin Provisionを2回バックアップしてみました。
1回目のバックアップ後の容量
2回目のバックアップ後の容量
Thick Lazy Zeroed,Thick Eager Zeroedと同じ結果でした。
4)CentOS6 Thick Lazy Zeroed を2回バックアップしてみました。
1回目のバックアップ後の容量
2回目のバックアップ後の容量
OSの使用容量が4.2GBに対してバックアップに使用されたストレージの容量は2.4GBでした。
1回目と2回目では1バイトも変化しませんでした。
5)CentOS6 Thick Eager Zeroed を2回バックアップしてみました。
1回目のバックアップ後の容量
2回目のバックアップ後の容量
Thick Lasy Zeroedと同じ結果でした。
6)CentOS6 Thin Provision を2回バックアップしてみました。
1回目のバックアップ後の容量
2回目のバックアップ後の容量
Thick Lazy Zeroed,Thick Eager Zeroedと同じ結果でした。
最後に3種のWindowsとCentOSを同時にバックアップしてみます。
Window 8.96GB×3台
CentOS 4.2GB×3台
合計39.48GB です。
1回目のバックアップ後の容量
2回目のバックアップ後の容量
合計39.48GBのバックアップに要したVDPの容量は1回目は14GB、2回目はゼロでした。
VDPに必要なバックアップ容量の算出にお役に立てれば幸いです。
唐突に話は変わりますが、現行のVDPはVDPAの機能が統合されましたので、従来のVDPAの機能(DataDomainとの連携等)を利用可能です。
担当:磯前